1回目の講義の様子

 22日、津藩の藩校・有造館の教えを現代に生かそうと津藩士の子孫らによる藤堂藩五日会と、アスト津を運営する津駅前都市開発㈱が共同で運営する『有造館ゼミナール』がいよいよ開講。アスト津のホテルグリーンパークで行われた第1回目の講義には90名近い受講者が参加。講師の三重県史編さんグループの藤谷彰さんが「津藩家臣団の形成と構造」をテーマに、武家社会の基本的な仕組みなど今後の講義に必要な基本知識をレクチャー。津藩の有力家臣の知行高といったデータを使いながら、家臣団の規模など詳細な分析を加えていた。また、参加者に配られた受講書には有造館で実際に使われていた印鑑が捺されているなど、このゼミナールならではの趣向も好評だった。
 五日会会長で有造館の3代督学(校長)斉藤拙堂の子孫・斉藤正和さんは「講義の内容は現代とは直接的に関係無いように思えるが日本が直面している諸外国との問題などに必ず参考になるはず」と語った。
 更に、18日にはこの日の開講に先駆けた特別講義がアストホールであり、作家・童門冬二さんが戦国の世の流れを説明しつつ、藩校・有造館の優れた教育方針を賞賛していた。