津市榊原町の温泉旅館「湯元榊原舘」は、オープン6周年を迎える「道の駅 津かわげ」=津市河芸町=と連携。同道の駅で「湯禊水」や、月替わりで好評を博している「晦日餅」を販売するほか「みえを知る旅」と題して、三重県内の歴史をテーマにした講演と温泉入浴をセットにした企画も行い、広域的な三重の観光アピールを行う。

 

 

湯元榊原舘の前田社長

湯元榊原舘の前田社長

榊原温泉は伊勢神宮参拝の前に身を清める湯ごりの地。現代でもぬめりのあるアルカリ性単純泉は美人の湯としても多くのファンを獲得している。湯元榊原舘では、コロナ禍で観光産業が苦境に立たされる中、榊原温泉や地域の魅力にふれる機会を作りたいと新たな取り組みをしている。今回の「道の駅津かわげ」との連携もその一環。
第一歩として三重県の南北を結ぶ中勢バイパスに立地し、日々多くの人たちが訪れる道の駅で現在開催中の6周年感謝祭(明日まで)に協力。
具体的な内容は、泉水を500mlのペットボトルにつめた飲む湯ごり「湯禊水」の販売(1本200円)。来月からは好評を博している「晦日餅」の販売予約も毎月実施。「晦日餅」は「夢菓子工房ことよ」=四日市市西日野=の岡本伸治さんとのコラボ商品。古くから毎月1日に伊勢神宮に参拝して1カ月の息災を祈る風習「朔日参り」にちなんだ月替わりの餅。販売は毎月最終日と1日。5月のデザインは南天で中はほうじ茶餡。1個450円(税込)月末2週間前に予約締切。
そして、古くから湯ごりの地として役割を果たしてきたという歴史を踏まえた企画「みえを知る旅」を道の駅津かわげと津市観光ボランティアネットワーク協議会の協力で開催。多彩な文化的背景を持つ三重県の歴史を知ってもらおうと、様々な講師を招いた講演と温泉入浴をセットにした企画。①「伊勢参り…旅と街道ものがたり」…5月30日10時〜12時、講師は三重郷土会常任理事の浅生悦生さん②「伊勢国司北畠氏VS伊勢国人長野氏」…6月6日10時〜12時、講師は皇学館大学文学部教授の岡野友彦さん③「伊勢商人と4つの道」…7月4日10時〜12時、講師は三重短期大学名誉教授の茂木陽一さん④「伊勢商人が町を編集する」…7月25日10時〜12時、講師は本居宣長記念館名誉館長の吉田悦之さん⑤「三重県の茶『伊勢茶の歴史』を辿る」…8月8日10時〜12時、日本茶インストラクターリーダーで三重県茶業史編集者の高瀬孝二さん⑥「伊勢神宮…歴史と神秘、そして謎」…8月29日10時〜12時…講師は浅生悦生さん。会場は湯元榊原館会議室。事前申し込み制。 参加は、湯元榊原舘、道の駅津かわげ、アスト津2階の津市観光協会と三重観光連盟、三重県庁1階の三重観光局に設置されている専用申込用紙に記入し、FAXで送信。定員先着60名。参加費は6回分6000円(入浴料込み)の一括払いが基本だが、2回分2000円の分割払いも可。募集締め切りは5月20日。
津市は三重県の真ん中で県内を結ぶ役割を果たすことができるため、湯元榊原館の前田諭人社長は「三重県全体の観光を盛り上げる一助となれば嬉しい」と語り、今後も道の駅津かわげやその運営会社の新三商事㈱との連携も深めていく予定。
みえを知る旅についての問い合わせは湯元榊原舘☎059・252・0206。