2016年5月

津市内でもこの時期、市街地・農村部問わず、路傍で黄色い美しい花を咲かせている『オオキンケイギク』は生態系に悪影響を与えるため、法律によって移動・飼育・栽培・販売などが禁じられている「特定外来生物」。我々の良く見かける生物の中でも、特定外来生物に指定されているものは少なくないため、まずは正しく認識することが重要となる。

 

 

津市で自生するオオキンケイギク

津市で自生するオオキンケイギク

平成16年施行の「外来生物法」では、人の生命や身体、農林水産業への被害や、日本固有の生態系を破壊する可能性がある海外原産の生物を特定外来生物に指定。飼養・栽培・保管・運搬・輸入・販売・放逐などを禁じている。違反した場合、販売目的の場合は個人で3年以下の懲役や300万円以下の罰金、法人には1億円以下の罰金が科せられる。販売目的ではない場合でも個人で1年以下の懲役や100万円以下の罰金、法人で5000万円以下の罰金と厳しい罰則が定められている。
現在100種類以上がこれに指定されているが、その代表格といえば、この時期に津市でも、鮮やかな黄色の花を市街地や農村部問わず、様々な場所で見かけることができる「オオキンケイギク」だろう。この植物は北米原産で元々、行政が法面緑化に植えるなどしてきた。しかし、生命力と繁殖力が強く、各地で野生化。在来種を駆逐してしまうため、特定外来生物に指定されている。庭先に生えているものを防除する場合でも法律上、枯死させないと運搬ができない。また、今年もそろそろ種をつけ始めるが、そうなると、国から防除の許可を受けた自治体や団体でないと生きた種を運ぶことができなくなる。法的な問題もあるが、なにより、うかつに種がついた株を動かせば大量の種が飛散し、更に生息範囲が広がることが危惧される。
次いで身近なものといえば、釣りの対象として人気の北米原産のブラックバス(オオクチバス・コクチバス)とブルーギルだが、これらも在来種の駆逐が問題となっている。他の特定外来生物と比べると飼育・運搬・放逐での逮捕例が目立つことも特徴。琵琶湖などリリース禁止条例が設けられている場所を除けば釣った場所でのリリースは禁じられていないが、生きた個体は絶対に持ち帰ってはいけない。
人の身体と生命を脅かす特定外来生物の代表格はオーストラリア原産のセアカゴケグモ。津市内でも発見されており、毒性もあるため、行政なども警戒を呼び掛けることが多い。農作物に深刻な被害を与える特定外来生物として有名なのはアライグマで、津市でも被害が出ている。
これらは既に指定を受けている生物だが、新たに加えられる生物もいる。ペットショップでも安価に売られていた台湾などが原産の「ハナガメ」も在来種のイシガメなどとの交雑が問題となり今年9月より特定外来生物として規制される。更に、観賞魚として人気の北米原産「アリゲーターガー」や「スポテッドガー」などのガー科の魚も平成30年4月より規制対象に。大きくなると体長1mを超えてしまうので、持て余した飼い主が川などに放してしまい、問題化している。これら新たに指定される生物を規制される前から飼っている場合、国の許可を受ける必要があり、繁殖もできなくなる。逆に言えば、今まで以上に最後まで飼う責任が出来たともいえる。
例えば、子供が捕まえてきた生物が特定外来生物である可能性もある。そういった際にも注意を促せるよう、まずは一人でも多くの市民が身の回りの生物に関心を持つことが重要だ。

あや乃藤子さん

あや乃藤子さん

「だいたて街の会」は、今年も夏の風物詩である「だいたて夜店」を6月25日・7月2日・7日・9日に大門アーケードで開く。
今年の特別企画として、25日の18時半~20時半、歌手のあや乃藤子さんを審査委員長に招き、サンカドー前の特別ステージで実施する「だいたて夜店カラオケ大会」への参加者を募集している。
募集要項は次の通り
▼参加資格=子供からお年寄りまで年齢・性別不問 ▼選曲=通信カラオケDAMに収録されている曲で、デュエット曲可
▼歌う時間=2コーラスまたは4分程(長い場合は途中でカットあり)
▼募集定員=申込み先着20名
▼募集期間=5月26日~6月14日(但し、定員20名になり次第締切り)
▼参加費=1000円
▼申し込みは、大門大通り商店街振興組合事務局に備え付けの用紙に〒・住所・氏名(デュエットの場合は両方の氏名・ふりがな)・年齢・性別・職業・曲名(歌手名と曲名)・キー・連絡先(自宅と携帯電話)・自己PRを明記して、参加費をそえて事務局に持参。電話での申し込みは不可。
尚、参加費は同商店街の物販店で使える1000円分の商品券で戻ってくる(飲食店では使用不可)。さらに上位入賞者には、5000円分、3000円分の同商品券が当たる。
当日は着替える場所は用意されていないので衣装を着て来ること。参加者は観音公園を無料で駐車可。
カラオケ大会のラストはあや乃藤子さんのオンステージも開かれる。問い合わせは☎津223・0090(10時~17時。水日曜定休)。

中田代表(左)と西田会長による講話の様子(かわせみ庵にて)

中田代表(左)と西田会長による講話の様子(かわせみ庵にて

17日、「都市環境ゼミナール」=伊藤達雄会長=が「JR名松線の観光路線としての可能性を探る」と題し、5月例会を開催した。
同ゼミナールは三重大初の公開講座の受講者有志が中心となり、昭和48年に設立。より良い都市環境の創造に向けた研究に取り組み続けている。
松阪駅から伊勢奥津駅(津市美杉町奥津)に至る名松線は、平成21年に台風で被災し鉄道が運休していたが、今年3月、約6年半ぶりに全線復旧し、県内外から注目を集めている。
例会には、津市内外から22名が参加し、朝、同線の一志駅(津市一志町)に集合して、伊勢奥津駅まで列車に乗車。同線に乗ったのは初めてという人が多く、車窓の景色など、その魅力を体感していた。
その後、伊勢奥津駅近くで津市商工会美杉支部女性部の有志が運営するミニ道の駅「かわせみ庵」=中田かほる代表=で、中田さんと、津観光ガイドネットの西田久光会長による講話が行われた。
まず中田さんが、「かわせみ庵」の活動を紹介。また、自身が会長を務める市民活動団体「名松線を元気にする会」について「当会は同線の全線復旧までの6年半、様々なイベントを開いてきました。
例えば奥津宿の陣でコスプレウォークという田舎では風変わりな企画をしたところ大変好評で、こういう風なことで地域を知ってもらうことが大事だと感じました。今後も色々なことを考えてやっていきたいと思っています」と話した。
続いて、西田会長が「奇跡の名松線~観光路線化の問題点」と題して、「名松線は過去にも台風で被災し廃止が危ぶまれたことがあり、そのとき地元は『乗って残そう名松線』という運動をやってきました。しかし現在、過疎化で沿線の人口が減っている中、地元住民が乗ることで名松線を活性化するのはなかなか難しい。そこで、観光路線への大転換を図っています。
同線は約50㎞弱ですが、車窓の景色が、平野部から山間地域へと変化したり、雲出川を所々縫って通るという面白さがあります。また沿線の美杉にある、三多気の桜や北畠氏館跡庭園は一級品の名所。そういうものをもっとアピールしていきたい」と話した。
一方、同線の観光路線化には様々な壁があるとし、その内容を詳しく説明。
講話終了後、参加者達は昼食をとりながら、同線について活発に意見を交わしていた。

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