社会

10月28日、津市大門の都ホテルで津商工会議所125周年記念事業として和太鼓チーム「津商工会議所青年部元気玉太鼓」の20周年を記念した感謝の集いが催された。会員や関係者を始め、市内の郷土芸能団体の関係者ら約180名が出席。津まつりでの演奏など、今や津市の郷土芸能の一翼を担う存在にまで成長したチームの節目を祝った。

 

 

 

挨拶する津商工会議所青年部の尾﨑会長

挨拶する津商工会議所青年部の尾﨑会長

元気玉太鼓は、江戸時代に疫病退散を祈願して作られ、時代の流れと共に姿を消した西町=津市中央=の玉山車を平成18年に当時の長谷川雅敏会長の下、津商工会議所青年部の会員たちが復活。まちの未来を担う青年経済人たちの集まりらしく現代社会に蔓延する疫病である「不景気」の退散を願い、元気玉と名づけられた。
当初は小さな山車に和太鼓を乗せたところからスタート。受け継がれていく中、プロの和太鼓奏者の指導を受けるなど、演奏技術の向上を図りながら年々レベルアップ。現在は同青年部の会員に加え、OBや一般参加者による元気玉協力会=大西伸二会長=が力を合わせて運営しており、津まつりでの練り歩きや演舞、市内の様々なイベントにも出演。知名度を上げると共に津市の郷土芸能の一翼を担う存在として成長している。

今年の津まつりで市内を 練り歩く元気玉太鼓

今年の津まつりで市内を
練り歩く元気玉太鼓

大勢の出席者が集った感謝の集いの冒頭で同青年部の尾﨑正彦会長は、「20年やってこられたのは、我々の力だけではなく、ここにいらっしゃる皆様のおかげ」と深く感謝した。続いて、津商工会議所の岡本直之会頭が「津まつりを始め、市民の皆様に愛される郷土芸能に成長したことは感無量」と喜んだ。更に前葉泰幸津市長も「青年部の皆さんは色々な立場でまつりに関わっていると思うが、元気玉はその拠り所で団結をつくり上げていると思う」と活動を高く評価した。
その後、元気玉の設立に深く携わった当時の会員や協力者に感謝状と花束の贈呈が行われた。
津商議所の辻正敏副会頭の音頭で乾杯が行われた後、出席者たちは酒食を楽しみながら、20年の歩みを振り返ると共に今後の展望を語り合った。

「アライグマ」の被害が広がり続けている。繁殖力旺盛で食べる物を余り選ばず、ねぐらとなる空き家の増加などもあり、農作物の食害だけではなく、市街地での住宅の侵入などの被害が増加しているという部分で他の獣害と一線を画す。特定外来生物にも指定されていることもあり、津市では捕獲用の小型檻を毎年増やし、貸し出しているが、被害拡大を防ぐためには市民の協力は不可欠となる。

 

捕獲されたアライグマ(津市提供)

捕獲されたアライグマ(津市提供)

アライグマの足跡(津市提供)

アライグマの足跡(津市提供)

北米原産であるアライグマは、虫や小動物から植物まで食べるものを余り選ばない雑食性で雌は生後1年ほどで成熟し、一度に3~6匹も出産できる。国内に天敵もいないため、全国で生息域が拡大しており、許可なく飼育や移動などができない特定外来生物にも指定されている。環境省の調査でも10年前と比べると生息域が3倍に拡大。三重県内でも生息域の拡大が確認されている。
津市では平成24年に香良洲地区のナシ畑が被害にあうまで目立った被害が無かったが、あっという間に市内全域へと被害範囲が拡大。ナシ、スイカ、ラッカセイなど、果物や野菜への農業被害に留まらず、最近では観音寺町や上浜町などの市街地で、住宅への侵入被害が増加している。
アライグマは手先が器用で高所に上ったり、狭い場所から侵入するのはお手の物。雨風がしのげる住宅の天井裏や屋根裏に侵入し、ねぐらとしたり、繁殖することが多い。津市でも天井裏にねぐらをつくられ、多くのアライグマの排泄物で酷い状態になったケースも。
また、市街地では餌となる残飯が季節に関係なく手に入るだけでなく、ねぐらにできる空き家が増加。むしろ、山中など純粋な自然環境下よりも市街地周辺はアライグマが住みやすい環境が整っているともいえる。
津市は対策として、平成27年に防除計画を策定し、捕獲用の小型檻の市民への貸出を開始。当初60基だったが、ニーズに追い付かず、現在では約160基まで増加。それでも絶えず、貸し出しが行われている状態。捕獲頭数も平成28年度に89頭、平成29年度は135頭、今年度は8月末で56頭と檻を増やせば増やすほど、増えている。
アライグマはねぐらさえ特定できれば、檻をしかけて捕獲することは比較的容易だが、市街地周辺で不特定多数の人々が通る場所は危険が伴うため、設置場所を選ぶ。シカ、イノシシ、サルとは違った意味での対策の難しさを抱えている。
環境省のシミュレーションによると100頭のアライグマの群れを捕獲せずに放置した場合、6年後に5倍、10年後に50倍にまで増えると想定されるほ繁殖力は驚異的。生息場所が市街地周辺に移行し、市も檻の貸出と被害発生地域の把握といった現行の対策以上に踏み出し難いのが実情。
その一方で最大の対策となるアライグマにとって住みにくい環境づくりには市民一人ひとりの協力が不可欠となる。津市でも広報などを通じて啓発活動を行っている。
例えば、アライグマの餌となる生ごみを外に置く際も鋭い爪や牙で破られるネットは避けて密閉できる容器入れたり、家の内部に入り込まれないように外壁や軒下の隙間をくまなく塞ぐ、アライグマの好物であるカエルが集まり易く隠れ場所になる庭の草をこまめに抜いたり、生け垣の下部を地面が露出するようにしっかり刈り込むといった日常的な対策は効果的。その上でアライグマを見かけたり、屋根裏などから聞きなれない音が聞こえたり、見慣れない足跡を見かけた場合は、市に通報し、然るべきアドバイスを受けた上でしっかりと捕獲し、数を減らすことが重要となる。
ただし、アライグマは爪や牙が鋭く、気性も荒い。病原菌を媒介している可能性があるので、捕獲には危険が伴う。無理をせず専門業者に依頼するのも得策といえる。
中山間地域に被害が集中していた従来の獣害と比べると、地域に関係なく被害が発生する可能性があり、今以上に大きな問題へと発展するのはほぼ確実とみられる。
アライグマ関連の相談は津市農林政策課獣害担当☎059・229・3238へ。

「自死遺族サポート ガーベラ会」は夫を自死で亡くした松下恵美さん(58、松阪市)が2011年発足。津・松阪市で自死遺族の集い「わかちあいの会」を開き自死遺族の支援に取り組んでいる。一方、会の知名度向上や、遺族の年代別の対応が課題で、先月、慈善演奏会を初開催。活動内容を広めると共に、松下さんが医療・行政・法律など様々な分野の機関・個人による総合的な支援の必要性を訴えた。

 

慈善演奏会で話す松下さん(右)と柳瀨さん

慈善演奏会で話す松下さん(右)と柳瀨さん

ガーベラ会を支援する4名も出演

ガーベラ会を支援する4名も出演

三重県では年間約350人前後が自殺で亡くなっていて、自死遺族の数はその数倍に上る。遺された人は、悲しみ、家族が亡くなっている現場を見てしまったというトラウマ、身体の不調、自殺に対する周囲の偏見、経済的な不安など、様々な困難を経験する。
県は8年以上前から自死遺族支援のため2ケ月に1回、保健師などが進行する「わかちあいの会」を開催。毎回数名が参加しているが、遺族同士でないと理解できない心情があるため、担当者は当事者による自助グループの発足を望んでいた。
一方、松下さんは2004年、小学校からの同級生で無二の親友でもあり、当時43歳だった夫を自死で亡くし、一時は後追いも考えたが、大学生と高校を卒業したばかりだった2人の息子の将来を考え、状況を客観視し対応したいと心理カウンセラーの講座で学んだ。
そして、自身の経験から自助グループの必要性を実感し、2011年に「自死遺族サポート ガーベラ会」を設立。自死遺族が集まり安心して胸のうちを語り合い、思いをわかち合う「わかちあいの会」を津・松阪市などで毎月1回開き、今月で81回目。開催当初からの参加者が、新規参加者をサポートしようと自身の体験を話している。
松下さんは働きながらほぼ一人でガーベラ会を運営し、自死遺族や自殺を考えている人からの相談にも電話や直接会い対応。今までに約100名の遺族と話した。これら熱心な活動により、外部からの支援も広がりつつある。
一方、知名度向上が同会の課題。また自死遺族は、当事の年代や、親子や夫婦など亡くなった人との関係によっても経験する困難が異なるため、同じような年代や立場の当事者同士の相互支援が必要だが、同会だけで対応できる範囲は限られている。
そこで同会は先月、津市の高田会館で活動の周知などを目的にチャリティーコンサートを初開催。松下さんが自身の体験を語り「自死遺族の方は自分は独りだと感じているが、助けてほしいという思いもあります。医療機関・行政・弁護士・司法書士などによる総合的な支援が必要です。自死について小さな事でも良いので考え、救える命がある事に向き合って頂けたら」と呼びかけた。
また16歳のとき母を自死で亡くし、10代の自死遺族のサポートで松下さんを支援している柳瀨諒さん(22、皇學館大学4年)も出演。「若い世代の自死遺族で互いにサポートする活動をしている人は少ない。その中で、私は、自分が今後どうやって生きていくのかの答えを見つけたい。サポートする活動が、自分を見つめ直す事にも繋がっています」と話した。
そして寺の住職や鍼灸サロン院長など、同会を支援する4名も登壇し、同会との関わりについてトーク。自死遺族のサポートが、幅広い分野で可能な事が示された。
同会への問い合わせはメールでmie.gabera@gmail.comへ。

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