写真や動画を投稿できるSNS「インスタグラム」で8・8万人(8月19日時点)のフォロワーを持つアカウント「のん旅|三重の旅行やデートならお任せ!」を運営するのが、大阪府出身で三重大学医学部看護学科卒の阪井このみさん(25)。親しみやすいナレーション入りの動画を中心に、週2~3回の頻度で三重の観光情報を届けている。投稿では、顔出しをしていない阪井さんの気になる素顔に迫った。              (聞き手は本紙記者・西口茉実)

 ―まずは、インスタグラムで「のん旅」を始めたきっかけを教えてください。
 阪井 インスタを運用し始めた頃は、大阪で看護師として働いていたのですが、新卒で2年間働いたら辞めようと思っていました。その後、関東に拠点を移し、東京ディズニーリゾートでアルバイトしようと思っていたからです。幼い頃からディズニーが大好きで、人生で一度はディズニーのキャストとして働きたいと願っていました。しかし、ディズニーだけの生活は安定しないと思い、2年間の経験を積み、看護師の夜勤バイトも掛け持ちすることで、生活に余裕を持って、やりたいことをより楽しめると考えました。
 そんな計画をしながらも、他の策も視野に入れようとしていたところ、インスタスクールの運営者と繋がり、半年間オンラインで学ぶことにしました。地域に特化した発信が伸びやすいということで、大学時代の4年間、ちょうどコロナ禍で満喫できなかったこともあり、三重の観光をテーマに選びました。その頃は、今のように三重のお出かけ情報に絞った個人アカウントはほぼなかったということも理由の一つです。
 ―「のん旅」の動画からは、阪井さんが心から楽しんでいる様子が伝わってきます。三重にはどんなペースで来ていますか。
 阪井 月の3分の1は三重にいます。企業から投稿の依頼が入り、その前後の日程で来ています。グーグルマップを見て面白いスポットを探して足を運んだり、フォロワーさんから情報を提供していただいたり、案件の入った市町を中心に取材先を決めています。
 また、全国の他の地域で話題になっている投稿を研究し、その三重バージョンにあたるのはどこだろうとリサーチすることもよくあります。
 ―ノウハウを駆使して運営されているのですね。アカウントが伸び始めたのはいつ頃からですか。
 阪井 アカウントを開設し投稿を開始してから約4カ月で5千フォロワーに到達し、そこから10日ほどで1万人になりました。半年で3万人。「やっと見てもらえるようになった。継続してきて良かった」と思った一方、「まだ通過点」と奮い立ち、発信を継続しています。
 現在では、有難いことに様々な企業から声をかけていただいています。私の投稿が、少しでもお力になれれば嬉しいです。依頼を受けて初めて知る場所も多く、ワクワクしています。このアカウントを運用すればするほど、三重への愛が大きくなっていき、三重のお出かけをテーマに選んで良かったと日々感じています。
 ―今後の目標をお聞かせください。
 阪井 旅行が好きなので、国内のみならず海外にも行きたい。好きなときに好きなことをして、楽しく生きていたい。そのために、時間的にも経済的にもゆとりのある暮らしを続けていけるよう、仲間と共にフォロワーさんを巻き込んだ新しい仕組みを考えているところです。
 ―アカウントでの発表を楽しみにしています。最後に、学生時代を過ごした津市のおすすめスポットやこれから遊びに行ってみたい場所を教えていただけますか。
 阪井 津市大里睦合町にある「パスタスタジアム よろこば食堂」は、津市に行くというフォロワーさんがいると、私が一番におすすめするレストランです。世界初の「ホエイパスタ」を開発し、お客様を喜ばせたいという思いの溢れた素敵なイタリア料理のお店。美味しさはもちろん、人の温かさにも触れることができますよ。
 行ってみたいのは、ベビースターラーメンのテーマパーク「おやつタウン」です。これからも、三重のお出かけ情報を楽しみながらお伝えしていきます。
 ─ありがとうございました。益々のご活躍を期待しております。

朝のクモは福が来る。誰から教えられたのだろう。その言葉を知っている。
 今朝、和室で掃除機をかけていたら、黒い塊があった。ゴミだと思ったら、ぴょんと動いた。クモだ。ハエトリグモだ。小さくてかわいいクモだけれど、さすがに素手では触れない。新聞紙を持ってきて、その上に乗せた。ぴょんぴょんと逃げようとするのをやっとのことで窓の外に出した。
 クモはお釈迦様の使いという。お釈迦様はクモを掃除機で吸わなかった私の善行を見てくれただろうか。いや、これは善行だろうか。暮らしやすい室内から外に追放したのだから。
 虫には結構強い私だが、クモは苦手だ。子どもの頃に読んだ漫画でクモを恐れるようになった。作者は楳図かずおだったか、おどろおどろしい絵とストーリーに眠れなくなった。
 軒先にはジョロウグモ、家の中にはハエトリグモ。クモは見慣れたものだったが、結婚して住んだ家には十センチを超えるクモが出没した。漫画のクモを思い出した。
 名前を調べるとアシダカグモだと分かった。怖くて仕方がなかったが、子どもの前では虚勢を張った。虫ごときでキャアキャア言ったら、子どもにまで恐怖が伝染する。平気な顔を装って新聞紙に乗せ、窓の外へ。
 あんな大きなクモはもう何年も見ていない。あの頃は健気な母だったと自分をほめてやりたい。            (舞)

 三重県保険医協会は9月1日㈰14時から16時、Zoom(ウェブ会議システム)を使ってオンラインで実施する市民公開講座「最近の薬物乱用問題について考える」への参加者を募集している。
 近年次々に様相を変え、身近に潜む問題となっている薬物乱用について、和歌山県立医科大学薬学部病院薬学研究室教授で附属病院薬剤部の中川貴之部長が、薬物の危険性と薬物乱用の状況などを話す。
 中川さんは、「薬物乱用は、昔から人類を悩まし続けてきた問題です。以前は暴力団など一部の人達だけの話しで、どこか他人事のようでしたが、最近は次々とその様相を変え、私達の身近に潜んでいます。当日は、クスリのリスクと薬物乱用の状況などについてお話しします」と参加を呼びかけている。
 受講料無料で定員80人。参加希望者は明日8月23日㈮までに申し込む。
 参加希望者は講座タイトル、氏名(ふりがな)、職種、連絡先(住所・電話番号・メールアドレス)、医療関係者の場合は医療機関名を記入し、同協会にファクス=059・225・1088=で申し込む。受付後受講用のミーティングID、パスコードなどがメールで送られる。
 問い合わせは同協会=☎059・225・1071へ。

[ 4 / 7 ページ ]« First...23456...Last »