施設内の各ゾーンを実際に見て学ぶ会員ら
施設スタッフからレクチャーを受ける様子

 津商工会議所社会文化部会(杉田真一部会長)と小売商業部会(林昭久部会長)による合同県内視察見学会が、11月21日に行われ、多気郡多気町にある複合商業リゾート施設「ヴィソン」(運営・ヴィソン多気㈱)を訪れた。
 同会議所には、会員企業が営んでいる主要な事業の種類ごとに、それぞれの事業の適切な改善発達を図るために8つの部会を設置している。
 この日は前述の2つの部会から28名の部会員と商議所職員7名の計35名が参加。観光バス2台に分乗して伊勢自動車道経由でヴィソンへ。
 同施設は、東京ドーム24個分の広大な敷地に、四季を感じるホテルや日本最大級の産直市場、薬草で有名な多気町にちなんだ薬草湯、和食の食材メーカーによる体験型店舗など、およそ70店舗が出店する複合商業施設として昨年7月にグランドオープン。コロナ禍においても多くの利用者で賑わっているとして全国から注目されている。
 参加者一行は2班に分かれ、広報担当者の説明を聞きながら施設全体を視察。その後は座学にて、2012年に三重県湯の山温泉地に開業した関連施設「アクアイグニス」で成功を収め、翌13年には早くもヴィソンのプロジェクトがスタートした経緯や、高速道路に直結する同施設は、自動車の自動運転の進歩により観光だけでなく、地域住民の生活や高齢者のモビリティとなりえること、レストランで提供された食品は地域で収穫される形の悪い作物を使用したり、売れ残りの食材は社員食堂で活用するなど、食品ロスをゼロにする取り組みをはじめ、施設のコンセプトから将来のビジョンまでを詳細に聞いた。
 参加メンバーらは、訪れる人の感性によって多彩な顔をのぞかせるヴィソンの魅力を学ぶと同時に自らの事業に生かせるヒントを探った。