社会

 14日10時~15時、「セントヨゼフ女子学園高等学校・中学校」=津市半田=の中学3年生が、地元企業と共に開発したコラボ商品・当日限定商品・ワークショップを提供するイベント「まるっしぇんと」を開催。生徒たちが各企業のこだわりや想いを時間をかけて理解しつつ、商品やワークショップを開発し、それを広く発信していくという取り組みは地域活性化とキャリア教育を両立する意欲的な試みといえる。

5月から実施している総合学習の締めくくりとして行われるもので3年生61名が参加。校舎や体育館で、生徒と企業のコラボ商品(はちみつ・酢等)や当日限定商品(食事・スイーツ等)、ワークショップ(ドローン・クリスマスリースづくり等)を提供。卒業生・保護者・協力企業(団体)・地元企業という人のつながりを活かしつつ、生徒たちには『地域や地元企業に対する理解を深める』『多様な価値観を理解する』といった教育面での成果が期待される一方で、地域や協力企業にとっても『地域活性化』『地元を大切にする子供の育成』『参加団体の魅力発信』といったメリットも見込まれる。
 協力企業・団体の数は14で、所在地は津市が中心。ブース参加が東洋軒、レストラン ラ・メール、あさい農園、明和プラテック、樹花工房、むらた表具店、野田米菓、はちみつやさんmiel、下津醤油㈱、山二造酢㈱、三重ボランティア基金。PRへの協力が㈱SigN、写真のはせ、三重エフエム放送㈱。
 生徒たちは5月から協力企業・団体ごとに5人のグループに分かれ、計7回の授業で企業の担当者と共に、各企業の定番商品を普段と違う装いで提供する方法を考えたり、新たな商品やワークショップの開発をしたり、コラボ商品の包装のデザインなども行った。更に、より深く協力企業のことを知るために、夏休みに職場体験をしたり、工場や農場の見学も行った。
 また、イベントの企画などを行う実行委員会の生徒も、プレスリリースやPR用の資料、チラシなどをしっかりと作り込むなど、広報の業務もこなして情報発信に取り組んでいる。
 地域の次代を担う生徒たちが地元企業とのつながりを深め、その魅力を発信していくこのイベントは地域活性化とキャリア教育を両立させる意欲的な試みといえる。
 実行委員長の永井杏奈さん(15)と実行委員の髙山明莉さん(14)は「各ブースの企業を知ってもらい、企業の仕事に向かう思いを知ってもらいたい」と来場を呼び掛けている。
 ※一般用の駐車場は限られているため、来場者は出来る限り公共の交通機関の利用を。近鉄津新町駅からはバスが出る。

 8日㈰10時~16時、津市東丸之内で、何気ない路地裏に潜む可能性をクローズアップした斬新なマルシェイベント「東丸之内通信(ヒガマルコミュニケーション)」が開かれる。主催は地元のコーヒーショップ「reimeiCOFFEE」で、地元や全国各地から集まったコーヒーを始めとした店舗、アーティストによるワークショップ、ライブなど、普段はひっそりとした住宅街の一角が心躍る空間に変貌を遂げる。

 東丸之内通信を主催するreimeiCOFFEE(津市東丸之内11─12)は昨年10月にオープン。代表である久保吉史さん(48)が掲げる「30年続ける」というコンセプトに基づいた〝地元ファースト〟を第一に店舗を運営している。店舗を長く続けていくためには、地元から愛されることは不可欠だが、立地が東丸之内の奥にある閑静な住宅街の一角にあるため、いたずらに客が増えれば、混雑による弊害や違法駐車などの問題が発生してしまう。そこでこれまでメディアやSNSへの露出を出来る限り避け、周辺の地域住民たちが日常的に訪れ易い温かな店舗の雰囲気を作り上げている。
 東丸之内通信も地元への感謝を第一に企画されたもので、普段は目立たない店舗周辺の路地裏に潜む可能性に注目。店舗と繋がりのある県内や全国の取引先や久保さん個人の交友関係からオファーをした店舗やアーティストによる出店、ワークショップ、ライブによるマルシェイベント。
 出店する店舗数は24でマンションのヴィラ瓢亭(東丸之内12―4)前の駐車場にテントを設置し、ブースを設置する。出展店舗は県外の人気コーヒーショップである「High-Five Coffee stand」=長野県松本市=、「TABI Coffee Roaster」=奈良県奈良市=、「FUKUSUKE Coffee」=愛知県安城市=を始め、パン・菓子・茶・農作物・陶器(伊賀焼)・雑貨など。マンション前の道路は7時~18時まで歩行者天国になる。人気ステンシルアーティストの守矢守さんらによるワークショップは、reimeiCOFFEE及び東丸之内食堂の店舗内で開催。cafeMAWEの店舗内でスペシャルゲストのKTa☆brasilを始めとしたライブ。近くの公園にもフリースペースが設けられる。
 若者の都会への流入が続く中、地方では魅力的な地域づくりが最優先課題となっている。地域住民すら気付かない街角に潜む可能性の可視化を試みる手法は課題の解決策の一つになり得る。
 久保さんは「『津のまちには東丸之内がある』と思われるような面白い場所にしたい」と地元への愛情を胸に語る。
 来場する場合、イベント用の駐車場はないので周囲の有料駐車場の利用すること。ゴミの持ち帰りにも協力を。

4市1町が持ち回りで開催  2年後の次回開催地は津市

河上熊野市長からサミット旗を受け取る前葉津市長

 19日・20日、津藩祖・藤堂高虎が築いたといわれる赤木城がある熊野市で、高虎ゆかりの地の人々が集い交流を深める「第13回高虎サミットin今治」が開かれ、約140名が参加。津市からも前葉泰幸市長を始め、顕彰・ガイド団体など大勢が駆け付けた。セレモニーの最後に、河上敢二熊野市長から次回開催地である津市の前葉市長にサミット旗が手渡され、2年後の開催に向け、気勢を上げる場面もあった。

[ 1 / 106 ページ ]12345...102030...Last »