新堀慈心さん

新堀慈心さん

秋の永代経法要が営まれる潮音寺本堂

秋の永代経法要が営まれる潮音寺本堂

津市中河原554にある真宗高田派・乙部山潮音寺で9月10日㈯、「秋の永代経法要」と「法話」がおこなわれる。
法要は13時から13時40分、その後、約10分の休憩をはさみ、13時50分から15時半まで、浄土真宗本願寺派・善照寺衆徒、新堀慈心さんの法話が開かれる。
ヨガインストラクターと看護師の資格を持つ慈心さんは、京都府城陽市にある(一財)本願寺ビハーラ福祉会が運営する「あそかビハーラ病院」に動務。同院ではビハーラ活動の理念に基づいて、ビハーラ僧(常駐僧侶)が常駐している。
ビハーラ僧の院内での活動の役割は、主にスピリチュアルな痛みに対するケアを担っている。
スピリチュアルな痛みとは、「なぜ自分だけが病気になったんだろうか」「何のために今まで生きてきたんだろうか」「死ぬのが怖い」「死んだらどうなるのか」「きっと自分は死んでも救われない」などの、病気によって生じる人間存在の危機から生じる苦悩を意味する。
ビハーラ僧はそのような気持ちを聴き、「いのち」を見つめなおす手伝いをしている。
慈心さんも看護職に務める中で浄上真宗の教えに出遇い、得度し僧侶となった。現在は、僧侶と看護師(主に緩和ケアに従事)としてあそか診療所、ビハーラ本願寺に勤務する。当日は、「苦が聞かせる言葉~安穏なれという願い」をテーマにスピリチュアルケアなどについて語る。事前申込不要。直接同寺へ。
問い合わせは潮音寺☎059・228・9090へ。
※同福祉会によると、ビハーラとは、古代インドのサンスクリット語で、「精舎・僧院」「身心の安らぎ・くつろぎ」「休息の場所」を意味する。
「精舎・僧院」というのは一般にいわれる「寺院」のことで、寺は「身心の安らぎの場所」を意味し、仏教の教えは、生・老・病・死の苦悩を課題とし、身心の安らぎをもたらすものだった。
聖徳太子が建立されたと伝えられる四天王寺には「四箇院」といって「敬田院」「施薬院」「療病院」「悲田院」が設立されており、仏教と医療や介護といった社会福祉は密接な関わりをもっている。
しかし、時代の流れの中で仏教と医療や介護といった社会福祉はそれぞれ専門分野化し、各分野の関わりが薄れており、特に仏教・僧侶の活動は葬儀が多くなり、仏教=死というイメージが強く、病院の中で僧侶の姿を見かけることはまずありえないというのが現在の状況。