全国大会に出場する選手ら(前列左から吉岡さん、奥田さん、永井さん、池田さん、倉島さん) 後列は共に練習に励んでいる津アサヒスイミングスクールの子ども達

全国大会に出場する選手ら(前列左から吉岡さん、奥田さん、永井さん、池田さん、倉島さん)
後列は共に練習に励んでいる津アサヒスイミングスクールの子ども達

㈱ジャパンスポーツ運営が運営する津アサヒスイミングスクール(津市西古河町)に通う5名の選手が、3月24日から30日まで東京江東区にある東京辰巳国際水泳場と栃木県の日環アリーナ栃木で開かれる全国大会「第44回全国JOCジュニアオリンピックカップ春季水泳競技大会」の競泳部門と飛込競技部門に出場する。主催=(公財)日本水泳連盟。
県内の大会で規定のタイムを満たし、全国の強豪が集まる同大会への出場を決めたのは、100m平泳ぎの吉岡慶悟くん(新町小6年)、50m・100mバタフライと200m個人メドレーの奥田真由さん(神戸小6年)、100m背泳ぎの永井茉裕さん(中川小6年)、400m自由形の池田羽衣香さん(三雲中2年)、1m飛込みの倉島寿芽さん(西が丘小3年。三重ダイビングクラブ所属)の5名。大会を前に、普段以上に熱の入った練習を続け、それぞれの目標を胸に全国大会に挑む。
子ども達を指導している同スクールの田代純一コーチは、「みんな十分に練習こなしてきた。普段の実力が出せれば良い成績が残せると思う」と期待する。
それぞれの意気込みを聞くと
吉岡くん「自分の自己ベストを達成したい」、奥田さん「出場するレースで決勝を目指します」、永井さん「三重県学童新記録を狙います」、池田さん「環境が違うと思うが、普段通りの自分のレースをしたい」、倉島さん「8位以内の入賞を狙います」と話してくれた。

同専門学校卒業生で四條流門人の阪本樹さんによる包丁儀式

同専門学校卒業生で四條流門人の阪本樹さんによる包丁儀式

大川校長から卒業証書を授与される卒業生

大川校長から卒業証書を授与される卒業生

15日、津駅北隣のアストホールで、学校法人大川学園が運営する三重調理専門学校=津市大谷町、大川将寿校長=の第61期卒業式が行われ、調理1年コース、調理・製菓2年コースの40名が巣立ちの日を迎えた。
大川校長は式辞の中で「皆さんは学業を通じて調理人として土台ができた。明日からはプロとして多くの先輩の仲間入りです。毎日、技術を積み上げながら時代の変化を読みとり、柔軟に対応し高みを目指して下さい」と卒業生たちを心から祝福。卒業生を代表して岩屋佑季さんに卒業証書を授与。また、調理師免許、製菓衛生師免許証をはじめ、レストランサービス技能士三級合格証、ふぐ取扱者認定証、全国調理師育成協会技術検定認定証の5種と、在学中に優秀な成績を修めた生徒に表彰状と記念楯を手渡した。
卒業生総代の森愛夕香さんが「日本、西洋、中国、製菓の各料理から接客・サービスまでていねいに指導頂きました。卒業後はそれぞれの進む道は違うが、これからも努力を惜しまず、夢と希望を持ち旅立ちます」と謝辞を述べた。
卒業生からは感謝の気持ちの証として冷蔵機器を学校へ贈った。
式終了後には、在学中に調理実習などで使った食材への感謝を込めて、古式に則った日本料理の技法を今に伝える庖丁儀式の奉納を執行。古来より一度も途絶えることなく奥義を受け継いでいる四條流三重社中で、同校卒業生で四條流門人の阪本樹さんが「三刀之鯉」を、続いて第2部では四條流門人の三輪祐馬さんが「長久之鯉」を奉納。金属の箸と庖丁を使って鯉に全く触れず見事に捌き切っていた。
在学中に優秀な成績を修めた生徒さんは次の通り(敬称略)。
三重県知事賞…森愛夕香、津市長賞…岸江美月、津調理師会長賞…森清也、三重調理専門学校教育研修協力会会長賞…廣田桜、三重県日本料理技能士会会長賞…松尾愛花、友包会会長賞…市川葉月、調理師連合会会長賞…岩脇耕。

今年の1月1日から、RCEP(地域的な包括的経済連携協定)が発効した。
世界のGDP、貿易、人口の30%を占めるこの巨大なFTA(自由貿易協定)には、ASEANN10か国、日本、中国、韓国、オーストラリア、ニュージーランドを含む合計15か国が参加。日本の場合、貿易の46%を占めるとされる。日本が期待しているGDP増加の腹積もりは、工業製品輸出が主たるものだ。
しかし、過去30年間賃金が上昇していない日本では、関税引き下げ・貿易円滑化→生産性向上→賃金上昇→実質所得上昇→消費・貯蓄・投資増加→GDP上昇の推計モデルは当てはまらない。
また、農林水産物については、農水省が関税が引き下げられても生産基盤強化政策によって国内生産が減らないという建前をそのまま試算モデルに入れているので、輸入の悪影響が小さすぎる可能性が高い。なにしろRCEPの日本の関税撤廃率は、工業が90%超と高いのに対し、農業は50~60%台と低く、工業製品中心の貿易促進である。それも中国の下請け、つまり日本の対中国輸出の3分の1、経産省によると年5兆とされる自動車部品の輸出だ。
期待するのはそこでの関税撤廃効果であり、農水省が試算を渋ったので農産品への中長期的影響は不明となっている(2021年4月の参院本会議で、農業への影響試算をしない理由を問われた農水大臣は、撤廃品目は「すみ分けができている」ので、国内農業への「特段の影響はない」からと回答している)。
しかも、現在の得意先である台湾や香港はRCEPに参加してはいない。要するに、地域経済を支える農業および観光経済にはRCEPは期待できないということである。
欧米などの先進国事例みると、コスト競争に晒されやすい工業製品の輸出よりもブランディングによる農業とツーリズム貿易にウェイトを移す国が増えている。それがヒト・モノ・カネの移動につながるからだ。我が国においても地域ブランドのプロモーションこそが急務だといえる。
松阪牛で知られる三重県松阪市。今、ここでは豚もブランディングの最中にある。松阪豚とは、松阪生まれの良質な豚を飼育途中で選抜し、220日間育てたLWD(ランドレース、大ヨークシャー、デュロック)三元交配豚のことである※。飼料には植物蛋白のマイロ麦と大豆を多く使用し、免疫力を高める乳酸菌と酵母を配合したオリジナルのものを与え、合成タンパクなどの加工餌は一切使用していない。また、抗生物質は免疫力の弱い幼少期にワクチンを少量投与するのみで、その後は薬剤を一切投与せず飼育されている。
220日飼育された松阪豚の特徴は、松阪牛を彷彿とさせる霜降りで、その食感は柔らか滑らかで肉本来の味わいが深く、豚独特の臭みがないので茹でても灰汁が出ない。また、「つきたてのお餅」に例えられる長期育成による脂は人肌で溶け出すほど融点が低く、水のようにさらさらで調理時には薄く伸びる。これは松阪豚の純白の脂肪酸組成によるもので、他のブランド豚に比べると必須脂肪酸のひとつであるリノール酸や、悪玉コレステロールを減らすと言われるオレイン酸など、不飽和脂肪酸を多く含むからである。また、多量接種により心臓疾患のリスクを高めてしまうパルミチン酸などの飽和脂肪酸の含有量は少ないという分析結果もある。これは高齢化社会に最適だといえるだろう。
本居宣長や三井高利を育くんだ松阪は、古来、情報の拠点となってきた。官民連携を通じ、地域ブランドの更なるプロモーションが必要である。
※LWD三元交配豚=ランドレース(L)背脂肪が薄く、赤肉率が高い品種。発育が極めて早い。大ヨークシャー(W) 赤肉率が高く、加工用の原料として高い評価を得る。ランドレースについで多数飼育されている。デュロック(D)アメリカ原産の赤肉の品種。筋肉内への脂肪がつきやすく、シマリがあり柔らかい。 (OHMSS《大宇陀・東紀州・松阪圏・サイト・シーイング・サポート代表》)

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