社会

戸籍謄本や住民票などを本人が気付かないところで不正に取得され悪用される事案が発生したことへの対策として、全国の自治体が導入している「本人通知制度」。県内でも人口の多い自治体を中心に導入されている。しかし、津市は制度に対する法的な整備がなされていないことなどを理由に導入には慎重な姿勢をみせているが、市民に不利益が生じないよう議論を進めていくべき課題だろう。

 

 

個人情報保護法の整備など個人のプライバシーに繋がる情報の取扱いが大きく制限されるようになっている中、戸籍謄本や住民票の取得や取り扱いも厳しく行われるようになっている。
弁護士・司法書士・税理士・行政書士・土地家屋調査士・社会保険労務士・弁理士・海事代理士は本人の同意がなくても取得できるが、当然、職務上必要な場合に限られている。しかし、自分の知らないところで戸籍謄本や住民票など個人情報が第三者によって不正に取得され、不当な身辺調査などに悪用されてしまうケースが全国で後を絶たない。
それらの事例は不当な差別にも繋がる可能性もあるため、対策として全国の自治体が導入しているのが、第三者が戸籍謄本や住民票などを取得した場合に本人への知らせが届く「本人通知制度」。全国で導入する自治体は増えており、三重県の近隣では岐阜県、奈良県、京都府、和歌山県などで全市町村が導入。三重県内でも伊賀市を皮切りに四日市市、鈴鹿市、桑名市と人口が多い自治体が導入している。
一方、津市は導入しておらず、今期の津市議会の一般質問で藤田定彦議員から市民の個人情報を守るために導入すべきという声が上がった。
これに対し、津市は導入していない第一の理由として、制度は法による裏付けがなく、市町村がそれぞれの裁量で独自に行っているため、取り組みに差が生まれている点を挙げた。
分かり易い例を挙げると、第三者により戸籍謄本が取得された場合、事前に登録していた人だけに通知する自治体もあれば、本籍地と住民票がある全ての人を対象に通知する自治体の両方が存在している点だ。もう一つ制度開始に踏み切れない理由として、土地の取引や債権整理など法的に正当な理由で戸籍謄本などを取得する業務の妨げになる恐れがあることも挙げている。
また、令和5年度中に戸籍法を一部改正し、現在は本籍地でしか取得できない戸籍謄本を、最寄りの市区町村の窓口でも取得できるようになることも踏まえ、津市では国に対し、本人通知制度と同じ趣旨の取組みを全国共通のルールで行えるよう法整備を求めているが、未だ実現に至っていない。戸籍謄本が全国から取得されるようになれば、制度を実施している自治体とそうでない自治体の差がより大きくなる事態も予想される。
現状でも、本人通知制度を導入している自治体で不正取得の発覚に繋がったケースもあるため、制度の有効性は実証されている。今後、津市は他市の動向などを加味しながら検討を続けていくとしている。
もちろん、津市が望む形で早期に法整備がなされ、全国一律の対応が出来ることが最良だが、もし実現に至るまでに時間を要する場合、市民に不利益が生じる可能性は考慮すべきといえる。
いずれにせよ、最善の選択肢を探っていくべき課題であるのは間違いないと言える。

三重大学の持つ知識を一般と共有しようと各分野の専門家を招き隔月ペースで開いている津市・津市民文化祭実行委員会主催の三重大学シリーズ、第103回文化講演会?「発見塾」が9月10日㈯13時半~15時、津リージョンプラザ1階中央保健センター待合ホールで開かれる。主催=津市民文化祭実行委員会。主管=津文化協会。後援=三重大学、本紙。
今回の講師は同大学教育学部の平山大輔教授。テーマは『どんぐりとチョッキリの切っても切れない奇妙な関係~生物多様性の視点から~』。
当日は、身近な木の知られざる生態と、他の生き物との関係について、これまでの研究で明らかになった情報を交えて紹介。話しの主役は、どんぐりの木とハイイロチョッキリという小さな虫。「一見、取るに足らない生き物達の繋がりが、私達の住む三重の風土と生物多様性を育んでいます。その世界を見てみましょう」と話す。
入場無料、事前申込み不要。直接会場へ。問い合わせは☎090・1236・1144辻本さん。会場は土足厳禁で下駄箱を使用。

6月末よりマイナポイント第2弾が始まったが、最大2万円分のポイント付与が受けられることもあり、津市役所などに開設した相談窓口には一日約100人ほどの市民が訪れている。それに合わせて、津市ではマイナンバーカードの交付率アップのため、市内の様々な会場で出張窓口を開き、支援を行っている。

 

マイナポイント制度第2弾では、カード新規取得者と前回の事業の時に申し込みをしなかった取得者を対象に、任意のキャッシュレス決済で最大5000円分(チャージや利用額の25%)の還元に加え、「保険証利用登録」を行った人と「公金受取口座登録」を行った人を対象に各7500円、計1万5千円分のポイント付与を行っている。両方合わせた合計2万円分のポイントのうち、1万5000円分はポイントを直接付与される方式のため、反響が大きい。
津市役所本庁舎1階ロビーには、マイナポイント還付事業についての相談・支援窓口の「マイナコーナー」が設置されているが、第2弾の開始以降、連日多くの人が相談に訪れている。ポイント取得の申請手続き自体はネット上でも行えるが、操作が不得手な人や、確実に手続きを済ませたい人からの相談が多い。支所なども合わせると相談者は連日100名ほど。
そもそも国がマイナポイント事業を行うのは2022年度末にほぼ全国民にカードを行きわたらせるという目標を達成するためだが、第2弾開始時点の6月30日現在で交付率は45・3%。ポイントの申請は好調で約1カ月で1000万件以上あったが、新規取得は大きく伸びておらず、7月30日現在でも45・9%に留まっている。国は市区町村単位での交付率の公表も行っており、全国には宮崎県都城市など交付率80%を超える自治体もある。そのノウハウを共有すると共に、交付率が伸び悩んでいる自治体の支援を行うとしている。
同規模の自治体と比べると、市域の大きい津市はやや苦戦を強いられており、普及率は6月30日現在で42・8%。そこで先月から出張窓口を市内10地域の庁舎や県立博物館、ショッピングセンターなどに開設し、カードの取得申請と、マイナポイントの申込支援を行っている。カードの取得申請は、本人確認書類など手続きに必要なものさえ揃っていれば、概ね10分~20分くらいで終わる。子供もカードを取得して申請を行えば、大人と同じようにポイント付与を受けられため、買い物ついでに家族での申請を行う人もいる。今週末の13日と14日にはイオンタウン津城山の2階特設会場、来週末の21日はイオンモール津南1回みなみの広場で行う。
更に市内の企業や自治会などの団体で5人以上集まる場合も出張で一括して申請を行うなど、地道な取組みで普及率向上をめざしている。
市の窓口や、出張窓口でカードの申請を行うメリットは無料で顔写真の撮影をしてもらえることに加え、必要書類が揃っていれば、受取時の窓口で本人確認が不要になるので、郵送で受け取れる(ネット申請の場合は受取の際に、市の窓口での本人確認が必要)。
現在、未取得者の下へは郵送でQRコード付きマイナンバーカード交付申請書が送られており、スマートフォンで読み込むことで申請サイトに跳べるが、自力では難しいという人は、窓口でサポートを受けた方が確実。
また、政府の定額給付金などのカード申請ラッシュが起こった際には、交付まで3ケ月ほどかかる時期があったため、自分が申請したのを忘れ、カードの受取に来ないまま、放置している人も一定数いるため、市は呼びかけを行っていく。
5000円分のポイント還元の対象となるカード申請期限が9月30日。計1万5000円分のマイナポイントの申込期限が来年2月28日まで。
津市役所のマイナコーナーでのカード取得申請は予約制。マイナポイントの申し込み支援は先着順で受け付けている。
マイナンバーカードやマイナポイントについての質問は、市民課マイナンバー担当☎059・229・3198へ。

[ 1 / 94 ページ ]12345...102030...Last »