2022年1月

後藤会長(右)から鍵山施設長(中)に乾パン贈呈。左は早田さん

後藤会長(右)から鍵山施設長(中)に乾パン贈呈。左は早田さん

河芸ライオンズクラブ(以下同LC)が津市内で2つのアクティビティ(奉仕活動)を行った。
一つは1月11日に三重大学構内で実施した献血活動。同LCはアクティビティの一つとして四献活動(献血・献腎・献眼・骨髄移植推進)に取り組んでおり、献血は年間2回実施している。当日は、日赤職員と同大学のリーダー部、ブラスバンド部、チアリーダー部の三部によって構成する三重大学応援団も協力。会場となった学内食堂で学生らに献血への協力を呼びかけると、約30名の学生らが献血した。
二つ目のアクティビティは18日、津市河芸町影重にある児童養護施設「里山学院」へ非常用乾パン72個を寄贈した。
この乾パンは、社会福祉法人・中部盲導犬協会
が盲導犬育成のための資金づくりに販売しているもので1缶400円。今回は、同LCが同協会から購入し、それを里山学院に贈るという一石二鳥のアクティビティとなった。当日は、施設の子ども達に同協会の早田一幸さんが、盲導犬「ピース」(体重30㎏)を連れて講話。犬種はラブラドルレトリバーが向いているが、10頭のうち6頭しか合格しない事や、人に危険を知らせるためにはある程度の体重が必要な事、育成には時間がかかる事などを説明した後、同LCの後藤昭久会長から鍵山雅夫施設長に乾パンが手渡された。また、早田さんからは同LCに感謝状が贈られた。

洗いたての洗濯物など、私たちの生活の中で漂う「良い香り」が知らず知らずのうちに誰かを傷つけているかもしれない…。洗剤や柔軟剤の香りなどに含まれる微量の化学物質に反応し、目や鼻の粘膜がただれたり、めまいなどの症状を引き起こす「化学物質過敏症」。この病気で悩む人たちは至る所に潜む目に見えない脅威を避けるため、うかつに自宅から出られなくなるなど、苦しい生活を強いられている。

 

化学物質過敏症とは、アレルギー疾患や中毒性疾患と似た症状で、一度に多くの化学物質にさらされたり、慢性的に少量の化学物質にさらされ続けることで発症すると見られている。発症すると微量の化学物質に反応し、目・鼻・喉が荒れたり、めまい、頭痛、吐き気など症状は多岐にわたる。発症の詳細な仕組みや有効な治療法はまだわかっていない。建築用の接着剤に含まれるホルムアルデヒドなどに反応する「シックハウス症候群」は、原因となる住宅から外などへ移動すれば症状が和らぐことが多いが、化学物質過敏症は、空気中に微量でも化学物質が漂っていれば、あらゆる環境下で反応してしまう。その原因となる化学物質を含む最も代表的な存在が洗剤や柔軟剤から漂う香り(香料)だ。
津市在住の中村保美さんも化学物質過敏症で苦しむ一人。幼少期から自動車の排気ガスのアレルギーに悩まされ、15年ほど前から症状が悪化。現在は、洗濯用洗剤、芳香剤、香水、殺菌剤、農薬、食品保存料などに使われる化学物質に反応し、頭痛、吐き気、めまい、呼吸困難、皮膚と粘膜のただれ、集中困難、身体の痛みや倦怠感などの症状がある。そのため、普段から食べ物や飲料、シャンプーや洗剤など、直接肌に触れるものには、細心の注意を払うなど自衛策を講じている。しかし、他者をコントロールすることは不可能なので、すれ違う人から漂う柔軟剤や化粧品の香り、外出先の施設に設置された芳香剤などの香りを嗅ぐことで、体調を崩してしまうため、自宅から出ることすらままならない不自由な生活を余儀なくされている。
この病気の苦しいところは、症状もさることながら、香りの発生源である人間から遠ざかざるを得なくなり、満足に社会生活を送れなくなってしまうことだ。まだまだこの病気について理解している人が少ないため、辛さを訴えても、香りに対する好き嫌いや我がままと受け止められてしまうこともあるので、社会的な孤立も招きやすい。
苦しい日々を送っている中村さんだが、普段利用するコンビニで事情を知った店主がトイレの芳香剤を使うのを控えるようになってくれたことに感激し、人の心の温かさを改めて実感した。「(当事者が)独りよがりな解決策を講じるのではなく、話し合いで問題が解決していく誰にでも優しい社会の構図が出来ることを願う」と相互理解の大切さを訴える。
近年では、中高年男性の「加齢臭」が取りざたされることもあり、エチケットとして、しっかりと香る洗剤・柔軟剤を使う人や香水をつける人が増えたり、不特定多数の人が利用する施設に芳香剤を置くことが日常的になっている。しかし、その優しさや思いやりが一部の人を傷つけかねないという現実もまた広く知られるべきだろう。全国各地の都道府県や市町村も少しずつ、この病気について周知を行っており、三重県内でも名張市や伊賀市がHP上で情報を発信している。
化学物質過敏症は、花粉症のように、誰もが突然発症する可能性のある病気といわれていることからも、決して他人事ではない。有効な治療法が確立されていない現在、できるだけ香りのしない洗剤・柔軟剤・化粧品を使う、虫よけスプレーや殺虫剤を使う時は周囲に気を配るなど、多くの人の理解と、少しの配慮が、この病気で苦しむ人たちの苦しみを和らげることにつながる。

コール「蘭」

コール「蘭」

サニーサイドゴスペルクラブ三重

サニーサイドゴスペルクラブ三重

津高虎太鼓

津高虎太鼓

津城復元の会は津リージョンプラザお城ホールにて3月20日㈰12時開場・13時開演で「津城復元桜待ちコンサートⅡ」を開く。後援=(一社)津市観光協会・津観光ガイドネット。本来は一昨年3月に開催予定がコロナ禍のため昨年5月に延期、更に今年3月に再延期したもの。協賛出演は当初計画から変わらず、コール「蘭」=稲垣ゆたか代表、サニーサイドゴスペルクラブ三重=小西生峰リーダー、津高虎太鼓=中田正己会長=のトップチーム。
コール「蘭」は、1993年、旧津、一志、鈴鹿在住の女性たちで結成したおかあさんコーラスグループ。ほぼ5年に1度リサイタルを開いているほか、市民音楽祭への参加、老人福祉施設への慰問活動などに取り組んでいる。指揮・吉田治代さん、伴奏はピアノ・丸地麻美さん、フルート・原田美佳さん。曲目は①荒城の月②日本古謡「さくら」③信長貴富「ヴィヴァルディが見た日本の四季」より=花、城ヶ島の雨、村祭り、ペチカ④古城⑤見上げてごらん夜
の星を。
サニーサイドゴスペルクラブ三重は2009年津・伊勢・四日市・伊賀で活動開始。モットーは「みんなで一つになって歌い平和に生きよう」。メンバーは県内で約160名。会費の一部をカンボジアの農村地域に住む小学生に奨学金として送り続けている。今回は有
志が出演。曲目は「オー・ハッピイ・デイ」「ユニティ」「ドゥ・ユー・ノウ・ヒム」などゴスペルの名曲7曲を歌う。
津高虎太鼓は「競手」「吾唯足知」「入相桜」「破天」「遊飛」「緋色一閃」など9曲を演奏。
なお、コロナ対策で会場入口で手指消毒実施、検温で37・5度以上の方は入場できない。会場内はマスク必着、感動表現は拍手のみで、などの制約にご協力をとのこと。 全自由席。前売・当日とも千円(前売完売の場合は当日券なし)。前売券取扱所=アスト津1階
津駅前観光案内所、大門の近藤楽器、中央の三重額縁、東丸の内・本紙。 因みに復元資金は年末現在で約5500万円。問い合わせ☎090・8869・7528、小菅または090・3933・6061、西田へ。

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