2024年7月

企業主導の自由なまちづくりを

 多彩な三重の姿を発信しているウェブマガジン「OTONAMIE」。懐かしさとワクワク感が入り混じる様子を「オトナミエっぽい」と表現するファンもいるなど、独自の立ち位置を確立している。代表・村山祐介さん(44)に多くの県民が気付かない三重の魅力などを聞いた。全3回の最終回。(聞き手=本紙報道部長・麻生純矢)

OTONAMIE代表・村山さん

(前回からのつづき)
 ─オトナミエの運営だけでなく、企業などのオウンドメディア(企業が立ち上げたウェブサイトを中心とした媒体)の運営にも積極的に携わっていますよね。
 村山 介護事業を手がけている㈱ライフ・テクノサービス=津市中央=の「totutotu(とつとつ)」というその地で暮らす人の記憶を編集するオウンドメディアの運営にも携わっています。介護の世界で働く若い人材を獲得したいという会社の思いはありますが、いきなりそこだけをねらっても難しい。
 ─確かに。「あそこの会社って楽しそう」というイメージを持ってもらうことは大事ですね。
 村山 だから「暮らしたいまちをつくる」という会社の方針としてのコンセプトを掘り下げる中で、「それって介護のことだけなんですか?」という話になりました。記事も、全部プロが書いても面白くないということで、編集室を作って社員にレクチャーして、月一で編集会議はやるものの「基本的にあなたたちが書くことに意味がある」と伝えています。去年、最初の記事はお手本として私が大森屋仲見世支店=津市大門=について書きました。ご主人からの聞き書きで方言も交えながら記事にし、あえてカメラマンもいれず、私がスマホで撮影をしています。「普通」の食堂が続いていく凄さのようなものを伝えています。
 ─私たちメディアは「普通」よりも日本一とか特別感に価値を見出しがちでしたが、普通のものを掘り下げると凄く面白いし、よくよく考えたら全てがオンリーワンです。そこをクローズアップするのは素晴らしい。
 村山 オウンドメディア自体に話を戻すと、企業はPRしたいことや面白いことをメディアに取り上げてもらって発信をしていましたが、もう自分たちのメディアを持つことができるようになりました。それはバズる必要もなく、蓄積させていく非常に大事な作業。ウェブメディアであれば広がりは大きいです。
 ライフ・テクノサービスの場合は「暮らしたいまちをつくる」という大きなテーマを分解して、そもそも暮らしたいまちとはどのようなものであるかを考えたり、暮らしたくなるにはどうすればよいかなど、真面目に考えました。その結果、地域で暮らす人の話を聞いて、地域を知ることが最も大切ではないかという結論になりました。いわゆるシビックプライド(地域への誇りと愛着)の醸成ですね。伊勢や伊賀は観光地で歴史があり、市民が誇りを持って暮らしているけれど、津ではどうなんだろうと考えていった時にきっかけを作るべきではないかと思いました。それを私がしても面白くないので、自社でするためにどうすれば良いかを考える過程に、ディレクターとして関わっています。
 ─自社のPRをしようとする余り自社のことばかり書いてしまうと面白くなくなり、読まれなくなってしまいますよね。特に介護事業は国の制度に則っていることもあり、ぱっと見だけでの差別化は難しく感じます。それをオウンドメディアの発信で分かり易く差別化していく試みは合理性もありますね。
 村山 これは地方都市ならではのやり方で、東京でやろうと思ったら、もっと別のやり方になると思います。介護事業を運営する会社の広報に打ち込んできた職員が街の歴史あるバーなどに行って取材をする。これが面白い。ライフ・テクノサービスのような比較的大きな企業がこういったことをやるということは、とても大事です。地方創生など、行政の取組みには限界があるからです。大手企業もただお金を出すだけではなく、本当に動くとはどういうことなんだろうなどと考えたり、面白いと感じることに取り組んでもらい、企業が自由にまちづくりを楽しみ、わちゃわちゃやり始めると街は楽しくなると思っています。行政はそのバックアップに入る感じで、自由に遊ぶ感覚になれば良いのにと感じています。
 もちろん、オウンドメディアを運営する企業毎にしっかりとしたミッションはあるのですが、そのプロセスが硬いと面白くないので〝遊び〟のルールづくりが私の仕事と思っています。
 ─ワクワクするお話をありがとうございました。本紙とオトナミエでコラボ企画などもしたいですね。    (了)

6月27日、「津駅前ストリート倶楽部」の青山春樹会長と理事の大森芳幸さんが、津市役所の前葉泰幸市長を訪問。津市緑化基金へ寄付金5万3千円を贈呈した。
 同倶楽部は、津駅前の経営者や商店主らで構成。毎月駅前の清掃活動を行ったり、津まつりへの協力などを通じて同駅前の活性化に取り組んでいる。
 今回の寄付金は、6月2日に亀山市の双鈴ゴルフクラブ関コースで行った第17回ゴルフコンペで参加者53名から募った浄財。これまでの同基金への寄付は計109万3000円。
 青山会長は「これまでの寄付金も100万円を超え、まずは20回までは続けていきたい」と挨拶。前葉市長は「温かいつながりを緑に変えようという非常に志の高いチャリティ」と感謝し、目録を受け取った。
 基金は市内の緑化・美化活動・記念樹や生け垣用の苗の配布などに活用されている。

左から湯元榊原舘の前田社長、三重大学の福録教授、富田浜病院・看護部長の隅田仁美さん

 津市榊原町の温泉旅館「湯元榊原舘」が三重大学と富田浜病院=四日市市=と連携した「骨粗鬆症予防健康講座」を開催する。後援=津市、協力=ロート製薬。
 高齢女性に多い骨粗鬆症の予防について学び、要介護リスクを下げる支援が目的。昨年初開催したころと好評だったため、さらに内容を充実させた。
 30~50代対象のAコース「夏休み企画親子で学ぶ骨の健康」は7月27日㈯10時~12時。内容は、三重大学大学院医学系研究科教授の福録恵子さんの「各年代における骨粗鬆症予防の重要性と最新の知見」について。三重大学大学院生物資源学部研究科准教授の三島隆さん「保健機能食品とカルシウム」について。富田浜病院・リハビリテーション課長の高見幸一郎さんの「隙間時間を利用した運動実践」について。ロート製薬の基盤技術研究部兼ヘルスサイエンス研究企画部マネージャー、深田一剛さんの「骨の知識を高めるレクチャークイズ、子供の近視予防」について。希望者のみ活動量、筋肉量測定を実施。
 60代以上対象のBコース「骨粗鬆症予防ご存じですか?骨を守るための栄養と運動」は10月5日㈯10時~12時。福録さんの「骨粗鬆症予防の重要性について」。三島さんの「ミカンを食べると健康になる」。富田浜病院の管理栄養士、中村泰子さんの「骨粗鬆症予防に関する栄養面+レシピ紹介」について。高見さんの「正しいウォーキング方法・骨粗鬆症予防のための運動について。希望者のみ目に関する測定を実施。
 各コース1000円(小学生以下は無料)。入浴券1枚付。定員各40名(先着順)。申込期限Aコース7月20日。Bコース9月28日。申込は左QRコードから。
申込みはこちら
 問い合わせは059・252・0206(藤田)。

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