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津市一志町八太の上垣内地区で、初瀬街道の『八太宿』に、昨年11月末頃、地元自治会と住民の野垣内定生さん(86)によって案内看板が設置された。
奈良県と伊勢を結ぶ初瀬街道は近世後半に参宮者で賑わい、八太宿も多くの旅籠が立ち並び栄えていた。現在は「八太の七曲り」や土塀のある家などに昔の風情をしのぶことができる。
地元で生まれ育った野垣内さんは昔から歴史が好きで、現在も一志町史に記録されていない細かな疑問点を自分なりに調べている。 看板を設置したのは昨年10月、町内で開かれた「第6回伊勢街道交流フォーラム」で、ボランティアガイド団体「一志町歴史語り部の会」会長の吉村武司さんらによるパネルディスカッションを聴き、感動したのがきっかけだそう。
自治会が材料費を、野垣内さんが設置費用を負担して、「八太の七曲り」、明治35年に式内社波多神社に合祀された八幡神社跡地、国司・北畠氏家臣の居城だった八太城跡など5カ所に趣きのある木製の看板が建てられ、歴史散策に訪れる人にとってわかりやすい目印になっている。
野垣内さんは「これから白鳳時代に『班光寺』が建っていたと言われる場所など3カ所に新たに看板を設置したい」、また吉村さんは「看板によって地域の人により関心を持ってもらえれば」と話した。
2012年12月31日 AM 4:55