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春に花を咲かせる五色椿の木(奥)と、会員たち…浄得寺で

14団体の最後を飾るのは『芸濃ふるさとガイド会』=駒田富士雄会長(64)、会員33名=。
同会は、津市芸濃町の名所や豊かな自然の良さを多くの人に広めようと平成22年、公民館の歴史講座の受講生などで発足。芸濃中央公民館の講座「芸濃ふるさと探訪」でガイドを務め今年で4年目になる。
また、地域の隠れた魅力の発掘にも積極的に取り組む。その一つが同町河内地区の集落・梅ヶ畑の浄得寺にある樹齢約400年と伝わる「五色椿」の木。この木は春に、五色(赤・ピンク・白・赤に白の斑入り・白に赤の斑入り)の美しい花を咲かせるが、その存在は町内でもあまり知られていないという。そこで同会では、多くの人に来て見てもらいたいと、住職の了解を得て先月から数回にわたり、木の周辺に竹垣を設置するなど整備を実施した。
「他府県から来た人に、すごい名所があるんですねと喜んでもらうとやりがいがあります。椿の周辺の整備を機に案内コースを充実させたい」と駒田さん。
なお3月28日、芸濃名所めぐり第1回「宝並と梅ヶ畑・浄得寺の五色椿」を主催する。安濃ダムエントランス園地集合、受付9時~9時半。コースは約4㎞、約3時間。浄得寺や宝並トンネル、宝並・願了寺などを歩いて巡る。定員50名。参加費200円(保険料・資料代ほか)、雨天決行・荒天中止。
申込みは所定の申込書を津市芸濃総合支所地域振興課へFAX℡津266・2522。問い合わせは同課℡津266・2516へ。

倭の白山比め神社でガイドする会員

 第13回目の今回紹介するのは『白山道しるべの会』=今井直毅会長(71)。
 同会は平成21年に16名で発足。会員達は、白山町の白山公民館で年6回開かれる「地域再発見講座」で講師を務めており、名所の現地案内などを通じ地域のファンを増やしている。受講を機に同会へ入会する人もおり、現在の会員は31名。
 一昨年にはホームページを開設。会員の田中朗さんが管理を担当し、同町の川口・倭・山田野にある白山比咩神社をはじめとする名所の情報や、同会の活動状況のほか、まもなく開催される地元のイベントなどを掲載している。
 また、地域住民にも地元のことを詳しく知ってもらい名所を訪れたり行事に参加してもらおうと、年末年始に町内の神社などで取材した年越しの行事を写真とともに紹介した。
 そのうちの一つが、同町川口の小野区に伝わる小野獅子舞(市指定無形民俗文化財)が元日に区内を巡る「門舞」で、区民によって守られてきた伝統文化の魅力を広く発信することで、その保護に貢献している。
 このほか、ガイド活動の際に客から「どこのお店に行けばいいの?」と聞かれるのが多いこともあり、猪の倉温泉をはじめ地元の協賛企業7社の情報も掲載。
 地元住民や観光客にとっても便利なページづくりの甲斐あって、一日あたりのアクセス数は600人~800人、多いときには千人を超えるという。
 今後も、片面に同会、他面に協賛企業の情報を記載した「ショップカード」を作成し、各企業の店舗で配布するなど、同会や地域のPR活動に取り組んでいくという。
 今井さんは「今後、青山高原に風車が40基増設されることもあり、青山高原のハイキングコースを新たに作り、風車完成と同時に定着させたい。また、平成27年度内に全線復旧するJR名松線や、近鉄を使うガイドのモデルコースを作ったり、地域の活性化に繋がるよう企業と連携していきたい」と話している。
 同会への問い合わせは今井さん℡059・262・0372へ。
 HPはhakusan-guide.com 

香良洲神社の式年遷座に向け建築中の新本殿と、会員たち

 12回目は、『香良洲ガイド~矢野路~』=濱村隆通会長(71)=を紹介する。
 同団体は平成24年、それまで津市内の旧市町村で唯一、ボラガイド団体がなかった香良洲町に誕生。現在津市は、全域を14団体がカバーするボラガイド先進地となっている。
 会員は町内在住の8名で天照大神の妹と言われる稚日女尊を祀る香良洲神社や、かつて同町にあった三重海軍航空隊など、それぞれが特に興味のあるものについて学び、地域の歴史や文化として幅広い年代の人に伝えている。
 ガイド活動中は日常生活の大変さを忘れ、初対面の人と話し案内する面白さを楽しんでいるそう。
 4月にある香良洲神社の式年遷座に先立って昨年行われた同町の最大行事「お木曳き行事」と、関連行事の「石搗き行事」に際しては、地元の香海中学校の文化祭で生徒に行事をわかりやすく説明するなど、PRに活躍し、次世代へ伝統文化を伝えた。
 両行事を盛況のうちに終え、現在は、ガイド技術向上と新規会員獲得のための勉強会開催に向けて、準備の真っ最中。
 また、今後、案内先を増やしていくという。
 さらに濱村さんと会員の岡野允美さんは、ダイヤル式の電話など、昔、町内で使われていた生活道具を収集しており、町内での展示を目指している。
 濱村さんは「約4?の小さい町だが、資料や写真などから歴史を掘り出して勉強会を開いて、ガイドとして防災を含めて話せるようにするとともに、会員募集に繋げたい。若い人にも入ってもらいたい」と話している。
 なお香良洲神社では3月16日9時頃~15時頃にお白石持ち祭(一般参加可)、4月21日に式年遷座、4月27日に祝祭が行われる。
 同会への問い合わせは津市香良洲総合支所地域振興課?059・292・4308へ。

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