「体調が悪いのでお医者さんにかかったが、なかなか良くならない」「薬を出してもらったが、飲まずに残して捨ててしまった」「待合室で長時間待たされる」等々、医療現場と看護の現場で多くの課題を抱える現代、改めて医療・看護にも新しい考え方が求められている。
 そこで、三重大学は11月9日(日)13時~16時15分(開場12時)、同大学医学部臨床講義棟・第3講義室で公開講座「新しい時代の医療と看護を展望する~看護職のジレンマ解決のために~」を開く。入場無料。主催=同大学大学院医学系研究科看護学専攻・基盤看護学領域・実践基礎看護学分野、共催=京都大学統合創造学創成プロジェクト、三重大学環境低負荷プロセスリサーチセンター、㈱POSEIDON。
 「臨床環境看護学」とは、環境(大気・水・音・ストレスなど)が人の体に与える影響を研究し、いかにして看護の現場に生かしていくかを考えるもの。当日はその観点から様々な取組みを紹介する。
 冒頭、主催者代表として三重大医学部看護学科基礎看護学講座の今井奈妙教授が「臨床で看護師は何に疲れているのか」と題し、趣旨説明と問題提起を行う。スケジュールは次の通り。
 ▼第1部・特別講演=京都大学基礎物理学研究所の村瀬雅俊・准教授と、日本赤十字豊田看護大学精神看護学の村瀬智子教授が「構造主義と曼荼羅─自己・非自己循環理論とその実践」と題し、哲学的な観点からのアプローチを探る。
 ▼第2部・特別講演=「トータルヘルス研究の概要と最新動向」と題し、医療法人トータルヘルス理事で県立総合医療センター健康管理医の落合正浩さんが『社会全体的な脳進化の仕組み』に関する研究から導き出された仮説の社会実証研究として、津を拠点に進めているトータルヘルス研究の概要と最新動向を紹介する。
 ハープ・コンサート&トーク=東大出身の元看護師で米国を拠点に世界的に活躍しているプロハープ奏者・古佐小基史さんのハープ演奏。音楽面からのアプローチを紹介する。
 ▼第3部・パネルディスカッション「新しい時代の医療・看護とは?」をテーマに演者と参加者が一緒に考えてみる。
 参加希望者は直接会場へ
(先着300名)。医学部駐車場を利用可。
 問い合わせ☎&FAX059・231・5093今井教授へ。