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今月、津市高野尾町にオープンした施設「朝津味」を運営する『㈱フューチャー・ファーム・コミュニティ三重』と、北海道の上富良野町で『㈲フラワーランドかみふらの』がお互いの地域農業発展のために「文化、産業交流」の協定を結んだ。北海道開拓でつながりの深い津市と同町は友好都市提携しているが、それよりも以前に結ばれた縁によって実現したもの。農業振興を軸とした連携の発展が非常に楽しみだ。
「㈱フューチャー・ファーム・コミュニティ三重」(以下、FFC)は、高野尾地区やその周辺地区を農業を軸に活性化するため、同地区の農業者らが中心となって設立。今月初めに、活性化策の中核となる県内最大級の農産物直売所を備えた施設「朝津味」をオープンさせた。今回の「㈲フラワーランドかみふらの」との協定調印はそのオープンを記念して行われた。
津市と上富良野町は、明治30年に入植した津市出身の田中常次郎らが苦労を重ねながら、原野を切り拓いたという深い縁がある。そこで平成9年に友好都市提携を結んで交流を続けている。今回の協定のきっかけはそれを更に遡ること、更に5年前の平成4年。現在はFFCの社長・赤塚充良さん(赤塚植物園会長、当時は社長)と、㈲フラワーランドかみふらの相談役・オーナーの伊藤孝司さん(当時は社長)との出会いにあった。
当時、伊藤さんの経営する農場は主要農産物の値下がりと輸入農産物の攻勢によって収益の減少が続いていた。そこで、従来の市場流通型農業から脱却し、生産者主導型農業を現実化するべく地域の農地を集約し観光生産農場の設立を計画した。それに必要な市場調査を行うために、市場視察を行っていたところ、偶然に赤塚さんと出会った。伊藤さんは津市から入植した開拓者の子孫であることからも不思議な縁を感じ、二人は意気投合。赤塚さんは富良野の環境に適したジャーマンアイリスの球根提供や栽培技術協力を行った。その結果、ラベンダーとアイリスをメインとした観光生産農場「フラワーランドかみふらの」(施設名は赤塚さんの命名)のオープンにこぎつけた。その後、苦労を重ね、施設は現在、同町を代表するスポットとして全国から多くの観光客を集めると同時に、農業を軸とした地域振興の実践例としても知られている。
13日に朝津味で行われた調印式には赤塚さんと、フラワーランド現社長の伊藤仁敏さんが出席。相互の地域農業発展のために、「文化、産業交流」の協定書を交わした。その上で、それぞれが連携し、観光・農業などの産業文化発展のために地域振興に寄与していくこととなる。
18日までの朝津味で記念事業を実施。①ファーマーズマーケットで同町特産のメロンの試食・販売。②語り部による「津市と上富良野町との交流の歴史紹介」など。津市と同町も来年、友好提携20周年を迎えるので、その展開を見ながら今後の連携内容を検討。お互いの歴史文化を紹介するパネル展や、フラワーランドと朝津味が中心のジャガイモやサトイモなどの定期的な販売会の継続を計画している。
120年近く前に津市の先人たちが結んだ両地の縁が、民間主導で経済的な発展も視野に入れた枠組みとして結実したことは非常に灌漑深い。伊藤さんは「朝津味の施設利用を通じて、津市と上富良野の農業振興に取り組んでいきたいと」意気込みを語る。津市の先人より受け継ぎし〝開拓精神〟を軸にした次なる一歩に期待が集まる。
問い合わせ☎059・230・8701へ。
2016年7月14日 AM 11:54
相好体操クラブ津教室=津市半田字口青谷、本部・四日市市=所属で、市立南立誠小5年生の岡村真さん(11)が、2・3日に四日市市で行われた県体操協会主催の「第46回三重県ジュニア体操競技大会」のⅡ部女子(小学4年~6年)に出場し、個人総合で見事初優勝した。
岡村さんは幼稚園児のとき体操を経験してその魅力に惹かれたのを機に、小学1年から同教室に通い始めた。現在は週6日通って、コーチの外村和才さんのもと、空中感覚や、柔軟性などを鍛えている。「技ができた瞬間が好き。体操を辞めたいと思ったことはないです」と岡村さん。
選手としての長所は、手足が長いこと。また、それらを操るための筋力や、体のバネもある。同教室では2年前に選手コースに転向し、大会に出場してきた。当初は本番で緊張のためミスしてしまうことがあったが、経験を重ね自信がついたためか、今回はあまり緊張しなかったそう。
4種目(跳馬・段違い平行棒・平均台・ゆか)で、自身も「けっこううまくできた」と納得の演技を披露し個人総合で優勝。8月10日に静岡県で行われる東海大会への切符を手にした。 岡村さんは、「優勝できて嬉しかった。東海大会では3位までに入りたい。全国大会に行って上位を目指したいです」と意気込みを話している。
2016年7月14日 AM 11:48
津市西丸之内、津新町通りの家城ビル3階に事務所やデスクを構える8団体(三重県旅館ホテル生活衛生同業組合、津市ホテル旅館料理組合、中伊勢温泉郷観光推進協議会、津ぎょうざ協会、みすぎテラス会、FAMIE、mamie clony、東海ノルディックウォーキング連絡協議会)は昨年、津市をはじめ三重県の地域活性化に向けて連携するため『地域盛り上げ隊』を結成した。
このコーナーでは幅広い分野の全8団体を紹介する(不定期連載)。
初回は、県内219軒の旅館・ホテルが加盟する『三重県旅館ホテル生活衛生同業組合』=木村圭仁朗理事長=を紹介。
同組合の事務局は以前は津市寿町にあり、昨年3月、家城ビル3階に引越した。その際、同組合の募集などによって、他の7団体が事務所やデスクを同じフロアに構えることとなった。
そして同年6月に行われた全8団体による会議を契機に、同隊が発足。第1弾の活動として同年11月、津新町通り商店街で行われた「新町フェスタ」に出店し、津ぎょうざや美杉の地ビール、とばサイダーを販売した。
今後、同ビル3階を、8団体が連携したり、情報発信するための拠点とすることを目指しているという。実現すれば、このフロアで多分野に関わる人や情報が盛んに交流し、津や三重の地域活性化に貢献しそうだ。
そんな同隊の一員である同組合は、生活衛生の向上や、三重県の観光振興、インバウンド(訪日外国人旅行)の促進などを目的に活動している。 支部組織に県内各地域の組合があり、中勢にあるのは津市ホテル旅館料理組合、榊原温泉振興協会、松阪旅館業組合。
事務局の窓口や電話でも、県内での観光・宿泊に関する問い合わせを受け付けている。
また今年5月の伊勢志摩サミット開催に伴い、加盟施設で多言語対応できるよう「指さしチェックシート」を作成。各施設での外国人へのおもてなしをサポートした。
さらにサミット開催を契機に昨年10月、県警本部に設立された「テロ対策三重パートナーシップ推進会議」に参加。テロを許さない社会・地域づくりに協力している。
同組合では「宿泊業界と観光業界活性化のために、地域と連携し活動していきたい」と抱負を話している。同組合事務局☎津227・3621。
2016年7月14日 AM 11:43