法話を行う新堀さん

法話を行う新堀さん

9月10日、津市中河原の真宗高田派・乙部山潮音寺で「秋の永代経法要」と「法話」が行われた。
法要は村上英俊住職が厳かに執り行った。その後、浄土真宗本願寺派・善照寺衆徒、新堀慈心さんの法話が行われた。
新堀さんは、京都府城陽市にある(一財)本願寺ビハーラ医療福祉会が運営する「あそかビハーラ病院」に看護師として動務。余命3カ月未満と診断された末期がん患者を中心に緩和ケアを行っている病院での日々を語った。
新堀さんは、人々の死を看取りたいという気持ちで看護師になり、十年ほど前に同院で働くこととなった。同院にはビハーラ僧(常駐僧侶)がおり、医療だけでは届かない患者の抱える葛藤など心の痛みなどに対するケアを行っている光景を目の当たりにする。日本では、家族の死に目に会えないことを良くないと広く考えられているが「家族の死に目に会えない事が悪くて、会える方が良いという事に疑問を感じるようになった」と語り、「それよりは元気な時に会っておくことの方が大切」と死にゆく側も、送る側も、そして病院で働く者も〝良い死〟という概念にとらわれ過ぎているのではないかという自分なりの考えに辿り着いた。それを僧侶に相談したところ「どんな死に方をしても、仏から見れば平等」と言われて納得したことなど、自らの経験を通じ、医療の現場で生きる仏教の教えを紹介した。

他業種から今年就職した井面さん(左)と藤本さん(右) 建設業界の未来を担う二人の成長を期待する久保社長

他業種から今年就職した井面さん(左)と藤本さん(右)
建設業界の未来を担う二人の成長を期待する久保社長

建設業界の高齢化は他業種と比べて顕著で、国土交通省がまとめた「建設業及び建設工事従事者の現状」によると、2016年で建設業就業者は55歳以上33・9%、29歳以下11・4%。2025年には90万人が不足すると言われる。
そんな中で、若手の採用に成功しているのが外壁塗装専門店「㈱リペイント匠」=久保信也社長=。
2012年創業の同社は、自社で育てた塗装職人による高品質な仕事を適正価格で提供することを信条に掲げており、現在は津市一身田上津部田に本店を構え、鈴鹿、松阪、名張、亀山に店舗を展開している。社員数は32名で平均年齢は約26才と非常に若い。
建設業界の人手不足の最たる理由は、労働条件や環境が良くないこと。雨などで工事が出来ないと給料がもらえない日給月給制が一般的で休日も少ない。年間の労働時間が2000時間オーバーと他業種よりも300時間以上長いという国交省の調査結果も出されている。
そこで同社では、人材を確保するため、他業種と遜色のない水準まで労働環境を整えることから始め、給与形態を月給制にし、完全週休二日制を導入。
入社した社員の育成では、合理性を重視。〝職人〟の世界の常識「技術は見て盗め」といった考え方は成長の妨げになると考え、作業工程から接客まで全てをマニュアル化して全社員で共有。効率良く技術を身につけられるので着実に成長できるという。
4月に入社した藤本優輝さん(28)と井面護さん(31)は他業種から入っており、二人とも入社前は建設業に対して少しネガティブなイメージを持っていたようだが、入社後は一転した。今は先輩社員の丁寧な指導も相まって毎日楽しく働いている。
藤本さんは「施工で綺麗に生まれ変わる家を見ると嬉しくなる」、井面さんは「早く一人前になって指導する側にもなりたい」と笑顔で語る。
久保社長は「若い社員を数多く育てることで、末永くお客様に良いサービスを提供し続けられる環境が整う。コツコツと技術を磨き、仕事に打ち込む職人の世界に魅力を感じてくれる若者もきっと多いはず。自社だけでなく、業界一丸となって改善を続け、働きたいと思う若者が増える環境を整えていければ」と熱い思いをみなぎらせる。

一身田地区社会福祉協議会が「第2回一身田笑顔の写真展」への作品を募集している。
昨年に開かれた第1回写真展では約400点もの応募があり、大きな反響を呼んだ。第2回は、町内の年長者が活躍していた若かりし時代から現在に至るまでの祭りや各種行事など楽しい思い出のスナップ写真などを展示して、町民の強い絆と団結、伝統を表現し、コロナ後の笑顔を取り戻すための一助になれば、と企画した。
テーマは「『きずな』と『想い出』~今と昔、もっと昔、もっともっと昔~」。
作品内容は、
▼家族、仲間をつなぐ笑顔のきずな(旅行・サークル活動・学校生活の楽しい思い出)
▼みんなで支える地域のきずな(各種行事・イベントなど)
▼世代、時代をつなぐ歴史、文化のきずな(昔を今に伝える思い出の出来事、建物、伝統など)
一身田寺内町の館で受け付け。USBメモリー、メール(写真を添付して寺内町の館のメールアドレスに送信)、写真の持ち込み(必要に応じてスキャナーで取り込み返却。裏面に氏名、郵便番号、住所、電話番号を記載)、のいずれか。
問い合わせは☎059・233・6666平日9時半~16時(月曜定休、祝日の場合は翌日)jinaicho-yakata@outlook.jp

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