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この間、病院でCT検査を受けてきた。CTは体を輪切りにして見せてくれる機器だ。「ここが肺です」と言われると、素人にも臓器の形が分かるのが素晴らしい。
こんな診断機器ができたのはコンピュータの発達のおかげである。その前は普通のレントゲン写真で、その前は体の中を見ることなど想像もできなかった。医者は聴診器で音を聞いたり、お腹を押さえたりして診断をしていた。
そのまた前の時代劇の医者は、殿の手首に触って「肝が弱っております」などと言う。韓流時代劇では脈を診て「王妃様は王子様を妊娠しています」とまで言う。まるで占いのレベル。診断が合っているなら見事である。そして五臓六腑の調和を保つ薬草を処方するのだ。
さて、この五臓六腑とは何だろう。調べてみると、「五臓」とは、肝臓・心臓・脾臓・肺・腎臓、「六腑」とは、胆嚢・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦だという。分からないのは、三焦である。これは気が昇降出入する通路でリンパ管を指しているそうだ。
五臓六腑では、一つ臓器が足りないように思う。膵臓が含まれていない。体の外から診断していた時代には、膵臓は重要視されてなかったのだろうか。存在自体が分からなかったのだろうか。
治らない病気はまだまだあるけれど、六臓六腑まで見られる時代でひとまず良かったと思う。
(舞)
2014年7月24日 AM 4:55