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『地域ケア㈱』=津市殿村、浜地重成社長=は、世界的に普及が進むシェアリング・エコノミーを取り入れた買い物代行システム『シェアマッチ』を開発。高齢者などからの依頼を受けスマートフォンの専用アプリを通じて場所や時間など条件に合う登録者を選定。依頼者から報酬を得るというもの。育児中など時間に制約のある人でも、空いた時間を賃金に変えられ、介護や家事などの技能を持つ登録者を増やす事で高齢化社会が抱える問題を多面的に解決する手段としても活用が期待される。
ウェブサイト上などで双方向の交流ができるソーシャルメディアを活用し、見知らぬ人同士が家や車、個人の持つ技能まで有形、無形を問わず様々な「遊休資産」の交換・共有を行う「シェアリング・エコノミー」。この新しい概念は、欧米を中心に世界中に広がり続けており、タクシーの配車サービスのウーバーなどが有名。
それをいち早く取り入れ地域ケア㈱が開発したのが買い物代行システムの『シェアマッチ』。同社は高齢者用の施設運営のほか、家事代行サービスも展開している。システムの開発には経済産業省の『ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金』を活用。自由に買い物に行けないなど様々な悩みを抱える高齢者が住み慣れた地域で快適に暮らせるよう、より多くの地域で暮らす人々の力を活用しながら、企業が行うよりも低額で支援を行う有償ボランティアを募れる。
システムの概要を簡単に説明すると…最初に依頼者が電話などで同社に買い物の条件(店名・時間・品目や登録者の年齢や性別など)を提示する。その際に、このシステムに登録している代行者がスマートフォンの専用アプリを起動させていると、GPS機能によって代行者の現在位置などが本部のパソコンの管理画面に表示される。その中から本部が条件に合う代行者を選定するという流れ。
このシステムの最大の利点は、なんといっても無理なく、サービスを持続できること。例えば、条件に定められたスーパーを普段から利用する人が自分の買い物のついでに依頼品を買って届けるというように普段の生活の延長線上で気軽に賃金が得られる。元気な高齢者だけでなく、育児などの事情で時間的な制約があり働けない人や学生が、自分の空いた時間を収入へ変えながら、高齢社会が抱える問題を解決する一石二鳥の妙手にも成り得る。
また、買い物代行だけでなく、介護や家事などの技能を持つ人たちが登録することで高齢者の様々な悩みを解消することができるネットワークをつくりあげられる。その中で代行者たちが高齢者から感謝される内に、介護の世界に興味を持つきっかけとなることも期待している。同社社長の浜地重成さんは「システムを活用して、地域をみんなで支える社会の実現を達成したい」と語る。
現在、試験的に旧津市内限定でサービスを展開するために準備中。利用者や登録者を募集中。また、システムを導入したいという各種団体なども募集している。問い合わせは地域ケア☎津213・3717へ。
2016年3月17日 AM 5:00
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