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三重県では山野に生息するマダニ類が媒介する細菌が原因の『日本紅斑熱』の発生数が8年連続で全国トップとなっている。伊勢・志摩地方での発生が大部分で、津市ではまだ発生していないが野外に出かける機会が増えるこれからの季節にマダニも活発となる。同じくマダニ類が媒介し、死者が相次いでいる「重症熱性血小板減少症候群」(SFTS)と違い、治療法は確立されているものの注意が必要だ。
1984年に徳島県で発見された「日本紅斑熱」は山や草むらなどに生息するマダニ類(キチマダニ、フタトゲチマダニなど)が吸血するために人体に噛みついた際、リケッチアという細菌が体内に入ることで起こる。関東以西でのみ発生することも大きな特徴。潜伏期間は2日~8日で代表的な症状は、40度前後の発熱や発疹などがある。医療機関で適切な処置を受ければ大事に至ることは少ないが、放置すると最悪死に至るケースも。狂犬病や日本脳炎などと同じ「4種感染症」にも指定されている。
三重県内では05年に初めて2人の発症が確認されて以来、昨年と一昨年が37人と8年連続で全国トップとなっている。発生場所は伊勢志摩地方など南勢地域がほとんど。津市ではまだ発生していないが隣接する松阪地域の発生が確認されている。しかし、この件も南勢地域で感染したことが分かっており、ダニは春から秋にかけて活性化するため伊勢福祉事務所では県内の医療機関への呼びかけなど注意喚起を行っている。
なぜ同地域に多いのかは不明だが、細菌を保有するマダニ類がシカなどを吸血し、そのシカを別のマダニが吸血することで細菌が広がるという流れは分かっている。このため、近年増加する獣害も拡大の一因となっていると見られる。
マダニ類は体長5・前後とダニ類としてはかなり大型。更に吸血をすると体が何倍にも膨れ上がるため、目視での発見は容易だが刺されてもかゆみや痛みを感じない種類もいるので要注意。またストロー状の口を血管に突き刺す蚊などと違い皮膚を食い破った上でセメント状の分泌液で取りつきながら血を吸い続けるので、無理に引きはがすと頭が残ったり、潰した体から細菌が体内へ注入されることになり兼ねない。刺された時は医療機関で適切な処置を受けるのが賢明だ。
同じくマダニ類が引き起こす病気としては、有効な治療法が無く死者が相次いでいる重症熱性血小板減少症候群(SFTS)が世間を騒がせているが、こちらは県内で発生していない。
どちらも予防は至って単純で山中や草むらなどに入る場合、・なるべく肌の露出を避ける・取り付かれても分かるよう明るい色の服を着る・虫除けスプレーを使うなど、マダニ類に刺されないようにすること。
林業など仕事で山に入る機会の多い人、タケノコや山菜狩りをする人に加え、『山ガール』に代表されるアウトドアブームで山に踏み入る若者も増えているので更なる被害拡大が危惧される。今後、県として保菌ダニの分布状況の把握などの対策が求められている。
一方、住民サイドとしては治療法が確立されているので過剰に恐れる必要はないが、南勢地域の山野に入る場合などはこの病気のリスクを頭に入れつつ、予防に努め、もしもの際は速やかに医療機関にかかることが重要といえるだろう。
2013年3月14日 AM 5:00
晴天に恵まれた桃の節句の3日、大門だいたてアーケードと津観音で「津・大門のおひなさん」のメインイベント『おひなさま姿で結婚式』が行われた。
すっかり大門の春の風物詩として定着した同イベント。今年、応募の中から選ばれたカップルは津市内に在住する池内大和さん(29)と、西浦夏希さん(30)の二人。
11時半、すぎしん衣裳店が協力した束帯と十二単の衣裳に、旭美容専門学校協力の「おすべらかし」という古式ゆかしい姿に身を包んだ二人は津観音の岩鶴密伝・副住職を先頭に商店街を出発。アーケード内で二人を祝福する沿道の市民らにお披露目しながら長持唱が流れる商店街に敷かれた赤い毛せんの上をゆっくり歩き、津観音の境内まで行進した。
12時からは津観音本堂で津観音大宝院第27世院家・岩鶴蜜雄師が司婚者となり両家の親族も出席しての仏式結婚式を挙行。
密雄師が敬白文を朗読して仏に結婚を報告した後、読経が流れる厳かな雰囲気の中、誓杯の儀、念珠授与と進み、最後に二人で誓約書を読み上げ、夫婦の契りを交わした。挙式を見に来た市民は「幸せになってほしい」と話していた。
2013年3月14日 AM 4:59
津市大門の津観音で今年も4月1日から3日まで津観音会式が行われ秘仏として平素は見ることのできないご本尊を3日間のみ御開帳し法要などを厳修する。
1日の『稚児練り供養』は神の使いの白象(模型)を先頭に三蔵法師・孫悟空らと一緒に、津観音から立町、大門など中心市街地を練り歩く。古来よりお稚児さんに3回出ると男の子は賢く強い子に、女の子は成人してから安産につながり家内繁盛になるという言い伝えがある。
当日は13時開始、雨天決行。参加したお稚児さんは一人ずつ無事成長を願う稚児加持祈祷を受けられると共に楽しいお土産や記念品が道中でもらえる。
参加費は衣装代金込みで4000円。申し込みは参加費を添えて津観音本堂受付へ(FAXや電話でもOK=子供の氏名・性別・年齢・住所・電話番号を連絡すること)。締切は3月31日。問い合わせ津観音寺・大宝院℡津225・4013(9時~17時)。FAX226・7057。
なお、1日は10時から護摩堂にて護摩祈祷。14時から本尊開扉大法要。1日~3日…内陣特別拝観、宝物の展示、四国八十八箇所霊場お砂踏みが行われる。
2013年3月14日 AM 4:58