女の落書帖

世の中の人はGoToに出かけているというのに、私は相も変わらず自粛中で遠出はしない。近場に行くには車ばかりだ。でも先日、何カ月ぶりかで電車に乗った。新鮮だった。
平日の昼間の電車にもそこそこ人が乗っていた。電車の窓が少し開けられていて、涼しい風が頭の上を通っていく。私はマスクしてうつむいて、秘かに乗客を観察した。皆さんスマホを見つつ、静かに座っている。
並んでいる足元を見ていて気が付いた。若い女性がパンプスを履いていない。十人のうち八人までがスニーカーで、一人はブーツで、残りの一人がパンプス。電車に乗って出かけるならパンプスが普通ではないのか。パンプスは足がかわいく見えるから、オシャレ女子御用達だと思っていた。
この頃こそ私もウォーキングシューズを履くようになったが、シューズボックスにはパンプスが何足も並んでいる。普段履きにはフラットパンプスがちょうど良くて、十代の頃からずっと愛用している。
いつのまにか時代が変わっているのかもしれない。#KuToo運動の成果かも。ともかく平日の昼間の電車に乗っていた学生さん風の女の子たちはスニーカー族だった。
今度は通勤電車で観察してみたいが、混雑した電車でのパンプス率調査はしばらくお預け。「コロナが終わったら」といつもの落ちになる。    (舞)

「秋の蚊の油断もスキもない攻撃」 俳句みたいなものが頭に浮かんだが、これは川柳だろうか。はっきり言いすぎて風情がない。
秋の蚊は死に物狂い。洗濯ものを取り込むために少し外へ出ただけなのに、首筋に一匹、足首に一匹蚊が貼りついていた。我が家の周りにたくさんいる蚊は、イエカと呼ばれる種類だと思う。
蚊は卵を産むために雌だけが血を吸うと言われているが、イエカの仲間には血を吸わなくても一回は卵を産める蚊がいるそうだ。だから、この辺りに蚊が多いのだと納得する。あれほど多くの蚊を発生させるほど、この地区には人が住んでいない。
その蚊が、また寒さに強くて、秋どころか冬までも生きている。我が家は、一年のほとんどの季節を蚊と共存する羽目となっている。
しっかりと網戸を閉めていても、蚊はどこからか部屋の中に入ってくる。寝ている時に耳元でブーンと羽音が聞こえると、本当にイライラする。
どこかの国で蚊を不妊症にする研究がなされていると聞いた。蚊を媒介とする感染症対策として、遺伝子組み換えで不妊化した雄を散布し、蚊を生まれなくするという。
感染症の怖さを感じる今は素晴らしい研究に思えるが、突然変異など起こらぬかと心配にもなる。秋の蚊に刺されて、痒い痒いと言っているぐらいで終われば平和である。
(舞)

 待ち合わせに遅刻した。間に合う時刻に家を出たはずが、いつも見るテレビの上の時計が遅れていた。遅くなったと気づいたのは車に乗って時計を見てからである。
家にある時計のほとんどが電波時計。自分で買ったものは一つで、他は何かの記念品だったり、引き出物だったり。古い時計は捨ててしまった。電波時計でも電池が減れば遅れるだろうが、長持ちするのでいつも正確な時刻を表示している。
今回のトラブルで、時計が遅れるなんて考えもしなくなった自分に驚いた。時計は進んだり、遅れたりするもので、一日一度はテレビの時報と時計の時刻のずれを確認したものだ。
そういえば、テレビから七時の時報がなくなったのはいつだったろう。ピッピッピッピーという耳になじんだ音を久しく聞いていない。アナログ時代の記憶だ。
パソコンもスマホもインターネットにつながっていれば、サーバと同期して正確な時刻を表示する。web時報というものもあって、117と同じような声で時刻を教えてくれる。時刻合わせの必要はない。
目覚まし時計を五分進めておいたことが懐かしい。五分進めても、五分余裕があると思ってしまうから同じことなのに、段取りがうまくいくように思ってそうしていた。電波時計には五分進める機能はない。そこのところが少し残念だ。  (舞)

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