地域

講演する菊地弁護士

 社会福祉法人・三重県厚生事業団の設立50周年記念事業が6月22日、県総合文化センター中ホールで開かれ、多くの来場者で賑わった。
 同事業団は、県立の福祉施設を運営し、県民福祉の向上に貢献する事を目的に昭和48年(1973)に三重県が設立。現在は県立いなば園、県身体障害者総合福祉センターを運営。知的障がい者や身体障がい者が安心して暮らせるよう質の高い支援サービスを提供している。
 記念式典では、日頃から同事業団に協力している3団体=脳外傷友の会「三重TBIネットワーク」、三重県障がい者スポーツ指導者協議会、三重県いなば園園芸ボランティア=に感謝状を贈った。
 式典後は、講師に「行列のできる相談所」などのテレビ出演で知られる弁護士の菊地幸夫さんが「菊地流・自分らしく生きる術」と題して記念講演。「自己肯定感が低い子どもが多く、人と違うライフスタイルがやりにくい時代にあって、多くの人が自分らしく生きたいと思っていても、やっぱり違う、と模索するのが人生、死ぬまで分からない。自分の良い所、強みを伸ばすためにも自分を見つめ直す事が大事」と話した。
 このほか、大道芸や、サクソフォンカルテットの演奏も披露された。

展示品と共に…真柄さん

津市乙部の津乙部郵便局で、介護福祉士の真柄力也さん=津市乙部=のコレクションを展示する相撲のお宝展「大相撲乙部場所」が開かれている。会期は31日まで(土日祝休除く)。入場無料。
 同郵便局の一角には、大相撲ファンである真柄さんが長年をかけて集めてきたポスター、手形入り色紙、写真、パンフレット、雑誌などから厳選した26品が所狭しと飾られている。展示会は定期的に開かれているが、今回は現在開催中の大相撲名古屋場所に合わせた。
 展示品の一部を紹介すると…各時代を彩った名力士たちが掲載された各場所のポスターを眺めているだけでも、相撲の歴史を感じられる。昭和の大横綱・千代の富士、平成の相撲ブームを牽引した若乃花(若花田)と貴乃花(貴花田)、史上最多優勝記録を持つ白鵬、現役で活躍している貴景勝、御嶽海、遠藤などにちなんだ品々が揃う。
 真柄さんは「開催中の名古屋場所と一緒に楽しんで頂けたら」と笑顔で話す。

 5月27日㈯13時半~15時半、津センターパレス2階ホールでときめき高虎会が主催する歴史講演会「津城に天守が存在した!『津城古圖』『津城下図』の比較検証」が開かれる。
 今回の講師は、同会会員の深見和正さん。深見さんは元小学校教師で全国にある津藩祖・藤堂高虎公やゆかりの地100箇所以上を巡ったり、その居城である津城の資料分析なども行っている。
 現存する津城を描いた絵図は20点を超えると言われているが、中でも高虎公が改修した時の寛永期(1630年前後)の絵図は「津城下図」=津市所蔵=と「津城古圖」=個人蔵=などがある。
 近年発見された「津城古圖」は、城郭主要部(本丸、西の丸、東の丸、二の丸)のみが描かれており、天守櫓門などの外壁が「津城下図」の表現と異なっている。三重大天守と二重小天守なども詳細に描かれている。
 富田信高が再建した天守はこれまで存在を疑問視されてきたが、この絵図によって存在が確認されたことになる。石垣、掘、楼門なども詳細に描かれているため、その規模を図ることも可能。この絵図は幕府に提出した「正保城絵図」の控図の可能性があり、寛永期の津城を知ることができ大発見と言われている。
 講演会では深見さんが「津城古圖」と「津城下図」を比較検証し、高虎公によって改修された寛永期津城の実態に迫る。
 申し込み不要。会員以外は資料代500円。

[ 70 / 1,873 ページ ]« First...102030...6869707172...8090100...Last »