地域

 ◆「わんにゃんこ譲渡会」犬猫の保護活動をしているボランティア団体の取組み。「家族を必要としているわんにゃんこ達が待っている。ペットショップに行く前に保護猫・保護犬のことを思い出してほしい」と呼びかけている。
 ▼7月21日㈰11時~15時、安東コミュニティセンター(津市納所町234)。無料・予約不要。 
 ▼8月4日㈰11時~16時、保護猫カフェ285(津市島崎町285・3階)無料・予約不要。※敷地内でねこ夏祭りも同時開催。

コラボグッズを手に…森本さん(右)と奥田さん

 社会福祉法人「正寿会」=伊藤英子理事長=が運営している障害者の通所施設「風早の郷」=津市戸木町=の利用者が、花風景メディア「はなまっぷ」とのコラボTシャツを作成。同法人が運営する福祉と環境を融合した花園「かざはやの里」やネットショップで販売をしている。
 Tシャツのデザインははなまっぷが撮影したかざはやの里のあじさいを使用。風早の里利用者の森本竜輔さん(23)がシルクスクリーンでTシャツにデザインを印刷、奥田那保さん(18)が綺麗に畳み袋詰めをしている。森本さんは「デザインが綺麗なところを気に入っている」、奥田さんは「着てもらって写真を撮ってほしい」と笑顔。
 Tシャツの価格は2000円。色はブルー、パープル、マリンブルー。LLからキッズ用までサイズを幅広く取り揃えているため、親子で着ることも可能。
 その他、アジサイをモチーフとしたTシャツやトートバッグなど30種類以上のコラボグッズをあじさいまつりで賑わうかざはやの里の売店で7月15日まで販売。はなまっぷの期間限定ネットショップでも購入できる。ネット購入の場合は2500円。

講演する辻会長

 津市の経営者で作る「丸之内倶楽部」の第190回例会がホテル津センターパレスで開かれた。各分野の専門家を講師に招いて隔月で実施しているもの。今回の講師は、辻製油㈱(松阪市嬉野新屋庄町)代表取締役会長の辻保彦さん。テーマは「菜の花の夢」。
 同社は、昭和22年になたね搾油専門工場として創立。以来、商品開発の研究を重ね数多くの関連新製品を開発。現在では製油関連事業に加え、アグリ関連事業なども手掛けるなど発展している。 辻さんは「私は昭和18年の戦中生まれ。春になれば一面が『菜の花畑』になる村で育った。好奇心旺盛で5歳の時に母親の腕時計を解体し怒られた記憶がある。
 わが社は、先代が菜種の搾油で起業し、ご縁を大切にして抽出技術と発酵技術を徹底的に追求してきた。昭和30年代、戦後復興が始まると物資が出回り、生活も潤沢になってきが、急性腎膵炎に罹り生死と向き合ったこともあった。昭和40年代の大学院生の頃にビジネスに目覚め、大学院をやめて辻製油に入社した。
 中小企業が競争社会を生き抜くにはナンバーワンになること。そうすればプライスリーダーになれる。1位と2位では天と地と違いがある。そこで昭和45年にコーン油の生産量でナンバーワンになるための戦略を開始した。
 昭和50年代の高度経済成長時代には経営方針を転換。下請けの仕事はしないと決め、大手商社だった『東食㈱』オンリーの取引から脱却。取引商社の拡大と海外へも目を向け、日商岩井、伊藤忠商事、三菱商事、住友商事との取引を開始。コーン業界で最強のライバルであった三井物産とも和解し10年後には三井が最大の取引商社となったほか、外資系メジャーであるXキャン社(カナダ)、カーギル社(米国)。ブンゲ社(ブラジル)との取引も実施した。
 しかし、事業をコーン油だけの『一本足打法』では危険だと判断し、他社が研究していない物質に着目。化学理論と技術開発を駆使し、日本で唯一の精製レシチン製造に成功。酵素分解レシチン、分離精製レシチンは国内独占となった。これは天然の界面活性剤で強力な乳化力を持ち、幅広い食品で使われている。
 昭和50年以降は、会社の財務・経理の透明化を図るために毎月の全社朝礼で社長が訓示し、会社の経営状態を全社員に公開した。また、中村天風の思想である天風哲学に共感し、成功の実現とは積極精神から始まる事を学んだ。
 資源の乏しい日本の究極の財産は『技術力』。美と健康に役立つ商品開発に専念することに。そのジャンルでオンリーワンを達成するため、昭和52年から研究開発型企業を目指し、各大学から研究員を積極的に採用するようにした。中でも機能性素材の開発に注力。レシチンとセラミドに特化した研究員を育成するために学費を全額会社が負担して学位取得者を増やした」と話した。
 しかし会社として発展してきたが、決して順風満帆ではなかった。
 「戦後最大の経済危機であるバブル経済が1991年から93年にかけて崩壊。97年から上場企業の倒産が相次いだ。平成9年頃には大手銀行、証券会社、商社が倒産。㈱東食も倒産し5億円の不良債権を被ったが、東京で発足した異業種交流会で知り合った優秀な弁護士事務所の支援で債権を回収することができ、人脈の大切さを実感した。
 平成13年4月には本社の搾油工場に隣接する製品サイロが爆発し警察・消防・労働基準監督署・マスコミの対応に追われた。さらに、同19年に佐藤食品㈱と合弁会社『T&S食品㈱』を設立するも、7年後に10億円の損失を出して会社を清算した」と過去の苦い経験から、経営に『気学』も取り入れているとし「気の流れに逆らわない経営に切り替えた」と話した。
 また、産官学の連携も重要な要素とし、三重大学、京都大学、藤田医科大学、高知大学、プラント&フードリサーチ(ニュージーランド)など、国内外の研修機関との共同研修を通じて天然由来成分の更なる可能性を追求。三重大学と同社で『辻H&Bサイエンス研修室』を設立した。
 一方で、「当社のサラダ油工場はエネルギー多消費型産業。いずれ石油が高騰する」と判断。平成7年(1995)にはエネルギー戦略の一環としてバイオマス発電所の建設を提案。社員、役員、取引先など全員が反対する中での取組みだったが、その予想は見事に的中。平成15年(2003)にイラク戦争が勃発。エネルギー危機が現実のものとなり石油が大暴騰した。
 「当社の第二創業はバイオマス事業から始まった。2007年には『松阪バイオマス熱利用協同組合』を設立。『ウッドピア木質バイオマス利用協同組合』で間伐材、林地残材、製材廃材、建築廃材を破砕して木質チップ製造。これを『松阪バイオマス熱利用協同組合』で燃焼し本社製油工場で使用することで、石油換算で年間9000㎘、CО2発生を2万3000トン削減し、A重油換算で8億円の経済効果を実現した。
 平成23年からは工場から出る排熱を利用したトマト栽培『トマト物語』も始めた。トマト栽培もエネルギー多消費型の温室栽培であるため、温室の冷暖房に余剰蒸気と工場排熱を有効活用した。 平成25年(2013)には、三重大学医学研究科の西村訓弘教授、浅井農園㈱の浅井雄一郎社長との出会いから『うれし野アグリ㈱』を設立。化石燃料を使わない植物工場を完成させた。
 さらに、世界で最先端であるオランダの農業技術を採用した日本で最初のLED照明機能併設大型ハウスでは、収穫量が多くなる房どりトマトの栽培に国内で初めて成功したほか、柚子の皮から香気を含むオイル成分を抽出した柚子エッセンスオイルを世界で初めて開発している」と新分野へのチャレンジする大切さを語った。
 最後に「地域資源を活用し新たな産業を創出するには最先端の技術と優秀な技術者が必要」とし、若い研究者に技術を継承することの重要性を説くと同時に、「持続可能な産業構造を構築するために、辻製油グループで発生する炭酸ガスを吸収し環境に配慮した循環型の企業活動に取り組む」と締めた。 

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