小唄土筆会の夏の恒例おさらい会である「ゆかた会」が3日、津駅南にある「割烹ヤマニ」で開かれた。
土筆会は、同店の女将である土筆栄師が家元を務める。栄師は邦楽好きの父や藤間流の踊りの師匠であった叔母(先代土筆栄八)の影響で、幼少の頃より邦楽に親しみ、平成26年に小唄土筆派三代目家元を襲名した。また、長唄師範・杵屋勝利美としても活躍し、長唄や長唄三味線を習うお弟子さんも多い。長唄はとしみ会として活動している。
ゆかた会は、毎年の行事として行われる冬の丹前会と並ぶ2大のおさらい会の一つ。
家元の指導で熱心に習っているお弟子さんらが日頃の稽古の成果として33曲をを披露。
窓を開けての会だけに、ヤマニの外からでも秋空に響く三味の音が聞こえ、表通りを歩く人々もしばし立ち止まって秋を感じていた。