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2017年8月
津市美里町北長野の美里ふるさと資料館で、9月29日まで9時~17時、同町在住の瀬永奘禀さん(81)が地元の高宮公民館で指導する「美里水彩画クラブ」による作品展が開かれている。月曜休館(月曜が祝日の場合は翌日休館)。
瀬永さんは熊野市出身で、大学時代から60年以上、絵を描いている。 一方、同クラブは、20年近く前に旧美里町の教育委員会が主体となり開いた教室が始まり。当初、約30人でスタートしたが、多忙などで退会する人が多く、現在のメンバーは、絵が生活の一部となっている瀬永さんはじめ4人。
昔の伊勢河崎や、美里町、津の町の風景のほか、可愛らしい女の子がモデルの絵を新しい技法を取り入れて模写した作品など約35点を展示中で、9月に作品の一部を入れ替える。
「出品した作品は、手抜きなしのしっかりしたもの。地域の雰囲気をよく考えて表現しています」と瀬永さん。
問い合わせは同館☎津279・3501へ。
2017年8月24日 AM 4:55
中京大学同窓会三重県支部長に、㈱ジャパンスポーツ運営(本社=津市西古河町)の代表取締役会長の西田憲治氏が今年度から就任した。任期は2年。
同同窓会は全国46支部のみならず、海外に5支部を持つなど世界的な規模のネットワーク組織。会員間の親睦を深め、後輩の支援活動が主な目的。
西田氏は1969年同大学法学部卒。就任にあたり、「卒業以来、事業に専念するのが精一杯でしたが、支部長になったからには、まずは、会員の連携を密に図り、丈夫な幹をつくり、その上で枝を張っていこうと考えています。先輩方が張り巡らした根に、新しい芽を息吹かせ、やがて大樹に育った時、同窓会組織も理想の形になっているような、立派な樹を育てるよう努力したい」と抱負を語る。
具体的には、三重県内にいる同大学の卒業生4万人の入会の促進。さらに、水泳などの各種運動部の応援や、中京大学を運営する学校法人梅村学園が1982年に松阪市久保町に設置したが、2013年に廃止した三重中京大学の卒業生の同窓会への受け入れなどに取り組む。
現在、11月23日(祝・木)に津市新町のプラザ洞津で行われる同支部の第41回総会・懇親会の準備に取りかかっている。
西田氏は「総会を機にまだ会員になっていない卒業生の方に是非、参加して頂きたい」と話している。
▼中京大学同窓会三重県支部総会・懇親会
11月23日(木)受付10時~総会11時~懇親会12時~14時半。
懇親会会費は7000円。三重県支部入会費は3000円(永久会費)。同窓会への入会希望者はFAX059・228・2388へ氏名・住所・電話番号(携帯も)を明記して送信すると、後日連絡が送られてくる。
2017年8月24日 AM 4:55
昨年、松阪市が無作為抽出した市民5000人へのアンケートによると、松阪市を観光地だと思うかとの問いに対し、観光地であるとしたのが6%、どちらかといえば観光地であるが26・4%、どちらかといえば観光地ではないが30・5%で、観光地ではないが18・6%だった。どちらともいえないが9・5%、無回答が9%である。
この質問は、地域住民に対し、一般的日本人が持つ『観光地』というイメージを問うたものだ。結果は否定的な見解の方が多かった。
とはいえ、国の内外から最も『観光客』を集めているのは首都東京であるが、それでは多くの東京都民に『観光地』としての自覚があるかといえば、それは甚だ疑問である。また、津市民や松阪市民が初詣で伊勢神宮を訪れる際、それを『観光地』に『観光』に行くと考える向きもそう多くはない。『観光地』かどうかは、訪問者の主観に負うところが大きいのである。
いったい『観光地』とは何なのだろうか。
国交省の観光白書では、旅行を『観光』『兼観光』『家事・帰省』『業務』『その他』に分けて、家事・帰省、業務、その他を除いた旅行を『観光』だとしている。
要は、旅を伴う余暇活動を『観光』としているのだ。その受皿が『観光地』であり、日帰り・滞在とわず、そのパーソンが『観光客』である。
このような定義付けは、『観光』を一つの産業カテゴリーとして理解を促す点で必要である。が、いささか無理もある。現状では隣町の花火やお祭り、買い物、神事など、宿泊を伴わない地域住民の活動さえもが『観光客』になるからだ。
日本政府も『観光』の定義を試みた。1995年6月、観光政策審議会の『今後の観光政策の基本的な方向について』の中で、『観光』を『時間』『場所・空間』『目的』の三つの面から定義した。
つまり観光とは、余暇時間の中で、日常生活圏を離れて行うさまざまな活動であって、触れ合い、学び、遊ぶということを目的とする、である。
そして、2000年12月の『21世紀初頭における観光振興方策について』では、いわゆる『観光』の定義について、単なる余暇活動の一環としてのみではなく、より広く捉えるべきだとした。
だが、この広義的解釈はいわゆる○○ツーリズムとして、農業観光、産業観光、医療観光、環境観光などで多くの省庁の参画を許し、縦割り行政の弊害の中で混戦の様を呈した。2013年に津市で開催された『インバウンド研究会・三重セミナー』で観光庁の参事官は、私の問いに対し、県南部の住民が北部のジャスコへ買い物に出かけることさえも『観光』だと言った。
そもそも、法律上で最初に『観光=ツーリズム』が使用されたのは、10930年の勅令83『国際観光局』からである。 当時の日本では『国際』と付けなくても、ツーリズムは国際観光と同義語だった。
にもかかわらず、今の日本の『観光=ツーリズム』は、観光の語源たる『國の光を観る』の広義的解釈に満ちている。前述の通り、日帰り客も参拝者も『観光客』扱いだ。街によっては、住民向けのイベントや祭りの入り込みさえもが『観光客』扱いである。
だが、これらが投下資本を回収しているとは言い難い。かくて、どのようにも解釈可能な『観光』という言葉の曖昧さが、かえって我が国の『ツーリズム』の基幹産業化の阻害要因になっている。
ちなみに国連世界観光機関によると、観光客=ツーリストは24時間以上の滞在、24時間以下は訪問者=ビジターで、観光客やビジネス客も分けてはいない。至ってシンプルである。
前回書いた国際フォーラムに於いても、初日と二日目こそ朝から晩までビジネスとしての討議だったが、三日目は観光としてのバスツアーだった。来日目的を観光かビジネスで分けるのはナンセンスなのである。
このように、国際社会における『ツーリズム』と、日本の一般的な『観光』との間には依然として大きな隔たりがある。欧米先進国のみならず、中国や韓国に於いても『ツーリズム』は、『モノの貿易』と双璧を成す『サービス貿易』上の外貨獲得産業である。
『地方創生』には、この本当の意味での『ツーリズム産業』の推進が必要なのだ。それは人口減少による顧客減少トレンドにあっても、百貨店や民泊のみならず、あらゆる事業で可能性を見出すに違いない。
インバウンド時代の『観光=ツーリズム』は意識改革から始まる。ツーリズムは娯楽だけではないのだ。
(O・H・M・S・S「大宇陀・東紀州・松阪圏サイトシーイング・サポート」代表)
2017年8月24日 AM 4:55