2023年3月

 2月20日~3月末まで津市新町会館(津市新町3丁目4の23)で『谷川ことすが書道コンクール作品展』が開かれている。
 江戸時代に活躍した津市出身の国学者で我が国初の五十音順の国語辞典「和訓栞」などを著した谷川士清の顕彰活動を続ける「谷川士清の会」=池村幸久代表=の主催。
士清は和訓栞の他に、日本書紀全巻を注釈した「日本書紀通証」も著し、本居宣長とも交流を持つなど、国学分野に大きな足跡を残している。コンクールを通じ、士清への理解を深めてもらおうと同会が毎年開催していたが、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、今回は3年ぶり。津市内の小学3年生から中学生の540点が集まった。
 作品は「和語通音」「反故塚」「和訓栞」など、学年ごとに決められた士清ゆかりの言葉をテーマに書かれた。一人ひとりのみずみずしい感性が感じられる書を来場者は微笑みを浮かべながら観ていた。
 士清の誕生日が旧暦の2月26日であることもあり、それと同じ日の26日には、上位入賞者を招き表彰式を実施。前葉泰幸市長が「長い人生の中で字が上手いことに損はないです。皆さん、津市には士清さんがいたことを胸を張って他の地域に話してほしい」と地元の偉人に対して児童・生徒が興味を持って書道に臨んだことを喜んだ。
 その後、前葉市長から入賞者に表彰状が手渡された。
 谷川士清大賞受賞者は(敬称略)=小学生の部…今西結菜(南立誠小5年)、中学生の部…宇陀和(橋北中2年)。

[ 8 / 8 ページ ]« First...45678