あの人この人

先輩大工職人と力を合わせ頑張ってます!

 津市生まれ、津市育ちの水谷章吾さん(26)は、老舗の総合建築業、㈱モリセイ=津市寿町=の若手大工さんだ。
 家という形になる物を造っていく、そんな大工さんに憧れて6年前に、一般社団法人「大工育成塾」名古屋塾に入塾。週2回、名古屋まで通いながら、受入工務店である鈴鹿の工務店に勤務し、現場で実習を積んだ。
 同塾は、日本の伝統的木造住宅の振興のため、優秀な職人である大工技能士の育成に取り組む国家プロジェクトの一つ。
 3年間を学び終えた水谷さんには「大工志」の称号が与えられ、名実ともに大工職人になった。
 修了後も同じ受入工務店の大工として2年間、様々な現場で研鑽を積んできた。その後、1年間の御礼奉公が明けた今年の春に㈱モリセイに入社した。
 森良徳専務は、「伝統的な木造建築の担い手である大工職人は、その数の減少と高齢化が進み、技術・技能の継承が困難になりつつある。水谷君には日本の職人文化・ものづくり文化を担っていってほしい」と期待する。
 最後に水谷さんの目標を聞くと「早く自分の力で自分の家を建てること」だそうだ。同社☎津059・228・5491。

デビューシングル『蝶』を手に…希衣さん

 津市出身の歌手で、ボランティアグループ「さくら会」の代表として老人施設慰問活動も行っている希衣さん=DREAM PROJECT所属=。今年2月にはMARVELOUS MUSICからシングルCD『蝶』が発売され念願の全国デビューを果たした。
 希衣さんは、両親の影響もあり、小さい頃から歌が好きで歌手を目指していたそう。約5年前に同会を立ち上げ、津市・松阪市などの老人施設で、昭和初期の歌や童謡を披露し、お年寄りを楽しませている。
 『蝶』は、東日本大震災の被災地や夢を追いかけている人、病気と闘っている人などへ向けた親しみやすいメロディの応援歌。
 希衣さんは「津市は人が温かく、自然が豊かで名産物もたくさんある。その良さを全国に伝えられるような歌い手になり、支えてくれている方への恩返しをしたいです」と話している。
 CDは税込千円。全国のCDショップやアマゾンで販売中。問い合わせはメールvoicekie@live.jpへ。HPはhttp://voicekie.com

棚橋稔会長

 今月1日に久居ライオンズクラブ第37代会長に就任した棚橋稔さん(55、久居病院事務長)にインタビュー。抱負と地域や青少年育成への思いを聞いた(聞き手は本紙・小林 真里子)。
 ──就任おめでとうございます。久居LCに入会した経緯を教えてください。
 棚橋 私は久居出身で、大学時代を東京で過ごし、帰郷後、何かまちの役に立ちたいと旧久居青年会議所で活動し、99年に久居LCに入会しました。 
 ──これまでを振り返り特に印象深い事業は何ですか。 
 棚橋 岐阜など各地域のLCとの交流事業です。また、今年度も小中学校10校で行いますが、子供向けの薬物乱用防止教室は、地道な活動でやりがいがあります。会員が研修を受けて講師を務め、〝まちのおじさん〟の立場から自分をダメにしてしまう薬物の危険を訴えています。
 ──会長就任にあたり、抱負を聞かせてください。
 棚橋 会長就任に際し、①地域密着②活動的なライオンズクラブ③少数のメンバーに負担がかからないようにする、というスローガンを掲げました。皆の意見をしっかり聞いて、気負いすぎず、ワンマンにならないようにしたい。
 合併後、久居のまちが盛り下がっている気がするが少しでも地域社会の役に立てれば。この地域を元気にしていきたい。
 例えば、忠犬ハチ公の飼い主である上野英三郎農学博士が久居出身であることを知らない人もまだ多いので、広めていきたい。そこで、老人福祉施設へ「ああ忠犬ハチ公よ」「ハチ公音頭」のCDを寄付します。
 また、心や身体に障害を持って生きる人を応援したいので、会員の花屋に協力してもらいガーデニング教室を開く予定です。
 さらに、小中学校の先生を対象に青少年育成プログラム「ライオンズ・クエスト」のセミナーを実施します。今の子供達は、いけないことに〝NO〟と言える勇気がない。またボランティア精神や、いじめをしないなどの〝生きる力〟をつけてもらいたい。
 ──ありがとうございました。(敬称略)