女の落書帖

本紙読者5組10名に三重県立美術館で開催中(1月3日までは年始の休館)の企画展「杉浦非水 時代をひらくデザイン」の招待チケットをプレゼント。愛媛県松山市に生まれ、日本におけるモダンデザインの草分けとして知られる杉浦非水(すぎうらひすい、1876─1965)のポスターや図案集などの代表作のほか、制作の過程を示すスケッチや写真、遺愛の品々から、非水の生涯をたどる同展覧会は、東海地方の美術館では初めてとなる非水の大規模回顧展でもある。
希望される方は、〒・住所・氏名・年齢・連絡先を書いて、葉書、FAX、メールのいずれかでご応募下さい。
葉書の場合…〒514の0028、津市東丸之内26の12、MECビル3階、三重ふるさと新聞
FAXの場合…059・222・3331。
メールの場合…furusato@ztv.ne.jp
いずれも件名は「美術館係」まで。
締切は1月6日必着。応募多数の場合は抽選となります。

小春日和のひと日、電車に乗った。電車に乗りたくて鳥羽まで出かけた。
ずっと車移動ばかりで久しぶりの電車だから、スマホの乗り換え案内でしっかり調べていく。鳥羽のMAPも予習した。
鳥羽駅からもう少し先まで。各駅停車のワンマン列車を無人駅で降りるのは初めてだ。車内の運賃箱に切符を入れるシステムだが、運転手さんにどう切符を確認してもらうかと緊張した。
降りたのは海の近くの駅。海に沿って歩いて、港に並んだ船を見た。青い空に青い海、そこに白い船が映える。目を遠くにやると、島なのか半島なのか、豊かな緑の中に観光ホテルが美しい。鳥羽は観光地だ。
車で訪れる鳥羽と電車で訪れる鳥羽は違う。車ならば、車を止められる場所にしか立たない。駐車場に車を置いて、店に入ったり展望台から眺めたりしても、すぐに車に戻ってしまう。電車ならば、こんなふうにぶらぶら歩いて、海や空や島や鳥を見るために立ち止まる。
食堂に入り刺身定食を食べた。観光レストランではなく地元の人相手の食堂を見つけられたことがうれしい。海のそばで食べる魚は新鮮だ。
そして鳥羽の町を散歩。昭和の商店街のようなどこか懐かしい町並みを行って、店をのぞいたり神社の階段で銀杏を拾ったり。
電車に乗れば旅となる。日常から脱することができる。  (舞)

秋になって散歩が気持ち良い。田んぼの風を楽しみながら側溝沿いの道を歩く。
セイタカアワダチソウの黄色がきれいだ。ミゾソバの金平糖みたいなピンクの花もかわいい。センダングサの種がもうできていて、ひっつき虫で遊んでみる。ジュズダマの実も黒くなっている。
ジュズダマは昭和の少女たちの注目植物だった。ネックレスにしたり、お手玉に入れたり。秋の野でジュズダマを見つけると競って採ったものだった。
通っていた小学校の近くに池があって、そこにジュズダマが生えることは、ちょっとした秘密だった。熟した実は艶々と黒く美しい。学校帰りにスカートのポケットをジュズダマでいっぱいにする。毎日採って菓子箱一杯のジュズダマを集めた。
集めるだけで満足していたそのジュズダマを、夏休みの工作の材料にした。ジュズダマのれんを作成したのだ。針を使って木綿糸にジュズダマを通す。それを何本も棒に吊るして目隠しとなるほどの密度にする。
途方もなく長い時間がかかった。今なら難なくやり終えられることも、不器用で根気のない小学生には大仕事だ。夏休みの工作で記憶にあるのはジュズダマのれんのみ。それほど苦労したということだ。
側溝のジュズダマを採りたくなった。でも採ってどうする。のれんもネックレスも要らないし。(舞)

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