上演会場となる八千代の大広間(登録有形文化財)

上演会場となる八千代の大広間(登録有形文化財)

晩秋の三重の風物詩・МPADが今年も開催される。三重県内の「おいしい」店で味わう料理と、全国から選りすぐった劇団・ユニットによる文学・古典作品のリーディング公演で、「古事記」から、時代小説、童話、そして太宰治・横光利一などが料理とともに堪能できる。2011年から始まり、今年で11年目。本紙面では11月17日㈬に松阪市殿町の老舗割烹旅館・八千代の大広間で行われる作・藤沢周平、演出・出演・林英世の「猫」「ふたたび猫」(新潮文庫『本所しぐれ町物語』所収)を紹介。
簡単なストーリーは=浮気の虫が抑えられない若旦那。蹴飛ばした猫の飼い主の女といい関係になってしまい…。江戸・本所しぐれ町に暮らす人々の喜怒哀楽を上演。
林氏(大阪府)は同志社大学卒業後から2010年の解散まで、マキノノゾミ主宰劇団M・O・Pに所属、存在感ある女性サブキャラクターを演じる。プロデュース公演など舞台出演のほか、テレビ、映画、ラジオに出演。また、演出・俳優養成にも力を入れその活動の幅を広げている。2010年から「林英世 ひとり語り」公演を始め、「映画を見るように言葉が立ち上がる」と好評を得ている。
会場の八千代は、松阪城趾近くに構える大正10年(1921)創業の老舗割烹旅館。松阪を訪れた多くの文人・墨客から慕われる。2016年に建物が国の登録有形文化財(建造物)に登録されている。
ランチ=開場12時半、13時までに会場へ(ランチの部はほぼ完売)。ディナー=開場18時半、19時までに会場へ。共に料理+リーディング公演で一人4000円。チケットは前売のみ。県文化会館チケットカウンターおよび、エムズネット(クレジットまたはコンビニ決済)、八千代で販売中。
食事後、会場へ移動しリーディング公演。食事+公演で約1時間45分を予定。席は相席になる場合あり。アルコール類は店舗でキャッシュオン。 問い合わせは八千代☎0598・21・2501へ。