三重ふるさと新聞 | 三重県 津市

主郭部で西田久光会長の説明を受ける参加者たち

14日、津観光ガイドネット＝西田久光会長＝と一志町歴史語りべの会＝西田太司会長＝主催の「名松線で行く　長谷砦探検隊」が開催された。
同ネットの山城調査プロジェクトチームが編集したガイドブック『津の城跡50選』（伊藤印刷㈱出版部刊）掲載の城跡をガイドと共に巡るというもの。昨年12月には美杉町にある霧山城で同様の企画が催された。
参加者約30名は名松線の一志駅に集合。列車に乗り込み美杉町方面の井関駅へ移動。そこから波瀬川沿いの道を西南に向かって徒歩で約２㎞。少し脇に入った場所にある上水道配水池の付近から山中へ。竹や木々の隙間を縫って急斜面を登り尾根沿いに北へ移動。しばらく進むと、古代の祭祀場か古墳跡とみられる場所にたどり着く。
更にその先へと進み、標高１７８ｍの山の頂のわずかな平地にある主郭跡へと到着。見下ろすと帯郭が主郭を取り囲んでおり、兵の行く手を阻む堅堀がいくつも走っているのがわかる。西田久光会長は参加者に、「堅堀が放射状に巡らされている城跡は県内でここだけ。そのため、県内で山城を学ぶ人にとって、一度は訪れなければならない聖地の一つと言われている。戦に巻き込まれることを恐れた近くの村人が避難場所として築いた可能性がある」と解説。それを聞いた参加者はじっくりと山中に残された遺構を観察し、在りし日の姿に思いを巡らせていた。帰りの名松線の待ち時間に井関駅の近くにあるユガミ谷古墳群も見学。現存する１号墳の石室の中にも入っていた。
次回は３月25日に津市芸濃町の雲林院城と忍田城へいくツアーを開催予定。

美杉茶をＰＲする（左から）山田さん、菅尾社長、
片岡さん、前葉市長、島さん

まろやかな味わいの美杉茶の茶葉

ヘッドマークをラベルに施した缶

㈱菅尾製茶＝津市美杉町竹原、菅尾充孝代表取締役社長（45）＝が、「ＪＲ名松線」の全線復旧当日の１番列車ヘッドマークをラベルに施した「美杉茶」を、１月23日に発売した。
同線は昨年３月、約６年半ぶりに復旧。このヘッドマークは津市が公募し採用されたデザインで、市民団体「津デザインラボ」代表の山田篤史さん（32）の作品。美杉の山々や、“地域活性化への懸け橋”という意味を込めた虹などが描かれている。
今回の商品化は、同団体の代表補佐・島泰英さんと菅尾社長が、市議の岩脇圭一さんを通じて知り合ったのがきっかけ。この美杉茶は96年以上前に創業した同社の定番商品で、同線の列車が見える茶畑で育った上煎茶。豊かな香りとまろやかな風味を楽しめる。
19日、関係者が津市役所の前葉市長を表敬訪問し、菅尾社長は「名松線にちなんだ商品は少なく、津デザインラボさんから声をかけてもらった時にチャンスと思い発売しました。美杉全体を盛り上げたいです」、島さんが「ケースの

缶にもこだわりました。お土産として買いやすく、お茶を使い切ったら小物入れにも使えます」と話した。また２０１６年度津クイーンの片岡優奈さんが茶摘み衣装で美杉茶をＰＲした。
内容量30ｇ、税込６００円。販売場所は菅尾製茶、道の駅美杉、伊勢奥津駅前観光案内交流施設ひだまり、津駅前観光案内所。
問い合わせは菅尾製茶☎津２７２・０２０１へ。

改装中の「santas」の店舗

特定非営利活動法人「津市ＮＰＯサポートセンター」＝津市大門、川北輝理事長＝は、同市東丸之内の空き店舗を活用し、ボードゲームスペース「ｓａｎｔａｓ（サンタス）」を２月中旬にプレオープン、４月に正式オープンする予定。
ボードゲームは「人生ゲーム」などに代表され、様々な世代や立場の人が一緒に楽しめる。同法人はこの特徴を活かし、同店を津市の新たな交流拠点にしたいと考えているという。
同法人は、運営するコミュニティスペースなどでボードゲームイベントを開催しており、川北さんは、初めて出会った人たちが友達になるなど、ゲームの効果が生まれるのを目の当たりにしてきた。そしてこのような機会を常に提供できればと考えていた時、同店舗の所有者から「何か地域活性化につながることに利用してほしい」と相談を受け、同店の開店が決まった。
同店の最大の特徴は、国内外の１００を超えるボードゲームで遊べること。飲食は提供せず、持ち込み自由とする。
店舗は２部屋あり、面積は各25㎡。改装にあたって昨年クラウドファンディングで資金を募ったところ見事成功し、現在工事中。
川北さんは「今、ボードゲームを用いてコミュニケーションや思考方法の研修などもしているので、行く行くは学びの場としても活用していきたい」と話した。
問い合わせは同センター☎津２１３・７２００へ。