女の落書帖

久しぶりに訪ねた知人宅の玄関わきに、一メートルほどの高さのロッカーが置いてあった。鍵もついているし、宅配ボックスかなと思った。
聞いてみると、隣町のスーパーの宅配を利用し始めたという。「今流行りのネットスーパーですね」と返したら、「ううん、電話で注文したら持ってきてくれる」ということで、パソコンやスマホを使えなくとも注文ができるそうだ。
月に五百円ほどかかるけれど、混み合ったレジに並ぶ必要もないし、重いお米やジュースも持たなくて良い。チラシ掲載の安売り品も買えるし、魚の処理までしてくれる。サービスの割に高くはないという。支払いは銀行引き落としにしているそうだ。
スーパーの棚の前で献立を考える私のような人には不向きかもしれないが、レシピを決めてから買い物をする人には問題ないシステムだ。カード嫌いな人でも大丈夫。
「本当はやっぱり実物見て買いたい」と知人は言う。買い物も娯楽の一つ。色つやはどうか、重さはどうかと、手に取って品定めするのも楽しいわけで、印刷物では味気ないという気持ちも分かる。
でも、買って使って捨てるという日常生活の中で、一番手間のかかる買い物にこういう選択肢が広まってきたことが素晴らしい。車に乗れなくなっても買い物難民にならなくてすむ。老後は明るい。       (舞)

寒い日が続くので、血の巡りが悪くなっているみたい。肩がこる。冬になって体重が増えた分、体に背負う荷物が増えた。脂肪の一部でも減らせば、肩こりも解消するだろうか。
とはいうものの、辛いダイエットはやりたくない。なるべく我慢したり、努力したりしないで、楽に痩せて肩こりも解消したいと思う。
こういった時にはネットの海を検索するのがもう慣わしとなっている。もちろん漂っている情報の中には怪しいものもあるだろうから、妄信はしない。あくまで参考程度に利用するつもり。
そうして見つけたのは肩甲骨ダイエット。肩甲骨を動かして、その周りにある褐色細胞を活性化させ、脂肪を燃焼するという。肩こりにも効きそうだ。
「肩甲骨はがし」というネーミングが少々怖いが、簡単に言えば、肩甲骨周りの筋肉のストレッチ。どこをどう伸ばしてどこをはがす?
そのやり方は色々出ているが、要するに腕を上げたり下げたり、寄せたり開いたり、内外に回したりしながら肩甲骨の可動域を広げる。
一番きついのは、背中側での合掌。インドの人が胸で合掌してナマステと挨拶するように、背中側でナマステ。少しやれば、体ポカポカ、肩もほぐれる。
思いついた時の背中ナマステで褐色細胞が活性化したらもうけものだけど。  (舞)

通勤の途中に保育園がある。朝はちょうど送りの時間で、親子で保育園に向かう姿をよく見る。
今朝の親子は、自転車の後ろの幼児用椅子にピンクのヘルメットの幼児を乗せていた。寒い朝は手も冷たいだろうに、ママは素手で自転車のハンドルをつかんでいた。
子どもは動物イラストのダウンジャケットに耳当て。大人しくちょこんと座っていた。「かわいい!」車で見ている私の胸がキュンキュンした。
こういう場面は私にも経験がある。自転車の後ろの椅子に長男、前の椅子に次男、そしてハンドルには買い物袋。傍から見れば危なっかしい姿で、自転車を漕いでいた。
子ども達を歩かせるのは大変だ。あっちを見たりこっちを見たり、「だっこ」をせがんたり。そして私はいつも気が急いていて、「早く早く」と言ってしまう。
でも、自転車に乗せてしまえば楽しかった。力いっぱいペダルを踏むと自転車はグイグイ進む。向かい風も坂道も気にならない。前へ前へ。若かったと言えばそれまでだが、疲れを知らなかった。子ども達と過ごす毎日は、忙しかったが充実していた。
今朝のママもきっとそうだ。保育園に送り届けて職場に向かう頃には頭の中は仕事のこと。お迎えの自転車では、子どものことと今夜の食事と家事の手順。いつも頭は何かでいっぱい。その忙しさが幸せの実感だ。(舞)

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