団塊の世代を含め退職者が急増しています。一般的に退職世代である50代後半から60前後の人々は退職金を含め、人生でまとまったお金を手にする時期になります。その時に初めてこの大事なお金をどのように運用すればよいのかと人々は頭を悩まします。ある人はこれまで通り銀行に預ける、別の人は自分のしたいことにお金を使う、または大事なお金の運用を真剣に考えるなど様々です。
 これまで我が国では、有価証券の運用は上手くいってこなかったように思われます。その理由に、日本の株式が1990年以降20年以上の長期にわたって下落低迷した事実、資産運用を客観的に学ぶ場所・方法がない事実、我が国の有価証券運用のコストが世界的に見て割高な事実などがあります。
 しかし、今後はこれまでの有価証券運用の失敗を克服する状況が到来することが予測されます。
 それはまず我が国の株式が一昨年の11月からのアベノミクスや2020年の東京オリンピックの招致でこれまでの下落低迷から脱する可能性が出てきたこと、いろいろな考えのアドバイザーがインターネットや会場でセミナーを開催していること、資産運用のコストを軽減するためにネット証券利用が増加していることです。一昨年11月からの日経平均株価は、今のところ安倍政権の政策が上手くいっているために、8千円台から1万6千円手前まで2倍近く上昇しています。
 為替においても同様、ドル円で80円以下から104円台(12月23日現在)と3割以上ドル高円安となっています。海外の株式や債券、リートなど有価証券を保有している投資家は十分海外通貨高円安効果で保有資産が上昇しています。
 今後の株式の騰落を判断するポイントを申します。5月23日の1万6千円までの上昇後、日経平均株価は6月から10月まで1万3500円から1万5千円のボックス圏で、1割の幅を上下しています。その後11月から12月にかけて1万5千円のボックス圏を上離なれ、1万6千円を目指しています。
 この間の騰落判断の基準は25日移動平均線と株価との関係にあります。実際の株価がこの基準を5%以上かい離した場合は売り、この基準を下回れば買いとの判断が今の所、適正になっています。今後も一本調子の上昇とは考えにくいのでこの判断基準は重要です。 次にセミナーなどの投資学習について、金融機関でのセミナーは今や盛んにおこなわれています。このような業者のセミナーは商品販売が目的のため、参加される投資家は自分が何を知りたいのかをはっきり認識して参加する必要があります。セミナー内容は相場の現状と今後の動向、現在取り扱っている外債や新発の投信の説明などです。
 一見大事なテーマのように思われますが、内容的にはおおざっぱな説明が多いようです。証券投資ではすぐに結果が分かるものです。セミナーの内容や業者の相場観が良いか悪いか、提案された商品のタイミングが良かったか悪かったかなど、提案されたタイミングと商品をシュミレーションしてください。その結果が良ければその業者やセミナーの提案を参考にすれば良いと思います。そうでない場合は、いろいろなセミナーの機会を増やしてください。
 次に実際の資産運用を行う場合、証券取引のコスト軽減ではネット証券活用が一番ですし、最近のネット証券利用者は株式だけではなく投信でも急増しています。ただしネット証券利用のメリットはコストの安さ、デメリットは自分の判断のみということです。
 有価証券での資産運用を行う場合、相場の見通しと商品選択、売買のタイミングが大事になります。相場の見通しでは、国内外の株式・債券・リートの騰落を期間別に調べる事です。商品選択は今後上昇すると予測される資産を、前記の状況で判断することです。
 売買タイミングで一番大事なポイントは、株式と債券の逆相関関係を理解し、そのタイミングを計ることです。景気が回復すると企業業績が良くなり株価が上昇、金利も徐々に上がり始めるために債券は下落します。景気が低迷すれば、企業業績は悪化し株価は下がり、金利は徐々に低下するために債券は上昇します。要は景気の見極めがポイントになります。07年の最高値株価を米国やドイツで昨年次々と更新しています。次は日本が更新する可能性が高いといわれています。アベノミクス推進と企業業績改善、我が国の超金融緩和と米国の金融緩和縮小が日米金利差を拡大させドル高円安が進展、株価上昇の環境が整ってきています。今年から始まるNISA、少額投資非課税制度も大いに影響してくるでしょう。
 最後に有価証券運用で重要なポイントは、自分の保有商品の見直しを年に1、2回行う必要があります。相場上昇時には反応の良い商品や銘柄に集中させましょう。
 (宮﨑 英壽)
 セミナー参加希望者は連絡ください。毎月第2金曜日夕方6時半から8時まで津市センターパレスの2階と、第3木曜日午前10時から11時45分まで同4階で行っています。
 連絡先℡090・5008・0874。

全力で大凧を引っ張る参加者たち

 12月22日、津市一身田大古曽の三重県身体障害者総合福祉センターのグラウンドで『一身田元気凧揚げ大会』があった。
 一身田地区社会福祉協議会=水谷千春会長=が中心となって地域の絆を深めるために4年前より行っているもの。今年は地元の小中学生や高齢者たち約400名が参加した。
 参加者たちは思い思いの絵を書いた凧を持ち寄り、広々したグラウンドで存分に凧揚げを楽しんだ。特に子供たちは普段、凧で遊ぶ機会が少なくなっているだけに、凧が大空に揚がっていく様子に新鮮な喜びを感じている様子だった。
 毎年恒例の幅3m、高さ4mの大凧も登場。参加者たちはロープを手に一列に並び、凧揚げに挑戦。今年は残念ながら、上手く揚がらなかったが皆で楽しく盛り上がっていた。

 13日まで、松阪市中町のギャラリーMOS(紙ぱぴえ松本2F)で、二代半泥子こと川喜田敦さん=竜合窯主宰=の焼物展が開催されている。入場無料。時間は10時~18時。
 松阪市では初の個展となる今展には正月にちなみ、茶碗などの焼物を多数出展している。
 問い合わせ℡0598・21・0603へ。

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