今年の夏は暑かった。猛暑日が何日続いただろう。テレビが外に出るな冷房を使えと言ってきた。それでも外に出ることもある。日傘をさして外を歩く。
 夏は日傘が欠かせない。駐車場で車を降りて数分で建物に入るとしても日傘を開く。ヨーロッパの人は日傘をささないと聞くが、日本では男性用日傘まで売られ始めた。温暖化の影響でヨーロッパも変わっていくかもしれない。
 この間私の日傘が壊れた。開こうとして少し硬かったのを無理に開いたら、骨がバラバラになってしまった。新しい日傘が必要だ。
 古い日傘は何本もあるけれど、おしゃれなレース生地で、日よけ効果は期待できない。UVカットと明記してあるものを探そう。
 でも、夏の終わりの日傘売場は貧弱だった。数えるほどしか並んでいない。スヌーピー柄の日傘はさすがに持てない。きれいなピンクがあるが、もう少し地味なのがほしい。
 年甲斐もなくという言葉が頭に浮かぶ。年相応の日傘とはどんなだろう。きれいな色フリルたっぷりは違うように思う。黒っぽくて軽い日傘。とにかく汚れが目立たない色が良い。
 結局黒地に水玉、レース縁取りを買った。少々可愛らしすぎるが軽くて汚れに強そうだ。九月となってもまだしばらく日傘が必要だ。年相応でなくとも仕方がない。夏の終わりの日傘売場は貧弱なのだ。
       (舞)