地域
津市を拠点に活動する混声合唱団のヴォーカルアンサンブル《EST》は、11月3日㈰14時30分から(14時開場)、三重県文化会館大ホールでコンサートを開く。
同団は、9月29日に石川県の金沢歌劇座で行われた第77回中部合唱コンクールで金賞に輝き、11月24日の全日本大会へ駒を進める。昨年度の功績は、第76回全日本合唱コンクール全国大会一般混声部門銀賞、第28回宝塚国際室内合唱コンクール混声部門金賞、総合1位、兵庫県知事賞受賞。
31回目となる今回は、「つなぐ うた むすぶ」と題し、三重大学合唱団と、一般公募で集まったワンステージメンバー約10名を招く。ピアノは、令和3年度三重県文化新人賞を受賞した村山響さん。単独での演目は、めでたしマリア、栄光の讃歌など。アニメ「鬼滅の刃」テーマ曲メドレー、若手作曲家の三宅悠太が手がける、童話作家の工藤直子詩による混声合唱曲集「みえないことづけ」など、親しみやすい内容も。ワンステージメンバーと共に歌うステージでは、振り付けを取り入れる曲もあるため、海外の合唱曲の雰囲気を味わって。
「今年の夏は、台湾桃園市で単独コンサートを、また、ヨーロッパグランプリコンクールで世界の頂点に立ったバタヴィアマドリガルシンガーズ(インドネシア)とのジョイントコンサートを行いました。歌は国境をも越えて心を繋ぎ、絆を結ぶと改めて実感しています。今回は、バタヴィアとの公演で初めて披露した伊勢木遣も歌います。高校生から熟年メンバー、一人ひとりが輝くステージをお楽しみください」と、同団の設立者であり、音楽監督、指揮者を務める向井正雄さん。三重県文化会館チケットカウンター、同館WEBチケットサービスエムズネット、オンラインチケット販売TIGETで前売り券販売中。一般1500円(当日2000円)、大学生1000円(当日1500円)、高校生以下750円(当日1000円)。未就学児入場不可。問い合わせは、メールest.hp.1992@gmail.comへ。
2024年10月24日 AM 9:47
三重大学教育学部附属小学校(津市観音寺町)の前田昌志教諭が中心となり行った学習「ドローンとプログラミング教材を活用した河川防災学習の実践効果の検証」が、第13回理科教育賞を獲得。7月26日に横浜ベイホテル東急で行われた贈呈式で表彰を受けた。
気候変動の影響による水害の激甚化・頻発化から注目されている流域治水。国家資格のドローン免許を持つ前田教諭は、令和元年度より県内外の流域全体のドローン映像を撮影。広大な流域の制約といった課題を乗り越え、全体像を把握することで児童が活用できるデータベースを構築した。
同小第6学年C組で9月27日に行った授業では、8月末にこの地域にも大雨をもたらした台風10号後の安濃川のドローン写真と、通常時の様子を比較。実際に届いた緊急速報メールの通知内容などを振り返った後、チームに分かれ、プログラミング教材「レゴⓇエデュケーションSPIKE」で気象台や避難所、災害対策用ヘリコプター、民家などを製作した。残り数回の授業で、防災行動計画を再現するという。児童たちは、「警戒レベルを音声で流すことを目指し、工夫していく」「歯車を使って、水位が上がったことを表すところが難しい」と、班のメンバーと協力して取り組んだ。
前田教諭は、「現在も継続して、県内外の特徴的な河川の撮影を行っています。自分の命は自分で守る。ドローン映像を活用し、全国の河川防災学習に役立ててもらいたい」と話した。13水系、180本以上に及ぶドローン映像は、YouTubeチャンネル「【河川】ドローン映像データベース」で公開されている。
同小は、11月30日㈯に公開研究会を開く。内容は、各教科の公開授業、研究協議会、東京大学名誉教授の佐藤学さんによる講演会。前田教諭は「土地のつくりと変化~水害を科学する~」と題し、理科の授業を行う。参加費2000円(学生無料)。11月22日受付締切。
問い合わせは、三重大学 教育学部附属小学校☎059・227・1295へ。
2024年10月24日 AM 9:45
4日、津城跡=津市丸之内=の模擬櫓前で津藩祖・藤堂高虎公の壮年期の姿を描いた等身大パネルの除幕式が行われた。
式は、津城復元に向けた募金活動などに取り組んでいる「津城復元の会」=西田久光会長=と、津城跡で観光客などへのボランティアガイドを行っている「安濃津ガイド会」=藤本智恵子会長=が開いたもの。パネルの制作及び寄贈をしたのは、㈱キヒラ工房の紀平昌伸さん。紀平さんは、ポスターや写真を基に手書きで俳優をそっくりの姿で描く映画看板職人で名手として知られる。
パネルに描かれた絵のモデルとなったのは藤堂家の菩提寺だった寒松院が所蔵していた木像。第二次世界大戦の際に焼失してしまったが、津藩の資料「公室年譜略」に「甚だよく似たりと云々」と記されていることから像の写真の顔を参考にし、身長190㎝、体重110㎏と記録が残る高虎公の巨体を再現した等身大パネルを制作。トレードマークである唐冠形兜と甲冑で身を固めつつも、温かいまなざしで子供や領民を見守る姿が表現されている。
パネルの除幕に先立ち、津城復元の会の西田会長は「これぞ高虎公。大いに活用をしたいと思っている」と挨拶。紀平さんは「背が高いので、少し下を向いて子供や領民を優しい顔で守っているイメージ」とパネルについて説明した。
その後、駆けつけた前葉泰幸市長らと共に幕が取り除かれ、パネルが姿を現すと集まった人たちから拍手が送られた。
パネルは基本、模擬櫓内に常設。津まつり開催中は10時~16時に模擬櫓内を公開。パネルは13日はフェニックス通りの会場で特別展示する。
2024年10月10日 AM 4:56