18日、津市センターパレスホールで『第11回・美しい中部のみなとまちづくりフォーラム~津なぎさまちを活用した地域振興~津のために「なぎさまち」にできることとは?』が開催された。主催=同フォーラム実行委員会。
 平成16年より開催されているこのフォーラム。みなとを核とした地域や観光の振興、人やモノの交流活性化などを応援することが目的。国土交通省と事務局の都市環境ゼミナール=伊藤達雄会長=と会場となる市が共催している。
 今回は来年2月に中部国際空港と津なぎさまちを結ぶ海上アクセスが10周年を迎えることから、それを活かしたまちづくりや地域振興について話し合った。
 基調講演と基調報告では中部国際空港㈱代表取締役社長の川上博さん、中部運輸局長の野俣光孝さん、みなとオアシス全国協議会会長の長澤宏昭さん、前葉泰幸津市長が登壇。
 川上さんは、世界でも珍しい空港と高速船で繋る海上アクセスの優位性を説明。津エアポートライン自体が津のナンバー1アトラクションと外国人から評されているのを踏まえた上で、伊勢や伊賀など、県内の主要な観光地へなぎさまちから容易にいけるバス路線網の整備を訴えた。
 野俣さんは、平成24年度から中部北陸9県を連携させた「昇龍道プロジェクト」を軸に説明。今年は400万人の訪日客獲得が確実視されているが、三重県は現状、外国人からの認知度が低いため、中部国際空港と関西国際空港を結びつつ、県内各地を観光するプラン構築の必要性などを指摘した。
 長澤さんは、地元の瀬戸内海に浮かぶ小さな島にある広島県尾道市瀬戸田町で始まった、みなとを核に地域住民と観光客の交流などを図る「みなとオアシス」についてを自身の取り組みなどを踏まえて語った。
 前葉市長は、かつては日本三津と呼ばれた安濃津をルーツに海と共に発展を続けた津の歴史とこれからの展望について語った。
 その後、パネルディスカッションを実施。冒頭、コーディネーターの伊藤会長は「津のまちもなぎさまちも更なる発展をしていくことを期待されている」と語り、パネラーたちは、それぞれの立場で活発に発言していた。