岡さん(左二人目)と川嶋さん(右二人目)

 岡幸男さん(70・津市一身田町)と川嶋昭夫さん(76・津市本町)の春の旭日双光章受章を祝う祝賀会が7月2日、関係者約60人が出席して津市新町のプラザ洞津末広の間で開かれた。
 岡さんは、元県青色申告会連合会長、川嶋さんは元県青色申告会連合会副会長として長年にわたり、会の活動に尽力してきたことが認められ、今回の受章となった。
 因みに、青色申告会とは個人事業主を中心として組織される納税者団体。「税は公平でなければならない」とし、正しい申告・納税を勧め、公平な税制の創設、社会保障制度の改善を要望し、今までに税制改正史上数々の成果をあげてきた。
 全国各地の青色申告会は、会員の中から選ばれた役員を中心に自主的・民主的に運営されており、その活動は会ごとに特徴をもち、後継者専従者や若手経営者を中心とした青年部や、配偶者専従者を中心とした女性部が組織されるなど、多彩な活動を展開している。
 祝賀会には、東海税理士会、中勢納税貯蓄組合連合会、津間税会、市内外の青色申告会、津法人会など、各税務関係団体の代表者のほか、受章者各氏が和洋菓子店の経営者(岡さんは和洋菓子店「岡田屋」の4代目店主。川嶋さんは「銘菓創庵・新月」2代目店主)でもあったことから、三重県菓子工業組合関係者も出席。二人の功績を讃えると共に、両氏の活動を支え続けた妻の岡雅子さん、川嶋幸子さんに対しても惜しみない拍手が贈られた。
 岡さん、川嶋さんは「周りの人に支えられてここまでこれた。今までやってきたことが認められたという感じ。こんな素晴らしい祝賀会まで設けて頂けて本当に感激している」と謝辞を述べた。
 続いて、菓子職人としての恩師である刀根菓子館代表の刀根大士さんの音頭で乾杯し祝宴が開かれ、美味しい料理に舌鼓を打ちながら歓談の輪を作り皆で受章を祝った。途中、津高虎太鼓の勇壮な演奏も披露され、宴に華を添えていた。

 時刻は8時半。私は前回のゴール地点である滋賀県栗東市のJR手原駅近くの有料駐車場に車を停めた。降車すると同時に、灼熱の太陽は私の皮膚をじりじりと焼き始める。気温は既に30度に近い。私は左手で目の上にひさしをつくり、空を見上げながら「暑すぎる」と恨めし気につぶやく。のんびりと進む徒歩の旅は、気候の影響をもろに受けるため、これまで真夏と真冬をできるだけ避けるように調整をしてきたのだが、それもとうとう年貢の納め時。やるしかない。前日は、ワークマンで通気性が良く動きやすい服を購入し、早めに就寝。水分補給と休憩を十分取るという凡事徹底を心掛け、距離を稼ぐよりも無事に行程を終えることを重視する等…。こういった背景から導き出された今日のゴールは、20㎞ほどの距離にある大津市のJR石山駅。
 出発前に、手原駅前にある神社で道中の無事を祈る。私はそれほど信心深い人間ではないが、神前で謙虚になる時間は有益だと考えている。いついかなる時も人間がその身を亡ぼす原因は傲慢さだからである。自分の無力さや世のままならなさを認めた上で、しっかりと腰を据えて物事に対峙していく姿勢こそが、人生を好転させる本質にあるように思う。自動車や電車に頼らず、自分の足で目的地まで進んでいく徒歩旅もまた裸の自分と向き合い、謙虚になれる貴重な時間が得られる行為と考えている。
 祈り終えた私が出発しようと思った矢先、神社の奥に偉容が見えたので近寄ってみる。それはSLである。近くの案内板によると展示されている車両はD51型403号機で昭和15年(1940)に製造されたもの。草津線は昭和47年(1972)まで蒸気機関車による列車が運行したが、近代化の中で姿を消すこととなった。それを惜しんだ地域住民たちの要望によって昭和48年(1973)より今に至るまで保存・展示されている。近づいて、気付いたのはこの列車の保存状態が素晴らしく良いこと。屋根付きで線路が敷かれた駅のホームを模した公園にSLは展示されているが、細部に至るまで日頃から行き届いた手入れをされていることが一目でわかる。前述したような流れで、全国各地にSLは保存・展示されているが、予算や人手などがネックとなり、高温多湿な日本において良好な保存状態を保つことは難しい。どのように維持しているのか気になり少し調べてみると、地域住民たちによる同好会の尽力の賜物のようだ。同好会のSNSのアカウントを覗いてみると、日頃からの清掃活動だけでなく、地元の子供たちがSLについて様々なことを知る機会を提供しているようだ。何より参加している人の楽しそうな笑顔が印象的である。歴史とは単なる事実の記録に過ぎず、それをどう語り継いでいくのかが大切といえる。どれだけ多くの人に歓迎されたSLであっても時間を経るごとに当時を知る人は減り、熱は冷めてしまうもの。SLを守りながら、歴史を語り継いでいく活動は、未来へと地域の宝を受け継ぐというミッションを果たす上で、お手本のように思える。
 心が満たされたところで、いよいよ今日の行程が始まる。街道沿いの家の軒先には、昔営んでいた店の屋号が書かれた看板がかけられていたり、所々に道標が設置されている。おかげで街道から外れる心配もなく、歩けるのが有り難い。滋賀県に入ってからというもの、明らかに東海道が地元のアイデンティであり、重要コンテンツとして認識されていることを改めて窺い知ることができる。「しかし、暑いな」。ほんの5分歩いただけで、手の甲に玉のような汗がにじんでくる。「無理と焦りは禁物だが、今日もきっと良い旅になる」。私は、なんの確証もない言葉を確信めいた口調でつぶやくと期待に胸を躍らせる。(本紙報道部長・麻生純矢)

 「第44回三重二紀展」が21日㈬から三重県総合文化センター第2ギャラリーで開かれる。9時半~17時(最終日は16時まで)。入場無料。主催=(一社)二紀会三重支部。後援=(公財)三重県文化振興事業団。会期は25日㈰まで。
 同支部の上部組織の二紀会は昭和22年、熊谷守一、黒田重太郎、中川紀元、鍋井克之、宮本三郎、田村孝之介、栗原信などのメンバーを中心にして設立。現在は一般財団法人二紀会として各県に支部を置き、全国組織の美術団体となっている。
 三重郡朝日町にある三重支部は43年前に二紀会三重支部として承認され現在に至る。
 また①美術の価値を流派の新旧に置かず、皮相の類型化を排する②具象・非具象を論じない③流行によって時代を誤ることを極力避ける④真に新たな価値を目指し、創造的な個性の発現を尊重する⑤情実を排しつつ新人を抜擢し、これを積極的に世に送ることに努める…の主張の下、会員が作品制作に励んでいる。
 冨田儀考支部長は「設立44周年となる今展では、会員ら15名が新国立美術館・二紀本展に向けて1年間精魂を込めて制作した大小の力作を出展します。ぜひご覧下さい」と話す。
 問い合わせは冨田さん☎0595・37・0583へ。

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