《 夜の一力 》  1919(大正8)年

《 夜の一力 》 1919(大正8)年

三重県立美術館で開館40周年記念第1弾となる「宇田荻邨展」が開かれている。6月19日迄。
松阪市生まれの荻邨(1896─1980)は京都画壇を代表する日本画家として活躍。流麗な線描と明るく爽やかな色彩で描き出される格調高い荻邨の京洛風景は、今もなお人々を魅了してやまない。
松阪第一尋常高等小学校(現・松阪市立第一小学校)時代から非凡な才能を示していた荻邨は、伊勢の画家・中村左洲に手ほどきを受けた後、1913(大正2)年に17歳で上洛。京都画壇の菊池芳文、芳文没後はその養子である契月に師事して研鑽を積み、1919(大正8)年の第1回帝展に《夜の一力》が初入選を果たす。以降、帝展・新文展・日展・京展などを舞台に活躍を続け、近代の日本画界に確固たる地位を築いた。
展覧会では、初期から晩年までの代表作に、思考の跡をたどることのできる下絵や写生帖、さらに郷里・松阪との繫がりを感じさせる作品などを加え、65年に及ぶ荻邨の画業を紹介。観覧料は、一般1000円、学生800円、高校生以下無料。月曜休館。開館9時半~17時(入館は16時半)。

本紙読者5組10名様に今展覧会のチケットをプレゼント。ご希望の方は、〒・住所・氏名・年齢をご記入の上、〒514の0028、津市東丸之内26の12、MECビル3階、三重ふるさと新聞「美術館」係までご応募下さい。締切は5月19日必着㈭。当選はチケットの発送をもって代えさせて頂きます。