地域

 社会があなたの介護を必要としています。最新の介護の知識と体に負担をかけない技術を自宅で学びなおしませんか?
介護の資格は持っているけれど、「経験がない」「ブランクがある」など介護職に就くことに不安がある人や、介護職に就業して1年未満の人に対して、福祉・介護の現場で活躍できるよう、三重県社会福祉協議会・三重県福祉人材センターが介護の知識や技術のスキルアップができる研修を実施する。
 ▼内容
 ①WEB研修=対象者…福祉・介護に関する資格を有しながら現在介護の仕事に就いていない人、又は介護職として就職・復帰後、概ね1年未満の介護有資格者。
 受講期間…令和6年2月16日㈮までの連続する3週間※申込受付後、同会から受講日程を案内する。日程のリクエストも可。
 研修内容…7科目(10時間)=介護保険制度の動向、尊厳の保持・自立支援、コミュニケーション技術、介護の基本、認知症・老化の理解など。
 受講方法=同会から配付する資料と講義動画(ユーチューブ)を好きな時間に視聴し、期日までにレポートを提出する。 
 ②実技研修=対象者 …WEB研修受講者のうち、受講を希望する人。
 日程…令和6年2月20日㈫、21日㈬。 
 研修内容…介護実技演習・会場は三重県社会福祉会館(津市桜橋2丁目131)
 定員…150名 ※先着順。受講料は無料。
 申込期間=令和6年1月19日㈮まで。
 その他=WEB研修の受講には、インターネットに接続したパソコン、タブレット等が必要※インターネットの通信料は受講者負担・希望に応じた就労支援を行う。
 問い合わせ先(平日9時~17時)三重県福祉人材センター☎059・227・5160。〒514─8552、津市桜橋2丁目131へ。

 

昭和の名曲を熱唱する参加者

11月23日、津リージョンプラザお城ホールでカラオケ「優の会」(田中優代表)の『懐メロ・歌つづり~ファイナルステージ』が開かれた。後援=本紙。
 昭和の名曲を子や孫の世代に歌い継ぐという趣旨で毎年開かれており、多くの懐メロファンに愛されている催しも11回目にして今回が最後。会主の田中優さん(88)はカラオケブームの折に県下でいち早くカラオケ同好会を立ち上げ、発表会を開催している。前身の時代を合わせると計42年にも及ぶこともあり、老舗的な存在としても知られている。
 きらびやかな衣装をまとった参加者たちは、次々とステージに上がり、この日のために歌い込んできた昭和の名曲を披露。途中、挨拶でステージに上がった田中さんは「42年もの間、支えて頂いたおかげで安全に事故もなく続けてくることができた」と長年の活動を振り返りながら感謝した。
 最後は会場が一丸となって「好きになった人」を歌い、盛大にフィナーレを迎えた。今後は規模を縮小した企画を行っていく予定。

 鈴鹿峠を越えると間も無く、三重県と滋賀県の境を示す石碑がある。『左三重県 右滋賀県』『江戸まで百里 京まで十七里』などの文字が刻まれている。この旅の目的地である京都までは、ここから大体70㎞弱ということになる。具体的な距離という情報が手に入ると、これまで国道を踏破してきた経験から、どれくらいの時間で歩けるかなど、より鮮明なシミュレーションが可能となる。いつか時間が許せば、逆方向の東京日本橋まで歩いてみたいものである。
 県境を越えると間も無く、巨大な石灯篭が姿を現す。江戸時代中期に建てられた「万人講常夜燈」である。四国の香川県で「こんぴらさん」の通称で知られる金刀比良宮の常夜燈であり、往来する商人たちが道中の安全を祈り灯をともしていたという。その重さは38トン、高さも5・5mと補足すれば、大きさが伝わるかもしれない。ちょうど国道1号の鈴鹿トンネル入り口の真上に当たる付近に置かれている。こんぴらさんには、10年ほど前に参拝したことがあるが、本宮までで785段、奥社までだと1368段と、登るだけで功徳が積めそうなほど長い石段のことは深く記憶に刻まれている。とても味わいのある顔をしたこんぴらさんのキャラクター「笑顔元気くん」が描かれたお守りはトリコロールの千鳥格子柄が大変洒落ていたことも思い出す。意図しないタイミングで自分の過去と現在が交差するのも旅の楽しさである。
 峠を越えると、再び街道が国道と交わり、また別れ、しばらく進むと新名神高速道路の土山橋の橋脚が見える。道は人々のニーズによって踏み固められているという話を時々しているが、高速道路はその最たるものである。最新の土木技術で森を拓き、山を穿つことで最短ルートで目的地に辿り着ける道をつくりあげることができる。この道が開通したおかげで一気に京都が近くなった。津市からだと所要時間1時間強くらいなので名古屋に出るのと、それほど変わらない感覚でいける。十数年前に、私は高速道路料金が1000円上限になる社会実験をしている頃、新名神で数えきれないくらい京都へと出かけていた。この旅の目的地である三条大橋付近ももちろん出掛けたことがある。今では、自動車でも国道1号で京都を目指す人はきっと物好きの部類に入るだろう。まして、私のように旧街道を歩いて目指す人間はその極みといえる。何度も通ったこの橋も、じっくりと下をくぐりながら観察するとまた違った趣がある。また、巨大なコンクリートの橋の近くには、ここが新名神の起工の地であることを示すモニュメントと碑も建っている。上からでは絶対に気付けない新たな情報を得られて私は思わず笑顔を浮かべる。再び高速道路で、この橋を通るたびに、きっと下を歩いたことを思い出すはず。こうした小さな発見の積み重ねこそが知見となり、人生を豊かにする。そして、そういった発見をお伝えするのがこの旅や連載の意義でもある。(本紙報道部長・麻生純矢)

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