社会
津市南丸之内にある滝澤多佳子税理士事務所所長の滝澤多佳子さんが、8月2日、京都市で開かれた全国女性税理士連盟=東京都渋谷区=の第57回定期総会で同連盟会長に就任した。任期は2年。
同連盟は昭和33年8月、女性税理士のみで組織する団体として全国で初めて設立された。安倍総理は「2020年迄に指導的な地位を占める女性の割合を30%以上にする」方針を明言しているが、今年で57年の歴史を誇る同連盟は正に女性団体のパイオニア的存在と言っても過言ではない。
活動目的は「会員相互の親睦と研鑚」。設立時は全国でわずか17名だった会員も現在では1300名を数える。会員一人ひとりの豊かな人脈を生かした活動は税務関係の研究・研修・講演会や海外視察、税務関連書籍の出版。さらに国会議員への税制に関する要望書の提出など多岐にわたる。
滝澤さんは昭和63年に税理士試験に合格後に入会。以来、全国税制特別委員会委員長、制度部長、副会長などを歴任し、同連盟を盛り上げてきた。
会長方針として、組織力を強化するにはさらなる会員増強は至上命題との考えから第一に「会員拡大」を掲げる。また、男女共同参画社会、女性が活躍する社会の推進に向け、女性ならではの視点で税制をはじめ、諸制度への提言などを掲げる。
「よく学び、よく遊ぶという女税連のよき伝統を踏まえ、活動を通じて女性税理士が活躍しやすい環境作りを進めていきたい」と抱負を語る。
2014年9月25日 AM 4:56
先日の台風11号の際に、津市内も大きな被害を受け、述べ約3万2千世帯、約7万人に対して避難指示が出されたが、避難所へ移動する「水平避難」は夜間や増水時に危険が伴うこともあり、自宅の2階など、より高い場所に避難する『垂直避難』の周知・徹底を求める声が上がっている。先進地では、水平避難が必要な地域を予めピックアップするといった施策も進めており、一つの大きな指標となりそうだ。
先日の台風11号の際には津市内で総雨量400㍉を超える猛烈な雨が降り、床上浸水や床下浸水が発生するなど、甚大な被害が発生した。雲出川や岩田川を始めとした10河川の沿岸の約3万2千世帯・約7万人に避難指示が出された。
この中で、実際に避難したのは664世帯の1637名。これを多いとみるか少ないと見るかは判断が分かれるところだが、避難しなかった人の大半は、避難所に移動する際のリスクや自宅の堅牢性を考慮してのことであると考えられる。 これは、あながち間違いであると言いきれず、行政は現状以上に、詳細な情報で呼びかけを行わないと、今後も〝空振り〟が増える可能性がある。
この問題に対して、全国的にも先進的な施策で知られるのが兵庫県の姫路市。同市の防災計画では、高層マンションや堅牢な2階建て住宅が増えていることを理由に、風水害発生時には浸水予想が1m未満の地域は一次避難所などに移動する水平避難ではなく、自宅の2階や隣接する建物の2階以上に避難する『垂直避難』を基本と定めている。つまり、対象となる浸水予想1m以上に達する地域以外は避難所に行くのを無理に勧めないということだ。
浸水予想は微妙な地形の違いで、隣接地域でも大きな差が出るため、細かい範囲で水平避難対象地域を指定しているのも特徴。もちろん、対象以外の地域でも自主防災組織が水平避難が必要とした場合などは、それに従うこととしている。
津市の防災計画にも垂直避難の重要性は示されているが、現状では水平避難か垂直避難かを選ぶのは市民の自主判断に委ねられている部分が大きい。それと比べると姫路市の場合、行政が水平避難エリアを明示しているので、市民にとって非常に判断しやすい環境が整っているといえよう。
9月定例市議会の一般質問でも、垂直避難の重要性を訴える声が出ており、津市は自主防災組織などを対象とした講習などで垂直避難の重要性を訴えていくとしている。
市民に垂直避難という考え方を浸透させることが先決だが、同時に津市にもある洪水ハザードマップを活用し、姫路市のような行政としての具体的な指針を明確に打ち出せば、より効果的な施策となる。
特に、夜間の避難勧告・指示の発令は、大きなリスクが伴い、被害が拡大する諸刃の剣となりかねないので全国の自治体でも議論の的となっている。そのため、今よりも一歩踏み込んだ施策が重要となる。
また、津市では、聴こえにくい防災無線や携帯電話のエリアメール活用法といった情報伝達手段も大きな課題とされている。しかし、情報伝達する前にでも誰もが、判断できる指標があれば、心強いのは確か。
防災対策に終わりはなくどこまでを想定するかは非常に難しいが、今回の豪雨による被害を教訓にし、より有効性の高い施策展開を期待したい。
2014年9月11日 AM 4:55
増加を続けている管理不全の空き家は防災・防犯・衛生面など、様々なトラブルの原因となるため、全国的にも大きな問題となっている。津市では、国会での空き家対策法案の成立を見込み、市内の状況を把握すべく「空き家台帳」の作成をめざす。空き家問題に係わる関連部署の連携の促進や危険家屋撤去など近々の課題だけでなく、空き家の利活用や発生の抑制といった未来を見据えた施策も同時に求められている。
総務省の「住宅・土地統計調査」の平成25年度版によると、全国にある空き家の数は約820万戸。全住宅の13・5%と過去最高を記録している。
倒壊寸前の空き家は近隣住民の命を脅かばかりか、そこまで至らないものでも周囲の景観を損なったり、悪臭や害虫の発生の原因や地域の〝死角〟を生み出すことになるなど、あらゆるラブルの原因となる。
しかし、個人の財産である空き家は行政でも手出しすることが難しく、頭の痛い問題となっている。そこで全国の自治体が条例を制定して、様々な対策に取り組んできた。
津市でも、条例制定に向け、準備を進めてきたが、国会へ空き家対策関連法案が提出される動きがあったため、制定を見送った。その代わり、法案成立後の速やかな対応ができるよう9月議会で4428万円の補正予算を提出し、システム化された「空き家台帳」の整備を進める。
この台帳は、水道の給水状況などから判断し、空き家所有者の名前や危険度などをまとめる。空き家に係わる施策は、雑草の繁茂や悪臭・害虫の問題は環境課、倒壊しそうな建物は建築指導課、そのほかは市民交流課と多部署にわたるため、データを一元管理することで①危険な空き家の除去促進②空き家の利活用③新たな空き家発生の抑制など、より有効な対策をとれる体制づくりを進める。
自民・公明の両党が秋の臨時国会へ提出を予定している空き家対策法案では、倒壊や火災の原因となる空き家の持ち主に対し、市町村長が撤去を命じ、それに応じない場合は行政代執行(行政が所有者に代わって撤去を行い、費用を請求する)を認めている。そのほか、法案は自治体に調査権限を与えたり、敷地に入って空き家のことを調査できる権限や、固定資産税の納税者情報を使って、持ち主に直接呼びかける権限も認めている。
空き家の処分が進まない一因となっている固定資産税の優遇措置を倒壊の危険のあるものに限り、対象外とする改正案も来年度の通常国会に提出する見込み。
津市でも台帳を生かした具体策が期待されるが、同時に、リフォームへの優遇策や移住者受け入れなどど空き家の利活用や増加抑制に絡めた中長期的な施策も必要となろう。
2014年9月4日 AM 5:00