太鼓の演奏を体験する生徒たち

 13日、津市香良洲町の市立香海中学校多目的ホールで、1・2年生93名を対象に、能楽大倉流小鼓方十六世宗家大倉源次郎氏ら5名による「能楽体験鑑賞教室」が開かれた。(公財)岡三加藤文化振興財団と県教育委員会の共催。
 能楽を大成した観阿弥が伊賀生まれということもあり、県内の小中高生を対象に平成12年度から毎年行っているもの。一流の能楽師による舞台を鑑賞したり、楽器演奏を体験することで能楽の真の楽しみを知ってもらうのが目的。
 まず大倉氏らが能楽を編成する五人囃子について説明したほか、迫力の舞台を披露した。次に生徒が太鼓などの演奏に挑戦。所作や「イヨー」などのかけ声を教わり、最後に大倉氏らと『高砂』を合奏した。
 1年の松島里希くんらは「大倉さん達の能楽は声に張りがあって凄かった。太鼓の演奏は正座がえらいけど面白かった」と話した。

梅園の案内をする松井さん

 津市戸木町の伊勢温泉ゴルフクラブ内にある福祉と環境が融合した花園『かざはやの里』で、23日から恒例の「梅祭り」が開かれる。
 社会福祉法人『正寿会』=伊藤滋之理事長=が運営している同花園は、同会が運営する障害者施設の職員と利用者らが年間を通じて整備を行っている。
 ゴルフ場の約半分に当たる広大な敷地にあじさいや藤と共に45種650本の梅が植えられており、早咲き・中咲き・遅咲きの3回楽しめるのが特長。3月中旬~下旬には一つの枝に紅白両方の花がつく「思いのまま」や一輪に紅白の花弁がつく「五色梅」も満開を迎える。今年は花の生育は順調なものの、開花が少し遅れており、天候次第だが本格的な見頃は3月に入ってからになりそうだ。
 来場者が入園時に支払う支援費や敷地内の茶店や御土産物の販売の売上げが施設利用者の収入に直結している。昨年までは施設の職員らが中心となって運営してきたが、今年からは利用者の松井康宏さんを中心に茶店を運営する。
 開園時間は8時~17時。入園に必要な支援費は一般300円。18歳未満や障害者手帳所持者は無料。
 会期中にはスタンプラリー、フォトコンテスト・子供写生大会を随時開催するほか、土日には様々なイベントを実施。3月2日は「風早池まつり」で利用者による呈茶や口笛、マジック、尺八。3日は「ひなまつり」でゴールデンフラワーズステージ、手打ちそば実演。10日は「藤堂高虎まつり」でシロモチくんやゴーちゃんとの握手・撮影会、津・高虎太鼓、フリーマーケット・津ぎょうざとしげよしの仕出し販売、猿回し、モデル写真撮影会など。17日は、「藤堂高通まつり」で郁音会の箏演奏、久居城下案内人の会の紙芝居、松阪牛丼の販売など。
 問い合わせは℡059・255・5755へ。

野生との共生(イメージ写真)

 (公社)三重県獣医師会は3月3日13時~16時(受付12時半~)、三重県庁講堂で「野生動物との共生」セミナーを開催。参加者を募集している。後援=三重県。参加無料。
 講師は旭山動物園の坂東元園長、そしてNPO法人サルどこネット理事の鈴木義久さん。
 坂東さんは61年旭川市生まれ。子供の頃から虫や鳥が大好きで、小学生の時にセキセイインコを部屋で何羽も放し飼いにして繁殖させ、生まれたヒナを知り合いと交換したりしていた。
 少年時代、普段は近寄ってこないインコが2羽、坂東さんにまとわりついてきた。「あれ?」と思ったがどうしてかわからない。翌日、そのインコは突然死んでしまったという。
 当時まわりに小鳥を診てくれる獣医師がいなかったこともあり、「何もできないことが悔しかった。生き物を飼うには可愛がるだけではダメだ。ちゃんとした知識がないとダメだ」と強く実感。
 その後、酪農学園大学に進学し、獣医師の資格を得て86年から旭山動物園に勤務。獣医師、飼育展示係として働きはじめ、現在に至る。モットーは「直感力・開き直り・非常識」。
 現在あるおもな展示施設──ライオンやトラなどが間近に見られる「もうじゅう館」、水中トンネルのある「ぺんぎん館」、「ほっきょくぐま館」や「あざらし館」、高い樹上での生活が再現された「おらんうーたん館」など、ユニークな展示はほとんど同氏が考案したもの。最も注目されている動物園の、最も注目される「動物園人」のひとり。
 定員は200名。当日受付け。
 問い合わせは三重県農林水産部みどり共生推進課℡059・224・2578。

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