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昨年12月9日・10日、津商工会議所社会文化部会=杉田真一部会長=が県外視察見学会を開き、同部会の会員20名が参加した。
全国的に中心部の空洞化や商店街の衰退が続く中、同部会では、津市のまちづくりのヒントを得ようと各地を視察している。
今回の目的地は、昨年3月に北陸新幹線の開業によって、主要駅周辺の再開発が行われ、新たな賑わいが創出されている福井県の福井市と敦賀市。
初日に福井市を訪れた一行は福井駅東口の再開発ビル「アオッサ」で福井商工会議所との懇談会に参加。同商議所地域振興部長の林幸治さんより北陸新幹線開業に向けた様々な取り組みを聞いた。同市の人口は約25万人と津市に近く、東京から乗り換えなしでの移動が可能となる同新幹線の開業を「最後のチャンス」と捉え、県・市と、商工会議所を核とした民間が一丸となって福井駅を中心とした再開発を進めてきた。観光客を迎えるために福井が誇るコンテンツである恐竜のロボットを東西の駅前に設置し、福井駅から直結する形で福井市観光交流センターを整備。観光案内所やカフェや交流機能を備えた県都の玄関口にふさわしい施設となっている。また、中心商業地である西口前には、低層階には観光客のためのおもてなし機能を備えた複合商業施設、高層階は地元の人たちの新たな生活拠点となるマンションという構成の再開発ビル「ハピリン」や、ホテル・オフィス・店舗・一般とシニア向け住宅などで構成された再開発ビル「ふくまちブロック」など新たなランドマークとなる高層ビルが立ち並んでいる。
また、更なる魅力向上のため、「県都まちなか再生ファンド」を県と市が出資し、特定区域内の店舗の建て替えや改修などに補助を行っている。会員たちは、林さんらの案内を受け、再開発が進む駅周辺を視察し、大きく変貌を遂げていく街の姿と津の街を照らし合わせながら、まちづくりのヒントを探った。
2日目は、敦賀市へ。再開発のシンボルである複合施設「オッタ」で市職員より敦賀駅西地区土地活用事業について説明を受けた。同市も福井市と同じく、新幹線の開業などによる交流人口の増加を見据えて様々な施策を駅西側で展開。同市は、原子力発電所に関係する施設が数多くあることでも知られるが、駅西側を整備して建設予定だった施設が東日本大震災によって白紙に戻ったため、利用できる土地が生まれた。
しかし、コンビニ、ドラッグストア、パチンコ店など、従来型の店舗を誘致しても、本質的な賑わいには繋がらないため、公共も関りながら、収支を安定させ持続可能な経営を可能としたり、観光客だけでなく、市民にとっても普段使いができる居場所を確保するという再開発の目的を明確にしている。土地活用事業費の約8割に当たる26・2億円を民間から投資を募り、市の投資額を5・2億円にまで抑えつつ、ottaの建設などを行った。商業施設やコミュニティ機能などを備えた同施設の中でも、目玉と言えるのが「ちえなみき」。
全国的にも珍しい公設民営書店で、丸善雄松堂と編集工学研究所の共同企業体を指定管理者に迎えた。新書・古書・洋書・絶版本などプロの目で選りすぐった約3万冊が店内に迷路のように配置され、本棚にカテゴリー別に細かく分けられている。初期在庫を市が負担することで、売れ筋の本ではなく、設置すべき・売るべき本という考え方をベースに選書。開業1年で30万人の来場者を達成している。
会員たちは、ちえなみきスタッフの案内を受け、既存の本屋とも図書館とも違う知的体験が出来る施設を隅々まで見学。津市の活性化につなげるアイデアを模索していた。
2025年1月29日 AM 9:55