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女の落書帖
今年の夏は暑かった。猛暑日が何日続いただろう。テレビが外に出るな冷房を使えと言ってきた。それでも外に出ることもある。日傘をさして外を歩く。
夏は日傘が欠かせない。駐車場で車を降りて数分で建物に入るとしても日傘を開く。ヨーロッパの人は日傘をささないと聞くが、日本では男性用日傘まで売られ始めた。温暖化の影響でヨーロッパも変わっていくかもしれない。
この間私の日傘が壊れた。開こうとして少し硬かったのを無理に開いたら、骨がバラバラになってしまった。新しい日傘が必要だ。
古い日傘は何本もあるけれど、おしゃれなレース生地で、日よけ効果は期待できない。UVカットと明記してあるものを探そう。
でも、夏の終わりの日傘売場は貧弱だった。数えるほどしか並んでいない。スヌーピー柄の日傘はさすがに持てない。きれいなピンクがあるが、もう少し地味なのがほしい。
年甲斐もなくという言葉が頭に浮かぶ。年相応の日傘とはどんなだろう。きれいな色フリルたっぷりは違うように思う。黒っぽくて軽い日傘。とにかく汚れが目立たない色が良い。
結局黒地に水玉、レース縁取りを買った。少々可愛らしすぎるが軽くて汚れに強そうだ。九月となってもまだしばらく日傘が必要だ。年相応でなくとも仕方がない。夏の終わりの日傘売場は貧弱なのだ。
(舞)
2024年9月12日 AM 4:55
朝のクモは福が来る。誰から教えられたのだろう。その言葉を知っている。
今朝、和室で掃除機をかけていたら、黒い塊があった。ゴミだと思ったら、ぴょんと動いた。クモだ。ハエトリグモだ。小さくてかわいいクモだけれど、さすがに素手では触れない。新聞紙を持ってきて、その上に乗せた。ぴょんぴょんと逃げようとするのをやっとのことで窓の外に出した。
クモはお釈迦様の使いという。お釈迦様はクモを掃除機で吸わなかった私の善行を見てくれただろうか。いや、これは善行だろうか。暮らしやすい室内から外に追放したのだから。
虫には結構強い私だが、クモは苦手だ。子どもの頃に読んだ漫画でクモを恐れるようになった。作者は楳図かずおだったか、おどろおどろしい絵とストーリーに眠れなくなった。
軒先にはジョロウグモ、家の中にはハエトリグモ。クモは見慣れたものだったが、結婚して住んだ家には十センチを超えるクモが出没した。漫画のクモを思い出した。
名前を調べるとアシダカグモだと分かった。怖くて仕方がなかったが、子どもの前では虚勢を張った。虫ごときでキャアキャア言ったら、子どもにまで恐怖が伝染する。平気な顔を装って新聞紙に乗せ、窓の外へ。
あんな大きなクモはもう何年も見ていない。あの頃は健気な母だったと自分をほめてやりたい。 (舞)
2024年8月22日 AM 4:55
世の中にはいろいろなサブスクがある。定額課金制のサービス。会費を払い続ければ、音楽でも動画でも宅配でも車でも利用ができる。
そういうのは癖になるから止めておこうと思っていたけれど、つい始めてしまった。食料品の宅配だ。
お得な上にフードロス削減に貢献できると書いてある。賞味期限が迫ったものや包装に少し問題があるものなど、もったいない食品が届く。
初めて届いた時には、段ボール箱から自分では買わないようなお菓子やインスタント食品が出てきて、少しがっかりした。
でも、自分では買わないものが手に入る新鮮さも感じた。食べてみれば美味しいお菓子だったし、友達へのちょっとしたお返しに最適だったりする。だからしばらく続けてみようと思っている。
宅配は違うが、サブスクは基本的に使い放題だ。使えば使うほどお得になる。動画配信など、どれだけ見ても定額。会員制のスポーツクラブもサブスクだ。何度行っても定額。
反対に、使うことを忘れていても料金は払わなければならない。あれやこれやのサブスクを契約すると費用がかさむ。
契約は簡単だが、解約はそうでもない。アカウントやパスワードをきちんと管理していないといけない。本人が突然倒れたりすれば面倒なこととなる。何を契約しているか、きちんと書いておかなければ。 (舞)
2024年8月8日 AM 8:56