三重県は、このほど、㈱日塗建(津市栄町)と「歩道橋ネーミングライツ」を契約。国道23号バイパス(県道上浜高茶屋久居線)に架かる歩道橋「島崎歩道橋」=津市島崎町=と「乙部歩道橋」=津市乙部=をそれぞれ、「ニットケンブリッジ1号」「ニットケンブリッジ2号」とネーミング。21日にお披露目となった。
三重県は、県が保有する施設の有効活用により新たな財源の確保と、民間の資金を活用して道路施設の持続可能な維持管理を行うため、ネーミングライツ・パートナー(スポンサー企業)を募集。歩道橋へ会社名等を含む愛称を表示は、12社がすでに契約しているが、津建設事務所管内では㈱日塗建が初めてとなる。
歩道橋ネーミングライツは、大阪府が全国で初めて実施し、全国に拡がってる。歩道橋以外にもネーミングライツ事業はあり、施設に命名されている例では「京セラドーム大阪」や「味の素スタジアム」などが有名。
ネーミングライツの企業側のメリットとして、社名や商品名をPRできるので宣伝効果を得られるのと、地域貢献に携わることで企業のイメージアップにつながる。
同社は、津市を拠点に外壁塗装、屋根、住宅塗り替えを業務としており、一般住宅だけでなく、公共事業の外壁、屋根、住宅の工事も手掛けている。大規模な公共事業の工事は、熟練の塗装職人の技術が必要だが、同社は確かな腕を持った職人が手掛けた工事で実績を積み上げてきた。
同社の朝倉達也社長は「皆さまに会社の名前を覚えていただければ」と話している。
2022年8月25日 AM 4:55
今、伝統的な日本型旅館では、コロナ禍による団体客の激減に加え、高齢化や時代に即した働き方等によって、中居さん専従者が大きく減っている。結果として、旅一番の楽しみである夕食も、部屋食提供ではなく、ダイニングやレストランでの提供が増えてきている。これを日本文化の衰退とみるか、或いは世界標準化とみるかは意見の分かれるところだが、もともとコロナ禍以前に策定された観光庁の『観光ビジョン実現プログラム』には、民泊も含めた宿泊業と飲食店とのシェアリングを意図した「泊食分離」が盛り込まれており、時流に抗えないのも事実のようである。
とはいえ、いわゆるガストロノミー・ツーリズムは、その土地ならではの食材に、それを育んだ自然、伝統に則った調理法を、土地の文化として嗜む旅である。抹茶を椅子・テーブルでいただくことは殆どないが、供出作法が文化的一面であることは茶道が端的に表しているといえる。
例えば、特産松阪牛におけるスキヤキだが、特に火加減いかんによる霜降り肉の味付けを、手慣れた中居さんなしで堪能できる食通はそう多くはないはすである。
特産松阪牛とは、松阪牛の中でも兵庫県産の子牛を導入し、松阪牛生産区域で900日以上肥育した牛』と定義されたもので、松阪牛全体の数パーセントしか存在しない『松阪牛の中の松阪牛』『松阪牛のスペシャルグレード』である。
古来、松阪地方では、但馬地方(兵庫県)生まれで紀州育ちの若い雌牛を役牛として導入していたが、明治以降はそうした役牛を長期肥育することで、肉質の優れた松阪牛として生産してきた。
この肥育技術を継承し、松阪牛の中でも特に但馬地方をはじめとする兵庫県から生後約8カ月の選び抜いた子牛を導入し、900日以上の長期に渡り農家の手で1頭づつ手塩にかけて肥育されたものが「特産松阪牛」である。
一般的に牛を長く肥育することは、通常よりコストとリスクを負うため、熟練の農家が秘伝の匠の技を駆使し、『生きたまま熟成』させるという意味で、大切に育て上げた『究極のエイジングビーフ』だといえる。日本の農林水産省は2017年3月3日、「長期肥育による肉質の探求にいち早く特化し、その方法を確立した」として、国の特定農産物として地理的表示に登録した。
地域には、伝統的な生産方法や気候・風土・土壌などの生産地等の特性が、品質等の特性に結びついている産品が数多く存在している。これらの産品の地理的表示を知的財産として登録し、保護する制度が「地理的表示保護制度」である。
つまり、それは地域文化のブランディングなのであるが、ならば、その魅力を100パーセント引き出すための供出作法も、ガストロノミー・ツーリズムには欠かせないものであって、これらはSDGs⑧「すべての人々のための持続的、包摂的かつ持続可能な経済成長、生産的な完全雇用およびディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を推進する」や、SDGs⑫の「持続可能な消費生産形態を確保する」にも合致する要素である。
ユネスコの無形文化遺産である和食に欠かせない炊飯米同様、生産性や合理性にとどまらなず、価値観を守り、共有する必要がある。ガストロノミー・ツーリズムにとって世界標準化は水と油である。
(OHMSS《大宇陀・東紀州・松阪圏・サイト・シーイング・サポート代表》)
2022年8月25日 AM 4:55
厚生労働省が令和4年度から実施する「脳卒中・心臓病等総合支援センター」モデル事業について、全国10自治体12病院を選定。東海地方では唯一、三重大学医学部附属病院を採択した。
循環器病とも呼ばれる脳卒中(脳血管疾患…脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など)と心臓病(心血管疾患…急性心筋梗塞、大動脈解離、慢性心不全など)は、日本における主な死因の一つ。また、一生を通じて発症するリスクがあり、要介護状態の引き金になることも多い。
国は循環器病対策基本法を令和元年12月に施行。同法に基づき循環器病の予防や正しい知識の普及啓発、循環器病にかかる保健、医療、福祉に係るサービス提供体制の充実、循環器病対策を推進するための基盤整備を進めている。
同事業は循環器病の患者や、その家族の情報提供・相談支援などに対する総合的な取組みについてのモデル事業で、厚生労働省が今年年2月に公募していたもの。
選定を受けた三重大学医学部附属病院は、循環器病に対する急性期医療や高度医療を提供しつつ、県や市町、医療機関、関係団体との地域連携を通じ、医療面にとどまらず、社会面、心理面などからの支援や、予防に関する啓発などの活動を積極的に行っている。
今後はさらに強化し、循環器病の患者やその家族がワンストップで質の高い情報や支援を得られるよう、オール三重で同事業に取り組むとしている。
具体的には、循環器病に関する相談支援窓口として、「脳卒中・心臓病等総合支援センター」を設置し、三重県内の保健・医療・福祉に係る支援の提供体制の充実させ、周産期を含む先天性心疾患及び小児期・若年期から成人期、更には老年期までの生涯にわたるシームレスな循環器病に対する診療支援が可能になるという。
2022年8月25日 AM 4:55