女の落書帖

五月の風さわやかな日に、美杉町の三多気の桜の北にそびえ立つ大洞山に登った。
三多気の桜駐車場に車を置いて歩き出す。桜は新緑に変わり、花の頃とは違う静かな道である。しかし、かなりの急こう配で、早くも息切れがする。ここで暮らす人々の日常の厳しさを思いつつ、ゆっくり歩いた。
集落の一番上に真福院がある。寺の石段には樹齢千年以上と言われている大ケヤキが、空に薄緑の葉を広げていた。寺を過ぎて藤堂池など眺めながら行くと、東海自然歩道出合。ようやく大洞山登山口があった。
ここからが登山道で、整備された石段が続く。薄暗い杉林の中の石段は、結構な急登で、それがまたうんざりするほど長く続く。
誰が何の目的でこの石段を作ったのか。街道がわざわざ山の高いところを越えるはずもないし、登山道ならば、もっと貧弱でも間に合う。緑の苔に覆われた石段の石は大きく、昔の人の労苦を思った。
石段が終わり、視界が開けた。三峰山、高見山、倶留尊山、大パノラマである。登山の楽しみはここにある。頂上に立つと気持ちもすっきり元気が出た。これが森林セラピーの効果だろうか。
ちなみに大洞山石畳は津市の森林セラピーロードの一つ。ワラビも生えている。

携帯がチャランと鳴ってメールが届いた。開けてみたら、おすすめレシピ。豚テキの作り方が書いてあった。筆マメでない私は、あまりメールを書かないが、こうしてレシピをくれる人もいる。このメールで今夜のメニューが少し改善するだろう。ありがたい。
ネットのレシピにもよくお世話になる。「きょうの料理」にしても「クックパッド」にしても、ネットのレシピは検索ができるところが素晴らしい。
冷蔵庫にある食材を入力して、料理を選ぶ。人気順に並べて選ぶと間違いがない。料理時間が短いのを選ぶこともある。なまけものなので、簡単でおいしいものが好きだ。健康に配慮して、低塩低カロリーを選ぶこともある。食事は毎日だから、健康食が基本である。
本棚の「きょうの料理」本でレシピを探していた頃と比べると、格段に楽になった。ワラビやフキのような季節ものでもすぐにレシピが見つけられる。
変わったところでは、似て非なる食材を使ったなんちゃってレシピや、冷凍食品、レトルト食品のアレンジレシピ、残り物リメイクレシピなども載っている。思いもつかない方法もあって見ているだけでも面白い。
食材を何とかすれば、たいていは美味しく食べられる。とりあえず検索レシピを我が家風にアレンジして、食卓に間に合わせる。主婦歴ウン十年の腕の見せ所?  (舞)

食器棚を片づけていたら、子どもたちが小さい頃使っていた箸置きが出てきた。豚だの猫だのゴリラだの。懐かしくて、それから毎日、猫の箸置きを使っている。テーブルに小さな猫が寝転んでいるのを見ると、つい微笑んでしまう。
箸置きは楽しい。小さいながらも存在感がある。かわいいもの、おしゃれなもの、遊び心のあるもの、季節感のあるもの。素材やデザインのいろいろを楽しむことができる。
小さなオブジェとして、ちょっとした空間に飾っても面白い。ダンシャリを心がけるこの頃は、食器類の購入を我慢しているけれど、小さい箸置きならこれぐらいはと買ってしまうこともある。
ただ、形は重要で、うっかりすると箸が転げ落ちるものもある。そういうものは結局使わなくなるので、デザイン性だけでなく、実用に適した形が望ましい。
食堂などで、箸置きが用意されていないことがある。そういう時は箸袋を折り紙のようにして箸置きとする。箸袋さえない時は紙お絞りやナプキンで箸置きを作るのだけれど、がっかり感は否めない。
箸置きは茶碗や湯呑と同じく和食器の基本である。和食に使う碗や鉢は両手で扱うもの。食事中に箸が置けなければ、どのようにして碗の蓋を取ったりお酒を飲んだりができるのだろう。           (舞)

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