津市と深い縁のある世界的な映画監督・脚本家である「小津安二郎(1903年~1963年)の没後54年を記念して9月30日(土)13時半から(開場12時半)、三重大学三翠ホールで「第3回彼岸花映画祭in津」が開かれる。主催=同映画祭実行委員会、共催=三重大学、津市。後援=三重テレビ放送、津文化協会、本紙、ほか。チケット不要、入場無料。
安二郎の祖母・津志(つじ)は、君ヶ野ダムで水没した旧一志郡竹原村八手俣(現・津市美杉町)の庄屋・漢方医・茶業の萩野家から津中心部の宿屋町で茶業を営む中條家へ嫁ぎ、安二郎も幼少の頃からよく訪れ、津観音境内で遊んだといわれる。昭和2年には旧久居市の第33連隊にも入隊している。
平成27年3月には、津観音境内に「小津安二郎記念碑」が建立されるなど、顕彰活動が盛んになっている。
映画祭は安次郎の顕彰と映画映像文化の高揚を目的に実施している。
▼第1部・13時~=映画名曲コンサート「映像を彩ったメロディたち」…小津映画「彼岸花」で奏でられたモーツァルトの「アヴェ ヴェルム コルプス」をはじめ、映画「異人たちとの夏」のプッチーニ作品「歌劇『ジャンニ・スキッキ』より〝私のお父さん〟」、映画「楽聖ショパン」「マイボディーガード」で使われたショパンの「ノクターンOp15─1」など7曲を披露する。
出演は、兼重直文氏(ピアノ・話し)・荒木まどかさん(ハープ)・風呂矢早織さん(ピアノ)・佐波真奈己さん(声楽)の4名。
▼第2部・14時半~16時45分=小津監督の遺作となった「秋刀魚の味」(1962年)上映会。
妻に先立たれた夫、娘を嫁に出す父親という小津が生涯を通し描いてきたテーマを、岩下志麻、笠智衆、佐田啓二、岡田茉莉子、杉村春子、加東大助らの共演で綴った名作ドラマ。
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