女の落書帖

 かぼちゃの季節がやってきた。外国産なら冬でも食べられるが、やはり日本の夏のかぼちゃが良い。
 実は去年から、すくなかぼちゃにはまっている。まるで栗かさつま芋かというほどに甘いかぼちゃだ。かぼちゃ好きが、すくなかぼちゃを食べてますます好きになった。
 産直にすくなかぼちゃがぼつぼつ出てきているが、買ってもすぐには食べない。熟成させるため、風通しのよい場所にころがしておく。とれたばかりのかぼちゃにはでんぷんが多く、熟成させることでそれが糖分に変わる。甘いかぼちゃを食べたいなら熟成期間が重要だ。
 先日一個切ってみたが、甘さが足りなかったのでサラダで食べた。しばらくは買うばかりで、熟成を待つつもりだ。
 すくなかぼちゃは飛騨地方が原産地である。岐阜県の道の駅で千円の値が付けられたすくなかぼちゃを見たことがある。へちまみたいな実は五キログラムにもなり、大きいと値段も高くなる。美味しそうだったが、かぼちゃに千円は出せなかった。かぼちゃにはかぼちゃの値段があるだろうと思ったのである。
 かぼちゃ好きは次々と新しいかぼちゃに挑戦する。一昨年はバターナッツかぼちゃの美味しさを発見した。昨年はすくなかぼちゃ。今年は、また別のかぼちゃの美味しさを見つけたい。かぼちゃの種の美味しい食べ方も知りたいものだ。 (舞)

 この間、病院でCT検査を受けてきた。CTは体を輪切りにして見せてくれる機器だ。「ここが肺です」と言われると、素人にも臓器の形が分かるのが素晴らしい。
 こんな診断機器ができたのはコンピュータの発達のおかげである。その前は普通のレントゲン写真で、その前は体の中を見ることなど想像もできなかった。医者は聴診器で音を聞いたり、お腹を押さえたりして診断をしていた。
 そのまた前の時代劇の医者は、殿の手首に触って「肝が弱っております」などと言う。韓流時代劇では脈を診て「王妃様は王子様を妊娠しています」とまで言う。まるで占いのレベル。診断が合っているなら見事である。そして五臓六腑の調和を保つ薬草を処方するのだ。
 さて、この五臓六腑とは何だろう。調べてみると、「五臓」とは、肝臓・心臓・脾臓・肺・腎臓、「六腑」とは、胆嚢・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦だという。分からないのは、三焦である。これは気が昇降出入する通路でリンパ管を指しているそうだ。
 五臓六腑では、一つ臓器が足りないように思う。膵臓が含まれていない。体の外から診断していた時代には、膵臓は重要視されてなかったのだろうか。存在自体が分からなかったのだろうか。
 治らない病気はまだまだあるけれど、六臓六腑まで見られる時代でひとまず良かったと思う。
         (舞)

 運転中、ベシャッという音が聞こえたような気がして目をやると、フロントガラス上部に白い紋があった。鳥にフンを落とされたのだ。
 すぐにウォッシャー液を出して、ワイパーでこすったが落ちない。太陽に熱せられたガラス上でフンは速乾したらしい。
 白い紋をつけたまま帰宅して、汚れを落とそうと駐車場にブラシを持ち出したが、「ちょっと待てよ」と思った。鳥にフンを落とされるというのは、幸運の予兆ではなかったか。
 実は、しばしば鳥にフンを落とされるのである。家の周りに鳥が多いのか、車だけではなく、頭に落とされたこともある。
 だからと言って、私の人生が幸運続きだったかというとそうでもないような気がする。玉の輿に乗ったわけでもないし、大儲けしたこともなかったし、華々しい仕事もしていない。
 いや、幸運続きで今があるような気もする。大きな病気も事故もすり抜けて、ひとまず元気に毎日を過ごせている。そこそこの仕事運とそこそこの金運はあるようだ。何より、家族が何事もなく暮らせていることが幸運とも言える。
 とりあえず、しばらくは白い紋を残しておくつもりだったが、翌日の大雨でフロントガラスはきれいになった。そうなると、宝くじでも買っておけば良かったと、欲どしく思ったりしている。
         (舞)

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