津商工会議所(会頭・伊藤歳恭百五銀行取締役会長)は11月21日、津市大門のホテル津センターパレスで、設立130周年記念会員大会を開いた。会員をはじめ来賓など約260名が出席。小林健・日本商工会議所会頭、寺村英信・中部経済産業局長、前葉泰幸津市長らも駆け付け、歴史ある同会議所の節目を祝うと共に、地域とともに歩んだ130年を振り返りながら、更なる飛躍と発展を願った。

130周年記念式典の様子(ホテル津センターパレス)

 津商工会議所(会員企業3008社)の主な活動目的は、会員企業の経営支援やイベント開催などを通じた津市発展への貢献。具体的には、地域の産業振興のために商工業の意見を行政(国・県・市)に反映させるべく様々な政策提言・要望活動を行ったり、中小企業の経営基盤を強化するため、経営相談、融資制度、記帳・確定申告相談、創業、新分野支援などきめ細かなサービスの実施。
 さらに、景気動向調査や経済、経営、人材、街づくり等に関する調査・研究や、経営者、従業員の福利厚生面のサポートなど、地域経済にとっては必要不可欠な存在になっている。
 同会議所の歴史を振り返ると、明治26年設立の「津商業会議所」が前身。当時は津観音境内に事務所を構え、初代会長には川喜田四郎兵衛氏が就任。昭和21年、社団法人・津商工会議所となり、百五ビル3階に事務所を移転。同28年に施行された新商工会議所法と同時に、現在の津市丸之内本丸に社屋を建てた(平成15年には現在の新社屋を建設)。
 平成の大合併により平成18年に10市町村が合併して誕生した新津市に先駆ける形で平成17年(2005)、津商工会議所と久居商工会議所が合併した。
 大会の冒頭で、伊藤歳恭会頭は「ウクライナ情勢やエネルギー価格の高騰、賃上げを前提とした経済対策、インバウンド需要の回復など、〝ビヨンドコロナ〟の今、これらを新たなニーズと捉え、ビジネスモデルの再構築が求められている。津商工会議所は地域企業の持続的な発展と新たな挑戦を支援し、魅力あふれる津市を目指して取り組みを進めていきたい。企業に新分野に挑戦してもらえるよう、教育分野にも力を入れていきたい」と挨拶。
 日商の小林会頭は「津市は明治22年に日本で初めて市制を施行した自治体の一つ。津商議所の長い歴史の間には、世界恐慌や第二次世界大戦、また伊勢湾台風をはじめとする自然災害に直面しながらも乗り越え、地域のリーダーとして商工業の振興と地域経済の発展に貢献してきた。歴代の役員、会頭に敬意を申し上げる」と祝辞を述べた。
 続いて永年勤続役員議員、優良会員企業、優良従業員などを表彰した。
 功労者表彰では、会頭として津商工会議所の発展に尽力した特別顧問で三重トヨタ自動車㈱代表取締役会長の竹林武一氏(平成19年から同24年まで会頭)と、三重交通ホールディングス㈱取締役相談役の岡本直之氏(平成25年から令和元年まで会頭)に表彰状と記念品が贈られた。