津市垂水の石水博物館で夏休み企画展「源氏物語の美とひろがり」が開かれている。会期は9月8日㈰まで。
 王朝の古より個展として尊ばれてきた源氏物語の情景は、いつの世も「美」と仰がれ、平安時代末期に絵巻になったのを皮切りに、たびたび絵画として表現されてきた。
 千年以上前に紫式部が著わした源氏物語は、貴族により何度も書き写されてきた。同館には、鎌倉時代中期の書写とされる「源氏物語」「早蕨」一帖が所蔵されている。同作品は、もともと津藩主の藤堂家に伝来した逸品で、江戸時代後期に津の豪商だった川喜田家に下賜されたるなど源氏物語と所縁がある。
 王朝文化へのあこがれから書写が重ねられた和歌集をはじめ、源氏物語の著名な場面があしらわれた工芸や、江戸時代後期に活躍したやまと絵師・土佐光貞の基準作とされる「源氏物語銀地屏風」、『偐紫田舎源氏』をテーマにした「源氏絵」と呼ばれるジャンルの浮世絵など、時代ごとに移り行く永遠の古典の世界を展示している。
 入館料は一般500円、学生300円、中学生以下は無料。開館時間は10時~17時(入館は16時30分まで)。
 問い合わせは☎059・227・5677。月曜休館(祝日の場合は翌日)。