JR名松線・伊勢奥津駅を出発し、沿道の大勢の人に祝福されながら走る初列車

JR名松線・伊勢奥津駅を出発し、沿道の大勢の人に祝福されながら走る初列車

平成21年10月の台風18号で被災し不通となり、バスによる代行輸送が行われていた『JR名松線』の家城駅(白山町)~伊勢奥津駅(美杉町)間が26日、約6年5カ月ぶりに復旧した。
同線は、沿線の人口減少などの影響で元々、利用者が少なく、一時は同区間の鉄道輸送廃止が危ぶまれたが、住民らが全線復旧を望む署名活動を実施。23年、JR東海・三重県・津市が運行再開に向けた3者協定を締結し、県・津市が治山事業、水路整備事業、JR東海が鉄道の復旧工事を行い、全線復旧が実現した。
当日は伊勢奥津駅・伊勢八知駅周辺で全線復旧・開通80周年記念イベントが盛大に催され、大勢の人が来場した。伊勢奥津駅では朝9時35分に、約220名を乗せた初列車が出発し、沿道に集まった大勢の人が旗を振って祝福した。
その後、同駅周辺で行われた式典で、鈴木英敬知事が「ご努力された津市の皆さん、JRの皆さん、そして何と言っても、地域の人口の20倍を超える署名を集め、熱い思いを実現された地元の皆さんの取り組みに心から敬意を表したいと思います」、またJR東海の柘植康英社長が「これから県、市、地元の方、色々な方の知恵をお借りし一人でも多くの方にお乗り頂きたい。それができて初めて、〝復旧ができた〟ということになるんだろうと思います」、そして前葉泰幸市長が「自然災害で鉄道が被災し復活する場合がありますが、名松線は6年5カ月という、日本で一番長い期間かかって復活しました。従って〝奇跡の名松線〟と言われます。地域の皆さんに通学や通院や生活の足として使って頂くのは勿論、素晴らしい魅力がある美杉に観光でお越し頂くこと、そして乗ること自体が目的になるような名松線にしていきたい」と祝辞を述べた。
イベントに参加した名松線を元気にする会の会長と、伊勢奥津駅近くのミニ道の駅・かわせみ庵の代表を務める中田かほるさんは同線活性化への抱負を「今日がスタート。今まで主催してきたイベントを今後も続けていきたいし、観光客にも列車に乗って来てもらいたい。当会の会員はそのためのアイデアも持っています」と話した。