炎の前で祈祷する岩鶴住職(護摩堂にて)

炎の前で祈祷する岩鶴住職(護摩堂にて)

 9日夜、津観音で夏の仏教行事、「十日観音」が行われた。
 十日観音とは本尊聖観世音菩薩が浄土から降臨される日とされ、この日に参拝すると四万六千日お参りしたのと同じ功徳が得られると言い伝えられている。
 毎年、境内に設けた薪を積み上げて作った護摩壇に火を放ち、護摩木(願い事を書いた御札)を投じ、願を煙に変えて観音様の浄土に送り届けた後、残された火の上を裸足で渡る「柴燈護摩祈祷」と「火渡り」が行われるが、今年は台風11号の影響による強風雨で中止。その代りに本来なら夜10時から境内の護摩堂で行われている「息災護摩」が夜7時に繰り上げて行われた。
 護摩堂の中では、炉の中で燃え上がる炎に岩鶴密雄住職が護摩木を投げ入れて息災延命、家内安全、商売繁盛を祈祷していた。
 また、風雨が少し収まった深夜0時前からは、参詣者も訪れ、所願成就を願って列をつくっていた。