女の落書帖

ウォーキングは朝より夕方の方が好きだ。早起きは辛い。夕方の道には車が多いので、なるべく安全な歩道を行く。
いつものルートには信号のある横断歩道が二つ、信号のない横断歩道が二つある。近頃信号のない横断歩道の渡り方に気を使うようになった。
信号のない横断歩道は歩行者優先である。自動車学校でもそう習った。でも、自動車優先が普通であった。三重県は信号のない横断歩道での一時停止率ワーストだと報じられた。
ワースト脱却のために、今年は取り締まりが強化されたそうだ。横断歩道近くにパトカーが止まっているのも見た。その甲斐あってか、この頃横断歩道に立つと車が止まってくれるようになった。大きな変化である。今年の調査では最下位から十四位にまで改善したという。
それはとても良いことだけれど、きままなウォーキング中に、帰宅を急ぐ車に止まってもらうのが申し訳ない気持ちになる。広い道路の長い横断歩道の左側に車が止まる。そのまま通り抜けられそうな位置なのに、私を待ってくれている。そんな時私はペコペコ頭を下げながら小走りで車の前を行く。
次第に横断歩道に立つタイミングに注意するようになった。手前で足踏みしたり歩く速度を遅くして、車が行きすぎるのを待つ。我ながら変な気の使い方だと思うけれど。
(舞)

鉄道オタクではないけれど、列車を見るのが好きだ。踏切で遮断機に止められると、どんな列車が通るかと待ち時間を楽しむ。乗客がどれぐらいいるかなと見る。
きょうの特急の席はバラバラと埋まっていた。なるべく密にならないように席を取っているようだ。ひと頃からすると乗客はずいぶん増えたように思う。
特急ひのとりやしまかぜが通るとうれしい。GoToトラベルで伊勢志摩へ行く人も増えたようだ。しまかぜの席がほとんど埋まっている。
JRの特急南紀も時々見る。この特急はたいてい空いている。南紀への自動車道が整備されてきたので、列車より車やバスを使う旅行が増えただろう。GoToトラベルの効果も限定的かもしれないと、列車が通り過ぎる短い時間に分析をしてみる。
昔々、通学に列車を使っていた頃、車内ではいつも寝ていた。揺れに身を任せてうとうとガクッとしては、誰にも見られなかったかと周りを見たものだ。あの頃はどうしてあんなに眠かったのだろう。
列車で通ったのは人生のほんの数年間で、その後は車ばかりの生活である。でも、見て楽しいのは車でなくて列車だ。いろんな人を乗せてどこかへ行く夜の列車の明るい窓にロマンを感じる。コロナが終わったら、特急南紀で熊野に行ってみようか。でもやはり車が便利だろうなと思ってしまう。    (舞)

世の中の人はGoToに出かけているというのに、私は相も変わらず自粛中で遠出はしない。近場に行くには車ばかりだ。でも先日、何カ月ぶりかで電車に乗った。新鮮だった。
平日の昼間の電車にもそこそこ人が乗っていた。電車の窓が少し開けられていて、涼しい風が頭の上を通っていく。私はマスクしてうつむいて、秘かに乗客を観察した。皆さんスマホを見つつ、静かに座っている。
並んでいる足元を見ていて気が付いた。若い女性がパンプスを履いていない。十人のうち八人までがスニーカーで、一人はブーツで、残りの一人がパンプス。電車に乗って出かけるならパンプスが普通ではないのか。パンプスは足がかわいく見えるから、オシャレ女子御用達だと思っていた。
この頃こそ私もウォーキングシューズを履くようになったが、シューズボックスにはパンプスが何足も並んでいる。普段履きにはフラットパンプスがちょうど良くて、十代の頃からずっと愛用している。
いつのまにか時代が変わっているのかもしれない。#KuToo運動の成果かも。ともかく平日の昼間の電車に乗っていた学生さん風の女の子たちはスニーカー族だった。
今度は通勤電車で観察してみたいが、混雑した電車でのパンプス率調査はしばらくお預け。「コロナが終わったら」といつもの落ちになる。    (舞)

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