社会

17日、津城復元資金造成の為のチャリティイベント『津城復元 和太鼓&高虎落語』が津リージョンプラザお城ホールで開かれた。主催=津城復元の会、後援=津市、一般社団法人津市観光協会、津観光ガイドネット。「津・高虎太鼓」のトップチームや女性チーム「華乃津会」の和太鼓演奏、地元落語家・切磋亭琢磨さんによる高虎公を題材とした落語で盛り上がった。

 

出演者とスタッフがステージに集まった

出演者とスタッフがステージに集まった

前葉市長(右)に寄附金を手渡す西田会長(右二人目)と西山さんと切磋亭琢磨さん)

前葉市長(右)に寄附金を手渡す西田会長(右二人目)と西山さんと切磋亭琢磨さん)

復元の会が主催する年1回のお城ホールイベント。毎年様々な団体が協賛出演、コンサートの収益金は津市のふるさと納税制度の津かがやき寄附を活用し、津城復元資金として積み立てられている。
オープニング演奏は、津まつりでもお馴染みの津・高虎太鼓の指導者たちで編成したトップチームによる「緋色一閃」。
全3部構成で第1部は、同太鼓の女性チーム「華乃津会」が「はるはあけぼの」と題して5曲を演奏。平成4年の結成から27年の間に磨き上げられた確かな演奏力と女性ならではの華やかな演出で盛り上がった。
続く第2部では、津市を拠点に県内外で活動する社会人落語家・切磋亭琢磨さんが、劇作家で復元の会の西田久光会長作の創作落語「高虎さ~ん ふなずし篇」を披露。内容は津藩祖・藤堂高虎公の故郷・近江の郷土料理ふなずしをめぐるエピソード。琢磨さんの巧みな噺ぶりに会場は笑いに包まれた。
そして、3部は再び津・高虎太鼓トップチームが登場。「一打伝心Ⅳ」と題して、チームの音楽監督を務める水谷忍さんを始め、チーム屈指の奏者たちがステージ芸術としての和太鼓で魅了した。フィナーレの「和気藹々」は他の出演者やスタッフも登壇し、聴衆約450名が一体となった演奏で締めくくった。
20日には西田会長、華乃津会代表の西山実江さん、琢磨さんが津市役所の前葉泰幸市長のもとを訪問。コンサートの収益金と会場募金を合わせた68万1612円を寄附した。これで「津城跡の整備」への積み立ては述べ約1万9000人から2975万円となった。
寄附にあたり、西田会長は東京に住む藤堂家重臣の子孫が東京応援団長として募金活動に協力してくれていることなど、前葉市長に近況を報告。「寄附も間もなく3000万円。ようやくここまできた」と挨拶。
前葉市長は「積み立てられた資金は、どういう時にどう使っていくかを募金を熱心にしてくださった皆さんとも相談しながら、大切にお預かりしていきたい」と話した。
いよいよ3千万円の大台も目前で、津城復元に向けた同会の募金活動の更なる弾みとなることは間違いない。

津市藤方に牛舎を構え、牛乳やチーズを生産している「鈴木牧場」
=鈴木克美代表(65)=が、同市美杉町竹原の放置されていた面積約50㏊の山を生かし、野シバなどの草地で牛の完全放牧を行う「山地酪農」に着手した。故・猶原恭爾氏が提唱した全国でも珍しい酪農方式で、急傾斜地を含む山の保全や、牛の健康向上に繋がる。昨年末に放牧を開始し、今後数十年かけて草地化などの牧場整備に取り組む。

 

 

山地酪農の牧場「珠の牧」で、斜面を下りる牛たちと鈴木さん

山地酪農の牧場「珠の牧」で、斜面を下りる牛たちと鈴木さん

「鈴木牧場」は鈴木さんの祖父が創業し、家族経営で100年以上続く老舗。現在、100%自給の牧草で約40頭の乳牛を飼育している。
このほど着手した「山地酪農」は、植物社会生態学者の故・猶原恭爾氏が戦後まもなく提唱。放置されている山地を生かした放牧酪農で、経済規模拡大ではなく、人や牛の健康や精神的な豊かさを重視する。
主に日本在来の野シバを利用し、山の急傾斜の地形を保全しながら、数十年かけて草地化。乳牛を畜舎に入れずに24時間365日放牧するのが特徴。
牛が草を食べて、その栄養分をもとに体内でたんぱく質豊富な乳が作られ、ふん尿は肥しとなり、土壌や草が育つという循環型の酪農。
野シバは牛が好んで食べる丈夫な永年草で、根が数十㎝にもなるため土壌崩壊を防ぎ、景観向上にも役立つ。日本は温暖な気候で雨や日射量も多いため、生育は速い。
放牧される牛は穀物ではなく草をメインに食べるため乳量は比較的少ないが、自然の中で伸び伸びと育つことでストレスが減る。また一般に舎飼いの乳牛は5~7歳ほどで食肉用として処分されるが、山地酪農では10歳以上生きる牛も多い。
放牧により、重労働や飼料費を軽減できるのも利点。昭和30年代から普及し始め、最近、日本の自然環境に適した持続可能な酪農として注目されつつある。
鈴木さんは東京農業大学在学中、猶原氏から直接指導を受け、当時から山地酪農の実践を目指していた。また当時の先輩などが岩手県をはじめ各地で長年営んでいる山地酪農では、広大な牧場に野シバの鮮やかな緑の絨毯が広がり、牛と自然と人が調和。牧場関係者だけでなく、地域内外から人が集い、心癒やされる場となっている。
鈴木さんはそれらの牧場で実習や見学を行い、平成28年、美杉町竹原の同市白山町二俣地区・福田山地区との境にある面積約50㏊の放置されていた山を購入。「珠の牧」と名付けた山地酪農の牧場を開くため、平成30年の1年間、地元住民への事業計画の説明を行い、同年12月25日から、1歳頃までの妊娠前の雌牛の入牧がスタート。現在14頭を放牧している。
そして今後、主な拠点を藤方の牛舎から珠の牧へと徐々に移しながら、山地酪農の環境整備に取り組んでいく。
放牧する頭数は、牧場の面積1㏊あたり成牛1頭ほどが目安だが、数字にこだわらず、牛の様子や牧草などの自然を慎重に観察し、適正な頭数を探る。搾乳は、敷地内に搾乳場を設けて1日2回、朝晩に行う予定。草地化では伐採・野シバの植栽などを実施する。
日本の山林は国土の7割を占めるが、林業の衰退などにより、多くが荒廃している。山地酪農はそのような山を食糧生産の場に変え、人や牛の生活の質向上に繋がる画期的な農法で、鈴木さんは「文明ではなく、日本の土地に今までなかった文化を創造することができる。そして、それ自体が人育てにもなると思う。こういう事業を行う牧場がさらに出てきたら、日本の名物になる」と話している。

津市は昨年4月、要介護者または障害者のみの世帯を対象に無料で行う「大型家具等ごみ出し支援事業」を開始。環境部の職員が対象世帯を訪問し、大型ごみの収集・運搬を行い好評を得ている。同10月1日にはニーズに応えて対象に「要支援者のみの世帯」が追加され、翌11月の申込受付件数が、それまでの月間最高数の3倍以上の72件に上った。市は、今後も事業の周知と、更なる対象拡大の検討を進める。

 

 

 

大型家具等ごみ出し支援事業で、家具を収集車へ運ぶ職員

大型家具等ごみ出し支援事業で、家具を収集車へ運ぶ職員

高齢化や核家族化によりごみ出しが困難な高齢者が増え、全国各地でも自治体などが支援事業を実施している。これは、民間業者が有料で行う家具の引き取りとは異なり、自助・共助によるごみ出しが「したくてもできない」という人が対象の福祉的なサービス。
津市で大型家具など(長さまたは幅が1m以上の家具類)をごみに出す通常の方法は、ごみ一時集積所へ所定日に出す(木製家具は切断するなどして1m程度の長さにする)か、津市リサイクルセンターへ直接持ち込みの2通りだが、高齢者などには難しい。
そのため津市は昨年4月、無料で行う「大型家具等ごみ出し支援事業」を開始。当初の対象は要介護1以上の人または障害者のみの世帯だった。
対象品目はタンス、棚などで、1辺の長さまたは直径が1m以上2m以下で、安全に収集・運搬できるもの。回収は1世帯あたり1回につき3点までで、同年度内に2回まで。電話や窓口で申込を受け付け、対象世帯を訪問して対象の家具を確認し、収集・運搬日を調整して実施する。
実際に収集された家具は家の中で長年使われないままだったケースが多く、ごみ出しの緊急性は低いが、部屋が広く使えるようになるなどして利用者の生活の質は確実に向上。同8月末までに54件の申込を受け付け、好評を得ていた。
一方、問い合わせを受けたものの対象外だった件が8月末までに46件あり、そのうち要支援者の世帯が10件だった。
そのため市が支援の充実を目指し、10月1日から「要支援1以上の人のみの世帯」を対象に追加したところ、同月から申し込みが増加。翌11月にはそれまでの月間最高数22件の3倍以上の72件に上り、そのち要支援者のみの世帯が44件あった。
市では現在、所定日以外にも収集・運搬を実施し利用の急増に対応。今後も高齢者世帯などのニーズを調べ、対象拡大を検討していくという。
また「住民が介護施設に入所したため空き家となった建物内の家具を収集してほしい」など明らかに対象外の問い合わせも一定数あるため、市民に事業の趣旨の理解を求めていく。
問い合わせ・申し込みは環境部政策課☎059・229・3258へ。

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