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朝夕は涼しい風も感じられるようになった。暑くて雨が多くて不安定な夏ももう終わる。暑い時期は麦茶やほうじ茶を冷まして飲んでいたけれど、そろそろ温かい緑茶にしようと思う。
台所に立つのは暑いけれど、お湯を沸かす。沸騰した湯をゆっくり冷まして急須に注ぐ。それをまたゆっくり待ってから温めた湯飲みに注ぐ。普段使いの茶葉でも、ゆっくりを重ねて入れると甘味うま味のあるお茶になる。
ところが夫は熱々のお茶が好き。火傷しそうなお茶をフーフーしながら飲むのが好き。そういえば、義母も熱いお茶が好きだった。子どもの頃の習慣は何十年経っても変わらない。育った家の好みが受け継がれていく。
別の家庭で育って、その後生活を共にするのが夫婦。それなりに仲が良いつもりでも、こういう好みの違いはどこまでも埋められない。どちらが正しいと決められない事柄だからこそ、どちらも譲ることができない。
それで、我が家では熱いお茶の時と、温いお茶の時がある。私は気分によって、お茶の入れ方を変える。時間があれば温いお茶を、忙しければ熱いお茶を。夫婦の暮らしはお互いの妥協の積み重ねなのである。
こんな二人の間で育った子どもたちはどうかというと、コーヒーメーカーとペットボトルで暮らしている。子どもの頃の習慣はどこへ行っただろう。 (舞)
2022年9月8日 AM 4:55
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